映画『シン・仮面ライダー』(2023)は面白かったのか?(あるいは『シン・ペイザンヌ』は面白いのか?)
「そういやペイのバカは、今頃どこほっつき歩いてんだろな」
「なあに、便りのないのは元気な証拠ですよ。なあ、さくら」
「でもほら、こないだ流行ったあのコロネってやつでコロッといっちゃんたんじゃないのかねぇ」
「おばちゃん、コロナよ、コロナ。コロネはパン」
「はっはっは、ペイの野郎がコロナなんて洒落たもんにやられるわきゃねぇ。ウィルスの方から逃げちまわぁな」
「おい、コラ! タコ社長、誰がウィルスミスだ! おまえもビンタしてやる、ビンタ! 猫パンチならぬ猫ビンタだコノヤロ!」
「いてっ! あっ、ペイ、おめえ…」
「お兄ちゃん!」
「よっ、さくら、元気だったか」
「兄さん、帰ってくるなら連絡くらいくださいよ!」
パーーーー、パパパラパー
ほ〜にゃら〜ら、ら〜ららるらら〜
吾輩は猫である、生まれも育ちもN県N市。諏訪神社で産湯を使い、姓はペイザンヌ、名前はまだない。猫呼んで野良猫のペイと発します。
さて、皆様こんばんにゃ。よき映画ライフをお過ごしでしょーか?
忘れた頃にフラリと帰ってくるペイザンヌでごにゃーます。
さて今回の映画は『庵野はつらいよ』の第四十八作目となる『シン・仮面ライダー』(以下シンカメ)ですが、皆様もうご覧になられましたでしょうかね。
撮っちゃいましたね〜庵野先生、きっと子供の頃に「少〜年よ〜シンカメ撮れ〜♪」とか「シンゴジ撮れ〜♪」とか天からいろいろ啓示があったんでしょうね〜
わしゃは公開三日目に見てまいりました。楽しみにしてたのですが、どうしたことか公開直前になって周りが騒ぎ出すと妙に『シンカメ』に対する熱が冷めてきたと言いますか、悪い病気であります。
たぶんこのままのテンションだと『シン・ゴジラ』の時のように6年くらい観ないことになってしまいそうで「えいや!」という感じで劇場に足を運びました。
まあその後もしばらくネットで「良い」やら「悪い」やら庵野祭りがワッショイと続いたわけですがペイザンヌは不参加。ここで初めて『シンカメ』に触れることとなります。ようやく騒ぎも落ち着いてきたのでタイトル通り「アノ映画、本当に面白かったんか?」と思い立ちました。
ペイザンヌは「ライダーきり揉み絶賛!」なのか?
それとも「ライダーダブル罵倒!」なのか?
と、その前にここで『シン・ペイザンヌ』の特報を。
え〜何が変わるってわけじゃありませんが、そ〜すね、今回映画の中で一文字隼人が2号ライダーに変身する時にあの絶妙なテンションで言った、
「変身──」
──くらいのノリでペイザンヌもしれっと変身しようかと。
五月半ばより【note】様の方に『あの映画は本当に面白かったのか?〈完全版〉』といたしまして進出いたします。
「わーーーーーー………………(あっそ……)」
ありがとう! ありがとう! その全くやる気なさそうな絶妙なテンションで返してくれてありがとう! 皆さん!
Twitterの方で呟いてた映画の感想も三年分ほど溜まりに溜まりまして、数えてみたところ感想を書いた映画、その数382本。加えて新作映画も随時「観ては書き、観ては書き」やっていこうと思っております。
まあ、基本「小説家になろう」は、その名の通り小説を書くための投稿サイト。
決して「映画感想家になろう」ではないわけで。そもそもが、映画の感想などを書くには向いてないのも重々承知だったのですが。
その点【note】であればブログタイプであり、多少なりとも画像を扱えるという強みもあり(てか、いまだにどの辺まで著作権的にOKなのか微妙で恐る恐るですが)、しばらく毎日更新を目標に頑張っていこうかなと現在書き溜めもしております。
「終わった?」
「帰るべ、帰るべ」
「ツマンネ……」
「待っちくり〜!(´Д⊂ヽ 決め台詞も言わせてくり〜」
「はいはい」
「早く終わらせろよ」
「フッフッフ。天が呼ぶ、人が呼ぶ、悪を倒せと俺に言う! 概要欄を見よ! いや、え〜と、目次の下を見よ、もしくはこのページの一番下↓を見よっ!」
「ミヨミヨうるせえな」
「あっ、なんだ、あれは?」
「ハエだ!」
「カトンボだ!」
「いや、【URL】だっ!」
「い、いつの間に……」
そんなわけで、ぜひこちらからアクセスしてみてくださいませ。ちなみに【5月中旬をメドに投稿開始】する予定ですので、今現在はホームしか表示されてません。あしからずです。
まあ気軽に「どれどれ? なにやってんねんおまえ?」くらいな感じで足をお運びいただき、さらにフォローしていただければなおありがたいのは言うまでもありませぬが……まあ、固苦しいことやめんどくさいこと抜きで「また遊んでくり〜(;´Д`)」てのがぶっちゃけ本音なんすけどねw
「今度こそ終わった?」
「早くサクラのバイト代よこせよ」
「あ、すんませんね、おつかれさんね、ハイ、300円ずつね〜。あ! あと、もしも【note】で『自分も書いてるよ!』って方がいたら御一報いただければ幸いです。【note】の方では無条件でアホみたいにこちらからもフォローしていくつもりなので。ぜひぜひ、気軽に声をかけてくださいませ」
ふう……
さて『シンカメ』!
これね〜まずいろんな方の感想を見ていて思ったんだけど、ぶっちゃけ若い人が「つまらんかった」と言うのとリアタイ世代が「ダメだこりゃ」と言うのとではぜんっぜん意味が違うんだろな……てのがあるやね。
あとエヴァ世代てか庵野マニアの言い分もあるから今回ホンっトに感想欄などアテにならんだろうな──というのがひとつ。
わしゃですか? わしゃはウルトラマンはともかくテレビで「仮面ライダー」、特に本郷猛の初代ライダーは「実は一話も見たことがない!」しかしなぜか「怪人の名前はほとんど言える」という特異な層であります。
まあリアルタイム世代ではないし、N市は再放映もやってなかったのよね。めっちゃ見たかったのだがやってないので仕方なく「仮面ライダー怪人大百科」ばかり読んでました。そう、わしゃのとって仮面ライダーは読書だったのであります。
なので今回映画を観る前に「第一話と第二話」だけ見てから挑みました。
いや映画開始のオープニングは燃えましたね。
すっげ〜興奮しました。
庵野先生はガンダムを見て「とにかく第一話で主人公をなんとかしてガンダムに乗せ、かつ闘わせなければならない!」という理念を持ってるそうなので、『シン・ウルトラマン』の時も思いましたが出だしがスピーディーでやっぱめちゃくちゃうまいな!──と。
まあ初っ端からブッシャブッシャと血しぶき飛び散らし戦闘員を倒して……いやまさに「殺して」いく仮面ライダー。確かに十二歳以下は親と相談して来てね♪ ──てのもわかるくらい。
こんなサイコパスぽいライダーはなかなか見たことないぞ! ──と思いきやテレビ版の第二話『コウモリ男』の回でもわりかし血しぶきが飛んでたりしますw
そして何より、「ライダーキック」!
こ〜れ〜は〜感動しましたね。てか、テレビ版のライダーキックって実際に人がやってるから仕方ないんだけど、足が曲ってたりスピード感も微妙で「これホントにきくのか?」って心のどこかでいつも思ってたんよ。
それが、まあ、今回のライダーキックのパワフルさよ!
「コレや! コレが見たかったんよ!」という願いは確かに叶えられましたね、うん。
確信しましたね。
「今回こそ最後までこのテンションで絶対いけそうな気がする!」と。(『シン・ウルトラマン』の時との対比)
まあこんなこと書いてる時点で雲行きが怪しいとお思いでしょうが。
サイクロンも『バットマン』のバット・モービル並みに素晴らしいし、アイアンマン並みにガシャガシャと変身していく過程もブッ刺さりました。冷めてた気持ちはどこへやら、いやマジ、神映画やん!と。
極めつけは人間に戻るときの、脇の下から腰にかけて出るあの「ブッシュー」という排気、煙──イキそうになりましたね、めっちゃいいやん! と。
まあ、そこから庵野節が始まるわけですが……うん、あれは余計やね。やっぱ。いろいろ小難しい用語が教科書並みにバシバシ出てくるけど、別にそこ理解しようと頑張っても現実生活では何の役にも立たんやん? 全部「嘘」やん? それを延々解説、こねくり回されても……とやっぱ冷める。
どこか、まるで「理屈ばっかで何の面白みもない男」のようだ……と、オスのわしゃでも思ったくらいなので女性は特に感じたんちゃうかな……?
一時間と……二十分くらいですかね?
「このテンションで最後までいける」と、あの確信はどこへやら。だんだんしょぼ〜んとなってきます。
1号と2号の空中バトル。完全に前回『シン・ウルトラマン』で冷めてしまったゼットンとウルトラマンのバトル、あの際のCGと同じやんけ……と。
あのチョコマカしたゲームぽい動き。あれ、嫌い……
思えばやっぱそこが臨界点だった気がしますな。
てか、監督自身もうオモチャにこの辺で飽きてきてんじゃね?──そんなことまで思えてくるラスト。
ん〜、ダダ右肩下りでしたね……
ラスボスの蝶オーグこと仮面ライダー0号。ビジュアル的にももう「初代ライダー」の怪人から離れ、最近の仮面ライダーの登場人物ぽくなっちゃったな〜と受け付けなかったかな。ショッカーの首領といえば目ん玉ひとつのマント、あいつだろ!──と思ってしまうのは下手に初代ライダーをかじってるが故の愚痴なのか。いやそもそもこいつは「首領」ではないんだよな。支部長みたいなもんかと。
製作ドキュメンタリーで殺陣のようでなく実際の喧嘩みたいにやってほしい──「どうせ撮り直しでしょ?」などとアクション・シーンで揉める映像が話題にもなりましたが、ラストバトルはどうにも燃えず。ラスボスのチート感も怖さも絶望感も微妙。
これなら冒頭の蜘蛛オーグとの闘いの方がまだラストバトルぽく、あのライダーキックに対する興奮はなんやったんや──と。
テンション的に『シン』を観てるよりいつもの『仮面ライダー・劇場版』観てるような気がしてましたな。最後まで耳にこびりついていた蜂オーグの「あらら」がつい自分の口から出そうになるほど。
感情の流れ的には『シン・ウルトラマン』の時と全く同じになりましたね。(映画『シンウルトラマンは面白かったのか?』も回も読んでね~)
まあ仮に100点だとしましょう(どんなものでも世に出た時点で100点だと思ってる方です)。
内訳的には前半1時間30分が98点、残りの30分が2点──くらいの落差があったんすよね、ぶっちゃけ。ハイ、『シン・ウルトラマン』の時も同じですw
「最初が肝心」なのか「終わり良ければ全て良し」どちらが正しいのかは永遠の謎ですが、庵野先生は毎回ホントに後半が激弱やな……と。いや、落差があまりに極端やな、いつも、と。
まあ、これは『シンカメ』だけに限らず、最近の邦画は特に「つかみはいいのに右肩下がりがホント多いな」と結構深刻に思っております。最近は邦画に限らずマーベルなどでも感じるんですが。
今年観た映画で右肩上がりにテンションが上がったのは『長ぐつをはいたネコと九つの命(2023)』と『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023)』だけかもしれんなと思うほどで。
前半のテンションのままだったらエンドクレジットで「せまる〜ショッカー!」とマジで一緒に歌ってたかもしれなかったんですけどね。実際「ああ、どこか冷めてるな」と思ったのは席を立つ時にハッキリ感じたというか。
「せまる〜ショッカー〜じゃないよ、いい歳こいてなに仮面ライダー見てんだろ……わしゃ」となんかこっぱずかしくなって早足でコソコソ出ちゃったのが、何よりの証。
きっちり騙し通して欲しかった思いはあるね~。酔わせてほしかったというか。
テレビ版エヴァの最終回などは「すげえラストだ!」と今でも思ってる方ですが、あれも確信犯というより、やっぱ締め方わかんなくなっちゃって「あ〜もういいや、もう、いっそ誰もやったことのない最終回思いっきりやっちゃって『ちゃんちゃん』でいいよいいよ」って、そっちの方だったんちゃうか?──などとw
そうは言っておりますが──!
全体的にわしゃは楽しめた気はします。いやホントに。
全然許容範囲内、もしくはそれ以上。
目くじら立てるほどでもないし、絶賛でもないけど、「ん〜なんか……わかるよ!」てのは強かった。名声のある者だけができる、皆のおもちゃを自分だけの世界に改造してみたかった!(これも『シン・ウルトラマン』の時書いた気がする……)──そういう監督の童心、熱意も含めて「なんかわかる」気はしたw
池松壮亮さんの──こう言ってはなんだけど──ちょっと棒読みぽい言い回し(ごめんなさい)も、逆に改造人間ぽくて妙にピタリとハマってた気もしますしね、浜辺美波さんも可愛かった。途中でテンション下がったら、もうそっち見ててもいいからと監督に言われてる気もしたのでその存在は大きかったw
結論──「こんなもんじゃね?」
もしくは「あらら」
てことで、今回はお知らせなども挟み、長くなりましたが、また次回に!
ぜひぜひ【note】の方にも遊びにきてね〜
(゜∀゜)ノ