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【Another‐Take⑦】2022年・弟94回アカデミー賞作品は面白かったのか?[Side-B]

《Side-B》

【収録映画】


『ウエスト・サイド・ストーリー』

『DUNE/砂の惑星』

『スパイダーマン/ノー・ウェイ・ホーム』(※『モービウス』含む)

『007ノー・タイム・トゥ・ダイ』

『クルエラ』

『シャン・チー/テン・リングスの伝説』

『ハウス・オブ・グッチ』


【おまけ】

『ジャスティス・リーグ《スナイダー・カット版》』

 最近、近所で飼われている犬どのと仲良くなりました。

 通るたびに頭を撫でてたんで、この頃は通りかかると飛び跳ねて喜んでくれます。寝っ転がって「ホレ! 早く腹を撫でるのじゃ、ホレ、早うせい! 腹を!」とせっつかれます。犬の愛情表現は実にストレートでいいっすね。

 今日も足元に飛びついてきました。ヨシヨシかわいいヤツめとナデナデしていると片足を上げました。「ん~、コレはどっかで見たポーズだね」と思ったその刹那……わしゃは本能的に体を反らしました。反射神経はまだ鈍ってなかったようであります。

「おまえ……いま絶対、わしゃに『マーキング』しようとしたよね──」


 四月になりました!

 個猫的には「あけましておめでとーごにゃーます!」って感じです。

 

 さて前回に引き続きアカデミー賞作品のB面でございます。

【Side-A】【Side-B】、共にいつもより長くなっているので少しずつでも読んでいただければ──映画を観られた時にでも「そういや、ザンペイのやつが何か書いてたな」と思い出していただければ幸いです。


 おっとその前に……

「てゆーか、おら、ザンペイ。おまえの予想はどうだったんねん? あ~ん?」って方もいるかもしれないので伝えておきますと、わしゃは今回、作品賞は『ウエスト・サイド・ストーリー』とヤマをかけておりました。

 まあこれは「良い悪い・好き嫌い」とは別で、ここ二年ほど、人間や世界の暗部・闇といった『パラサイト/半地下の家族』『ノマドランド』なんかが続いてましたんでな。今年辺りはパッとした感じのミュージカルがくるんじゃないか? と思っただけであります。


 ニュー・ウェイブかつ配信系でくるのか、それともここらで古き良きハリウッドという劇場系に回帰するのか? まずその二択がありましたね~。あとスピルバーグにここらでちょっと頑張ってほしいという個猫的な応援の気持ちが強かったってのもあります。

 残念ながら予想は外しましたが、彼の自伝的作品になるという次回作『The Fabelmans(原題)』、そしてスティーブ・マックイーンが演じた『ブリット(1968)』の主人公を映画にした新作なども企画中ということで、そちらにも期待するとしましょう。 


 ではいってみましょう。

 いや、ホリエモンch.風に言ってみるか。

「──では、行ってらっしゃいっっ!」


   ★『ウエスト・サイド・ストーリー』

    【助演女優賞:アリアナ・デボーズ】

■こちらは受賞前に単独で感想を上げております。前々回の『ウエストサイドストーリーは面白かったのか?』をご覧くださいませ。■ 



   ★『DUNE/砂の惑星』

    【受賞:音響賞・作曲賞・視覚効果賞・撮影賞・美術賞・編集賞】

■観賞後ツイート■

 上映時間、二時間半でも十分長いのだが、ぶっちゃけ言うと、いや~三時間半くらいに感じる映画でしたね。ちょっと悪い意味で疲れたというか……。

 

 完全に続編ありきの映画なわけで、コレで続編製作中止とかなったら「じゃあこの映画なんやったんや……」となること請け合いておますw


 まあ、まだ1984年公開のリンチ版を予習してたんで世界観や「あ~この辺で終わったんでパート2はあの辺から始まるんだな」ってのがわかったけど、そうでなきゃアレやね、『鬼滅の刃』の原作読まずに観た『無限列車編』みたいになってたかもw でなきゃ設定もよくわからないまま「え、ここで終わんの?」と、ラストは途中でほっぽり出された感があったかもしれんですな~。


 ティモシー・シャラメ演ずる主人公ポールとその母は「ヴォイス」と呼ばれる言葉で相手を言いなりにする能力を持っておりまして、まあスター・ウォーズのフォースもそれが元ネタになってるんだろうけど、今回どちらかというと「ギアス」っぽくてアレはカッコよかったね、うん。『コード・ギアス』もやっぱここからきてんのかな~と。


 失敗作と言われてますが、わしゃはデビッド・リンチ版の『砂の惑星』もグロさやハルコネン家のクレイジーさがコミカルなところなど意外と好きなのねw


 今回は、なんだろな、映像も技術も凄いんだけど……ず~っと優等生を眺めているようなそんな物足りなさも少し感じたかな……と。あ、イケメンに飽きない方なら大丈夫だけどw



◆後記◆──去年の夏に呟いてますね。改めて読んでみてもまあ「けだるさ」を感じるツイートだな。そんなに体質に合わなかったのかなw 嫌いじゃないし映画館で観るべきというのは間違いないと思いますが、後半がやけに疲れたのは今でもすっげ~覚えてるんよね。


 とはいえ、まったく他の人の感想を見る前に書いたものですので、忖度なし、完全に正直な気持ちですね。


 ただやはり各方面からの絶賛は凄いですよね。押井守先生なども褒めちぎってましたからね! ラピュタに出てきたあの羽ブンブン震わせて飛ぶマシンの原型になったやつとか。メカとか好きな人なら垂涎ものでしょう。


 受賞部門はもう「予想通りも予想通り!」というか、作品、脚色といった受賞がない代わりに、その他の部分はほぼかっさらっていく無双状態、いわゆるいつぞやの『マッドマックス』状態になるであろうとw うん。逆にその辺が今回のアカデミーは面白みに欠けてたな~ってのもありますやね。せっかくノミネートしてんだから、ひとつくらい『星の王子ニューヨークへ行く2』へ渡してやれ、とかねw


 まあ、この快挙で二作目、三作目も撮影続行されるのは確定でしょってことで、そこはひと安心。その頃にもう一度チャレンジしてみたくはありますね~。コレ観た時、ホントにわしゃ少し疲れてたんちゃうか?──ってのも否めないしw 新しい発見もあるかもしれませんのでね~


 何ゆうてんねん! 『DUNE』、めっちゃ面白かったやんけ!──って方からのコメントももお待ちしておりますw




   ★『スパイダーマン/ノー・ウェイ・ホーム』

    【ノミネート:視覚効果賞】

■観賞後ツイート■

 新年1本目すね。いっや~、た・の・し・かった! あと嬉しかったてのある。 最大公約数的に万人がバランスよく面白いと思える映画やね。これまでのスパイダーマンの集大成ともいえる規模だし! ぽろっとネタバレしてしまう前に皆様にも早く観てほしいところ……w


 しかしマーベルでちょっと泣きそうになったのは初めてかもしれんな。ストレートにうるっときたのと「あ~、アレが公開された時は……」とかいろんな時代を思い出しちゃったり。なのでシリーズまとめて観たって人より、長い年月「少しずつ映画を積み重ねてきた」って人には30倍楽しめる特権アリ!──って、そんな感じもしましたねw


◆後記◆──ネタバレはちょっとアレだったんで、あんまり呟けてませんねw

『スパイダーマン』に関しては、今さら言うこともないでしょう。ファンの多さもあり、あちらこちらで書かれてますし、むしろ「今更おせーよ」って感も。なので昨日観てきたばかりの最新作『モービウス』の話でも少ししてみようかと。

 モービウス・ザ・リヴィング・ヴァンパイアといえばスパイダーマンに登場するヴィランなわけで『ヴェノム』と同系統の映画になるのは周知の通り。

 正直、感想は「う~ん。いったいわしゃ何を観せられたのだらう……」といったとこですかw

 あれ? これ、少年の頃に何度も似た体験をしてる気が……と。

『キン肉マン』『北斗の拳』『ドラゴンボール』に『ワンピース』、そう、強敵と戦う際は、主人公の前に必ずと言っていいほどまず「脇」が戦うのであります。しかも長ければ何週にも渡って──ああ、アレだわとw 体感的に。

『ヴェノム』、続編の『ヴェノム/レット・ゼア・ビー・カーネイジ』そしてこの『モービウス』。

 新たな『スパイダーマン』が予定されてるとして、彼らが三つ巴になって戦う映画であればさぞかし楽しかろうと思います。でも本作はいわば──「その時、存分に楽しめるように」「そのためにだけ」に観ている──そんな気がしてくる映画というかw

 思わぬ事故でモンスターになる。昔の親友(または知り合い)がなんか知らんけどモンスター化する。そいつが自分より極悪。戦う──単体でいうと「またコレかよ!」感が半端ないんすよね~。この風潮どうなんだろ? と、ちょっと心配になってくるぐらいであります。



   ★『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』

    【受賞:歌曲賞/ビリー・アイリッシュ】

■観賞後ツイート■

 ダニエル・クレイグのボンドは本当に特殊で、冷酷非情なショーン・コネリー、ルパンのようにユーモア溢れるロジャー・ムーア、そして本シリーズ、人間味のあるボンドを完結させた。本作、賛否どちらのカードも出せるけどひとまずは15年間お疲れ様でした。

 本来007シリーズは一作一作どれから観ても個別に楽しめるというのが醍醐味だけど、クレイグ・ボンドの場合は、5作まとめて一作という感じなので、特に本作は単独で観ると「あれ?こいつ誰だっけ? それ誰だっけ?」などなりかねないですw そこらへんの敷居が高いのが難点ちゃ難点なんだろな~と。

前々から噂されてた「女性が007になる」とか「ボンドの娘が出る」なんて噂もきっちり解消されたし、ラストはコレまでの007では「絶対に見ることのできなかった」シーンも……。エンドクレジットはまさかの『女王陛下の007(1969)』の主題歌、サッチモことルイ・アームストロングの歌う『愛はすべてを越えて』で締められましたな。



◆後記◆──さて、歌曲賞ってことでまずはビリー・アイリッシュ、おめでとうございます。ファーストインパクトはまあビリー・アイリッシュってことでね、想像はつきましたが、どよ~んとなる曲やなとw まあそれでも聞けば聞くほど味が出まして、公開された映画のオープニング映像と合わせて観る頃には「ええやん!」と思えるほどに。『スペクター(2015)』『フォール・アウト(2018)』そして本作と、通算三作連続で007の主題歌はアカデミーを射止める結果となりました。

 いや~やっぱ、いいやね、007のオープニングアクション~主題歌って流れはマジでたまらん! 本編の前にあの独特な映像と主題歌をフルで聞かせる映画なんてもはや007くらいしかないもんね!(『ミッションインポッシブル』は毎回同じテーマ曲だけど、あのシリーズも貫いてるよね~。あのオープニングもやはり「うほほっ、キタキタ!」って感じで高揚します!)


 クレイグ・ボンドって『カジノ・ロワイヤル(2006)』公開時、そもそもボンドが駆け出しの若い頃って設定じゃなかったっけかな? その設定は途中で変更されたのかもしれんけど、それに伴うように永遠の受付嬢ミス・マニーペニーとの馴れ初めや007界のドラえもん「Q」との出会い、女性の「M」から男性のレイフ・ファインズへの移り変わりなど、まさにジェームズ・ボンド・ライジングのような要素が盛りだくさんで往年のファンはもちろん、新しい世代まで取り込んだ気もしますな。

 個猫的にはこれまでしれっと優雅にピンチをすり抜けてきた感じのするジェームズが「全速力でよく走る」ことにまず魅了されましたね。それは『ノー・タイム・トゥ・ダイ』も変わることはありませんでした。特に『カジノ・ロワイヤル』のオープニングはボンド史上、いや映画史に残る最も素晴らしいアクションと言っても過言ではない──そう思ってますね!

 てか、ボンド役で男優賞ってショーンコネリーを含めて、獲った人がいないような……なんかそういう制約でもあんのかな?w




   ★『クルエラ』

    【受賞:衣装デザイン賞/ジェニー・ビーヴァン】

■観賞後ツイート■

最近「クールビューティーな悪女映画」めっちゃハマってます。『魔女がいっぱい』そしてテンポと構成がグンバツに良かった『ハーレイクインの華麗なる覚醒/BIRDS OF PREY』(2020)。 その点『クルエラ』は少し長く感じたかもですね。うん『プラダを着たジョーカー』ってな感じでした。楽曲「スマイル」も流れるしね。

 クルエラといえば『101匹わんちゃん』の魔女的ヴィラン。ダルメシアンに対する恨みとトラウマをちゃんと描いてるのもニクいですw


 ついでなんで、わんちゃん──ダルメシアンたちが主人公の実写版『101』(1996)と『102』(2000)も観てみました。ホントは『クルエラ』を観る前に観たかったんだけどね~。『スターウォーズ』で先に【エピソードⅠ】のアナキン少年を見た後に【エピソードⅣ】のダースベーダーを見た人ってこんな気持ちになるんだろう~な~と思いましたな。まあこんな機会がないと一生観なかったかもな映画ですので、映画道、何があるかわからんものです。そちらでクルエラを演ずるは『危険な情事』(1988)のグレン・クローズ。ラストでベタベタぐっちょぐちょにされる姿は女優魂を越えて「よくまあ、あそこまでやったな」と。「皆様、楽しんで頂けましたか?」と言わんばかり、汚れ役全盛期の稲川淳二だよありゃ……



◆後記◆──『クルエラ』も続編が製作中ってことですが、惜しくも日本では爆発的ヒットというわけにはいかなかったみたいですね。

 さすがにファッション界を描いた作品だけあって衣装デザイン賞も納得ですな。


 受賞したデザイナーのジェニー・ビーヴァンは『マッドマックス/怒りのデス・ロード』(2015)でも同賞を獲っております。

 今回は1970年台風のロンドン・パンクファッションに挑んでおりましたが、ピンクフロイドを思わせるようなレザージャケット、血のように真っ赤なドレス、特にインパクトのあったのはやはりゴミ収集車の中から登場する布を繋ぎ合わせたようなドレスだったね~。車を覆い隠してしまうほどのフリルスカートは圧巻でした。チワワの服まで手掛けており、それがデザイナーの一番のお気に入りだとかw 




   ★『シャン・チー/テン・リングスの伝説』

    【ノミネート:視覚効果賞】

■観賞後ツイート■

 これまでのマーベルっぽくないという意見もあるし、確かに全く別の中国アクション映画を観た気になるのも否めないw が、実はマーベルの面白さってコメディ、SF、ファンタジー、違うジャンルたちがときに一点に融合するのが醍醐味なんだよな~


 今回もおそらくは別に使う必要もないであろうワイヤーアクション(ぽい)演出を取り入れたりと、あえてこれまでと違うジャンルぽくしてるのもいいやね。さすがはエンタメのプロ集団やなとタメ息が出るほど飽きさせない。水と風の使い方がとても綺麗であります。

 惜しむらくはラスト20分がなんか怪獣映画ぽくなっちまったな……くらいですかw 中島みゆきの歌ばりに竜の背に乗って闘うシャン・チーの姿が、ともすれば「龍の子太郎」や「まんが日本昔ばなし」に見えたりも……まあ自分はいいんだけど、もし誰かと一緒に観てたら「面白かった…よ…ね? ね?」と顔をうかがっちまいそうな気にもなったかもw


 女性芸人のようなオークワフィナもやっぱキュートで愛嬌のある顔、そして声。ラッパーもしてるそうですがぜひ一度聴いてみたいです。 前半のトニー・レオンもかっこいいすね! ときどき「ウッチャン」と「中川家の兄」を足して二で割ったような顔やな~とフト思ってしまいましたがw


 ちなみにコミックのシャン・チーって実はけっこうイケメンです。しかし映画の方は……。

 この『主人公の顔がブ○イク問題ひでぇな……』に主演のシム・リウ本人がこないだ言及してましたがw

 シャン・チーでは久しぶりに「ドラゴン」ではなく「日本の竜」に近いものが出てきたが、まあこれは個猫的なイメージなんだけど、竜ってもっとめちゃめちゃ長いイメージがあるんだよな~。『ネバー・エンディング・ストーリー』の時もファルコン短いな!──なんて思ったし……やっぱ『ドラゴンボール』の神龍くらいの長さのが見たい!とw 長崎生まれのわしゃとしてはやはり長崎くんちの『蛇躍り』のイメージが強いんだろな~。

 ドラゴンボールといえば、シャン・チーの繰り出す技がカメハメ波ぽいな~と思ったらちゃんと台詞で「カメハメ波みたいなやつ」って出てきたなw 英語で“カメハメ・ボール”とか“カメハメ・ボム”だか言ってたような……ついにマーベルにも参加する鳥山明、すごし!

(やはりあの一言を使用するだけで莫大なマニーが鳥山センセの懐に入るのだろうか……w)



◆後記◆──前述の通り、やはり時間が経っても水が生き物のように地図を作る特殊効果は頭に焼き付いてるな~と。森の木々が道を開けたり閉じたりするのも圧巻の迫力でした。『DUNE』という対抗馬がなければこの作品が獲っててもおかしくないほど。部分部分で言ってりゃ『エターナルズ』とかでもマーベルは何かしら目を引く効果が必ずあるからキリないんだけど、視覚効果で世界そのものを作り上げてしまった『DUNE』はやはり総合的に見てケタが違うのかもしれんね~。逆に言えば「目を引かず」いかにも本当に存在しますよ、そこで撮影したんですよ──なんて溶け込ませてこそが本当の視覚効果の力かもしれないわけだもんねw


 劇場のチケット売り場で「シャン・チー」ではなく「チャン・シ―一枚」といってしまったのも、いい思い出であります……




   ★『ハウス・オブ・グッチ』

    【ノミネート:メイクアップ&ヘアスタイリング賞】

■観賞後ツイート■

 個猫的には西洋ファンタジーを見るように楽しめたね~。王族家系の中に一般女性が妃となって潜り込み「金」という槍と「ブランド」という盾を使って「株」という宝玉を奪い合う……結局、誰が悪かったのか? というのがよくわからなくなってくる結末も面白い!

 とにかくレディー・ガガはもちろんのこと演者に魅せられたのがデカいね! 特筆すべきは今回、バカ息子という言葉がぴったりなジャレッド・レトの「怪優ぶり」にようやく気付いたとゆーか舌を巻いたとゆーか……。『スーサイド・スクワッド』(2016)に出演してた時の「ジョーカー」どころじゃないくらい。彼がいなければもっと退屈な映画になってたかもな~

 個猫的には上映時間の長さは感じさせなかったし、思ってた以上にのめり込めた。ただ映画を見慣れてない方にその条件をクリアできるのだろーかと頭をかすめるとこはありますな。史実として今現在グッチにはグッチ家がいないというのもなるほど興味深いw



◆後記◆──さて皆様はヘア&メイク賞ってどんなイメージあるんすかね? 

 わしゃの中ではここ数年で「いかに本物と同じくらいにソックリさんを作るか」っていう部門になってきてるようなw 

 部門名を「ソックリで賞」にしてくれてももはや構わんぞ、くらいな。

 ちょっと前までは『ビートルジュース(1988)』や『ザ・フライ(1987)』、『パンズ・ラビリンス(2006)』に『ロード・オブ・ザ・リング(2001)』──いずれもヘア&メイク賞受賞作──といった奇抜なモンスターや怪人といった類をいかにも本当に存在するかのように作り上げる、そんなイメージがあった気もしますがw

 まあ、この賞が授けられたのは1981年。初の受賞が『狼男アメリカン』のリック・ベイカーと、まさにSFXという技術が全盛期の頃となるわけで、そんなイメージがついちゃうのも仕方ないわけで。 

 

 てか、レディー・ガガ本人こそ「ヘア&メイク賞」の象徴のような人なわけで。もともと「奇抜な恰好こそが普通」というイメージあるんで、今回みたいに「普通の恰好で普通のメイクしてる方が奇抜」に見えるw


  《おまけ》


   ★『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダー・カット版』

  【受賞:ファンが選ぶお気に入りのシーン部門/ザ・フラッシュ登場シーン】

 こちらは今年から新しく設立された新しい部門ですね。

 ツイッターの方では呟いてませんが、せっかくなんで少し感想を。


 てか、観られました? スナイダー・カット版?

 中には「劇場版観たからもういいよ。なんか微妙だったし……」なんて思ってる方もいるのではないかと。そんな「むしろ微妙だった」という方こそ観てほしいんですよね。ぶっちゃけわしゃも劇場版がめっちゃビミョーだったんすよ。スナイダー・カット版は上映時間も劇場版の倍、242分(四時間二分!)もあるし、ストーリーの本筋だってそんなに変わってるわけじゃない。

 なんだけれど……


「え……ナニコレ? ちょ、全然違う……全然違うよ~! お母さ~ん!」と夜の街に、もとい夜の田舎に、吠えたくなるほどの出来栄え!

 なるほど、これこそがザックスナイダーが本当にしたかったこと、「お腹を痛めて産んだ我が子への愛情」の差というヤツか……と。まあ文字の通り、そもそもザック・スナイダーが監督を降板したのは娘の死があったからなんですよね。その後『アベンジャーズ』などのジョス・ウェドンが監督を引き継ぎ賛否両論ありました。

 このスナイダーカット版、「親子の愛情」というテーマを前面に押し出しており、特に劇場版では大半がカットされてしまったサイボーグ(そういう名前のヒーローです)と父親の交流・葛藤。これがね~、まさにそんなスナイダーの状況と被り、ウルっときたというか。


 とにかく「ダークさ」がヤバいくらいカッコいい。同監督の『ウォッチメン』もダークヒーローものの金字塔でありますが、この辺りには新作『ザ・バットマン』も太刀打ちできぬほどではないかと。

 また「音楽が違えば、こうも映画全体が神々しく生まれ変わるのか」ってほど重鎮になってたし、たとえ劇場版で観たのと同じシーンであっても全く違って見える。ワンダーウーマンの登場シーン~ファースト・アクションも似て非なるものでしたし、制御のきかないスーパーマンの鬼チートぶりというか、怖ぇこと怖ぇこと……。ラスボスのステッペン・ウルフもかなり加工が施されており、比べ物にならぬほどカッコいい。


 あまりにも驚いたんでね、その足で劇場版をもう一回借りに行っっちゃいまして。「え、ちょ待て。前のはなんだったん? 何かの間違いか? あれ観た時、体調でも悪かったのか、わしゃ?」と。んで、もう一回観てみると、やっぱショボーンなんすわw 「なんじゃこりゃ!」くらいにw


 おそらくこれまで観てきたヒーローものの中で「ダントツ」上位に繰り上がりましたね。同時期に観た『スパイダーマン/ノー・ウェイ・ホーム』もめちゃめちゃ面白かったにも関わらずです。わしゃの中ではこちらの方が遙かに感銘を受けたのは確か。


 残念ながら、もう続編は作られないとされている『ジャスティス・リーグ』ですが、いやおい待てよ、と。このラストを見せられといて続きが観れないなんてありえないから! 犯罪的といっても過言じゃないから! とw

(劇場版ではカットされてました。ジャレット・レトが演ずるジョーカーも出ており意味深な台詞を語っております)


 さて、そんな中からこちらもカットされてた「ザ・フラッシュの登場シーン」が受賞したわけですが「あ~! わかる! なんだよ皆わかってんじゃ~ん!」と共感も共感。番外ながらもこれは嬉しい受賞でしたね~



 いかがだったでしょうか?

 てなわけで、今回は二夜に分けてお送りさせていただきました。

 まだ鑑賞してないものも、いずれは目を通す予定ですが、その暁には【Side-C】としてまたここに載せるかもしれませんな。

 よろしくお願いいたします。


 では、今年も皆様が心震わせるストーリーや映画に出会えますよう!

 よき映画ライフを!

    

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