映画『スプリット(Split)』(2016)は面白かったのか? ──あるいは『バレンタインを迎え撃て!』の巻──
ネタバレは……大丈夫……
……だと…………思う……けど(笑)
(^_^;)
── BGM:Mr.children『マシンガンをぶっ放せ』
さて、世の恵まれぬ男性諸君よ……。
( ざわざわ──(゜Д゜) )
心の準備はできたか?
( ゴクリ──(゜A゜;) )
バレンタインがやってくるぞぉーーー!
( うぉぉぉぉぉぉぉ!ι(`ロ´)ノ )
逃げるぞぉーーー!
( うぉぉぉぉぉぉぉ!ι(`ロ´)ノ )
隠れるぞぉーーー!
( うぉぉりゃぁぁぁぁぁ!ι(`ロ´)ノ )
( 食糧よし!── )
( 飲料水、OK!── )
( Facebook、インスタ──その他SNS、リア充よりの画像受信、全てOFF! )
( 毛布、および、引きこもり対策用映画DVD、確保OK!── )
「映画班二等兵!」
( はっ! )
(`□´)ゝ
「一応確認しておくが、調達してきた映画は、よもや『恋愛もの』や『青春もの』などではあるまいな」
( ギクリ── )
「どれどれ、『恋空』(2007)に『ラ・ラ・ランド』(2016)、さらにはまんま『バレンタイン・デー』(2010)…………だ、と? 貴様! 本気で生き延びようとする気があるのかっ!」
( は、はひー、お許しください! )
「ぐ、ぐぐぐ……よりによってこんな日に……こんなクソ爽やかな……ラインナップを借りてくるとは、おまえほんっとバカだろ? しかも野郎一人で? よくもまあ恥も外聞もなく……。きっとレンタルショップ店員のお姉さんの頭の中ではだな『ふっ、可哀想なやつ……』と思われてることがわからんのかぁっ!」
( も、申し訳ありませんっ! せめて映画の中だけでもと、つい、つい……夢を見てしまいましたぁ! )
「連れていけ──」
( 総統! 総統ーーー! お許しをーーー! )
「映画班一等兵!」
( は、はっ! )
(`□´)ゝ
「まさか、おまえまでふぬけたチョイスをしてきたわけではあるまいな」
( 自分は『サプライズ』(2011)に『スプリット』(2016)、『血のバレンタイン』(1981)──とまあ、こんなラインナップを選んで参りました! )
「さ……さ……皿の……ヴァン・アレン帯だとぅ……!」
( お言葉を返すようですが総統、皿ではなく血であります。さらにヴァン・アレン帯ではなくバレンタィ………… ごふっ! )
「ふっ、現実逃避がしやすいホラーなジャンルでまとめたことは誉めてやろう。が、ストレートにバ、バ……バレンタイーンなどという言語のつくホラーを選んだのは貴様の心が乱れている証拠だっ! うつけものめがぁ!」
( そ、総統! ここはぐっとこらえてやってください。15日の朝が来るまでこれでなんとか、なんとか持ちこたえようじゃありませんか! )
「ぐぬぬ……。し、仕方あるまい。よし、カーテンを閉めぃ!」
( カーテン、閉めぃっ! )
「全員、毛布に潜れぃっ!」
( 毛布! 潜れぃっ! )
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( そ、総統…… )
「なんだ一等兵」
( そういえば今年はGODIVAが『義理チョコはもうやめよう』とキャッチフレーズを展開してるらしいですね…… )
「残念ながら一等兵、義理チョコという流れ弾にすら掠りもせぬ我々にとってだな、そんなことは全くもって無関係だ」
( いえ、そうでなく……義理チョコが廃止されると一部の女子中高生が少し困ったことになる──先日そういう記事を読みまして )
「ぬ?」
( つまりですね、本当は好きな男の子に『どうせ誰からももらえなかったんでしょ? しょうがないなぁ、ハイ……コレ。か、勘違いしないでよねっ、ぎ、義理なんだからねっ──』っていうあの手が使えなくなる、あのトキメキができなくなってしまう──と )
「ぐあぁぁぁぁぁぁ! 聞きたくない、聞きたくないっ! そんなさくら色の青春ストーリーなんぞ聞きたくないやーーいっ!」
(ノ`△´)ノ~┻━┻
( そ、総統! 気を確かに! ──あ、でも逆に今年は『はい、先輩、コレ義理チョコです♪』なんつってGODIVAもらったりしたら『あれ、コレは……? ひょっとして……? うぉっしゃあぁぁ!』ってなれるかもしれませんわな、うまいこと戦略考えるなぁ…… )
「うぉうりゃあ! だぁりゃりゃりゃりゃりゃぁぁぁ!」
((((;゜Д゜);゜Д゜);゜Д゜)□))□
( 総統! おやめください! 後生ですから野沢雅子のマネしながら豆腐のカドに額を打ちつけるのはやめてくださぁぁぁい! )
「ぜは、ぜは、ぜは…………」
Σ(´□`;)
( そ……総統 )
「な、なんだ? 一等兵」
( それはそうと、この『サプライズ』ってホラー映画、なんてゆーか、その、ちっとも面白くないのですが…… )
「た、確かに……。おっかしいな、ブログなんかでは普通のホラーと少し趣が違うということでなかなか評判が良かったはずなのだが、普通にキャーキャー人が死んでくだけだな。なんか血はダバダバ出てるのに、ホラーが苦手なはずの私であっても──あんま怖くないってのが逆にすごいぞ……」
( なんですかね、殺人鬼たちが逆に返り討ちに合って殺されていく設定って、どっかで見たような…… )
「おまえもそう思うか? 私もさっきから何か妙な疑視感を覚えるのだが…………あっ! 思い出したぞ一等兵」
( ああっ、私も思い出しました! 総統! )
「『ホーム・アローン』だわ……」
( そ、そうっすね。なんか『ホーム・アローン』(1990)の、スプラッター版みたいな感じっすよね、これ )
(=_=;)
「むしろマコーレ・カルキンが『Yes!』とか言いながら斧やチェーンソーを使ってズバズバグッシャグッシャベキベキと笑顔で強盗どもを血祭りにあげていく……そんな設定を想像した方が怖いぞ、わしゃ……」
(=_=;)
( あれもなんか途中から強盗の方が気の毒になってきますからね )
「え~、もしハリウッド関係者の方がこれを読まれてましたら、次回お作りになってはいかがでしょう? きっと大ヒット間違いなしです」
( 読んでませんってば )
「いや読んでんだって! ライアン・ジョンソンとかさ、“イニャっち”とかがさ。しれ~っと。『スター・ウォーズ』の回の時なんかもさぁ──」
( 読んでねーってのに! )
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「あ~……と、人がズバズバ殺されていくのを見ながら言うのもなんなんだが………」
( な、なんか飽きてきましたよね…… )
(=_=;)
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( 総統、早送り、しても……いいですか? )
「バカ者! 神聖なる映画を早送りだと? そんなことは言語……道断……」
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「ゆ、許す。飽きた。早送りしろ。これは特例中の特例だ」
(=_=;)
(はっ!)
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( 終わっちゃいましたね )
「終わったな。なんっか無性に腹立ってきたんだが──何なんだろうか、この腹立たしさは……」
( ま、まあ、これはこれで評価してらっしゃる方も多いわけですから )
「次、いこ、次。『スプリット』観るぞ」
(`□´)ノ
( 『シックス・センス』のM・ナイト・シャマラン監督の最新作ですね。何気にこのエッセイでシャマラン作品ちょこちょこ出てきますよね。『サイン』とか『アフター・アース』とか…… )
「どれだけ期待を裏切られることがあってもなんか見ちゃうんだよなぁ。シャマラン作品」
( おそらくアレなんでしょうね、総統は。ホラ、いくらDVを受けたとしても優しくされた時のことを忘れなられない、または時々優しくしてくれる時の強い印象が忘れられない変則的な『恋愛依存症』、もしくはバカ勝ちした時の強烈な記憶がいつまでも忘れられない『ギャンブル依存症』……うん、それに近い感じの“なんかあるんちゃうかな、こ、今度こそきっとなんかとんでもないことが起こるんちゃうかな”という『シャマラン依存症』であるのかもしれませんね── )
「なんか毎回その『くるぞくるぞ詐欺』に引っ掛かっているような気がしないでもないのだが」
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「おおーーーー」
( ははぁーーー )
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「……あ~。こ、これはあれだな一等兵」
( そ、そうですね、総統 )
「「『ネタバレ』しちゃダメなヤツや~ん!」」
Σ(´□`;)Σ(´□`;)
( いや、でも……これっていずれイヤがうえでもネタバレしちゃいますよね。その、何て言うか……映画を見ようが見まいが関係なく、遅かれ早かれネタバレせざるを得ないというか──そのゴニョゴニョ )
「う、うむ、そうだよな。これシャマラン映画が好きで見たいって思ってる人がいたら悪いこと言わないんで、できるだけ早めに見といた方がいいよ、なっ、なっ」
( あと他の映画ブログはもちろん、Wikipediaとかも絶対見ないようにした方がいい──ですよね )
「だな、わしゃもさっきWiki見てみたら載っけちゃダメなもんまでもう載っけてやがったもん」
( コレ、有名な映画評論家の町山智浩さんって方がTwitterでちょっと“あること”を呟いたら『ネタバレだ!』って炎上したらしいですよ。んで、『これでネタバレって言うんなら生涯俺の批評なんて読むんじゃねえっ!』って逆ギレされたとか(笑)── )
「いや~、でも、これはなぁ……難しい。難しいと思うよ、ホント」
( ですよね、ある程度先に知っておかないと『は?』となる人が多いかもしれませんし、かと言ってアレをどううまく伝えたらいいのかがとても難しい……うーん、かといって……。う~ん、う~ん(@_@;) )
「ある意味、スゲー伏線なんだよなぁ、コレ。てゆーか、もう一度検証してみたいもん、今度、その……なあ、アレで。ぐわ~、やっぱなんか書きづれぇ~! 伏せ字ばっかじゃん!」
( 総統。も、もうそれくらいにしといた方がいいかと……。それ以上は…… )
「てゆーかさ、この主人公のアニャ・テイラー=ジョイって娘、可愛かったなぁ~。目と目の間が離れてたりするから、一見アレ? っとは思うんだけど、なんだろ全体的にっていうか……」
( あ、わかります! そう、それなんですけどね、めっちゃ僕も気になったんで調べてみたところ、なんかこの女優さん“シュガー・スポットがある”なんて言われてるらしいです。つまりオーラといいますか、総統のいう『どこがっていうわけじゃなく、なんか可愛い』っていう微妙なポイントを生まれながらに備えてる、と )
「あ~あ、もしもこんなコからチョコなんぞもらえたならなぁ………… ゴフッ! な、何をするかっ、一等兵!」
(# ゜Д゜)
( 総統……失礼ながら総統もまだまだ心が乱れているようでございますな…… )
(;¬_¬)
「す、すまぬ……。まあ、ある程度面白かったよな、コレ!」
( そ、そうですよね。見てる間はそこそこ面白かったすよね! )
【──そして二日後──】
「いや、やっぱダメじゃね?!」
(# ゜Д゜)
( 『最後なんかあるだろ?』ってのにずっと煽られてましたが、時間経ってあとあと冷静によーく考えてみると一本の映画として『だからなんやねん!』ってのがブワッと出て来ましたよね! )
(# ゜Д゜)ゝ
「くっそ~、また騙されたか……。シャマランのあの『アナタハ、スデニ、ダマサレテイル──』ってニヤつく予告をまた思い出して腹立ってきた。ちっくしょ~シャマランめ、性懲りもなく実にシャマらん映画作りやがって~。こうなったらヤケ食いだ、チョコ買ってこい、チョコ!」
(# ゜Д゜)
( もう買ってきてます! コンビニの大量に売れ残った安売りのチョコ! 買い占めてきましたっ!)
(# ゜Д゜)ゝ
「一等兵!」
( はっ! )
「なんとか今年も生き延びたな……」
( また来年、勝負ですね…… )
では皆様、よ、よいヴァン・アレン帯をお過ごしくださいませ……(遠い目をしながら)
ばたり……