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【Another‐Take⑤】あのホラーは面白かったのか?(オマケ:あの映画はホンマに泣けたのか?)


 うわ、暗っ!!( ̄□ ̄;)


 な、なんとなくホラーの回が続いてしまったんで電気を消してみましたが、ここまで暗いとは……(´д`υ)まあ、前回、とある理由から観ている途中で“貧血”になってしまった映画として『ディセント』と『オープンウォーター2』の二本を取り上げてるわけですが、実はもう一本ですね、そうなりかけた映画があるんですよ。



『ザ・フライ』です。



 これは映画館で見たわけですがそもそもホラーにあまり耐性がないため本当に無理でした。目やら耳やらボロボロ取れるわ、あの夢の中での出産シーンやら──


 まあ、最後まで観るには観たのですが変な汗はダクダク出るし、“お願いやから、もう劇場から出してけつかれ(´д`|||)”と泣きそうだったのを覚えています。まあ、今見てみるとそうでもないのかもしれませんがね。耐性というのは恐ろしいものです……

 ホラーは苦手なくせに、映画好きとして、なんか有名どころは押さえておかなきゃいけないみたいな妙な義務感があるんですよね。



『エクソシスト』『サスペリア』『シャイニング』に、『ローズマリーの赤ちゃん』──

そりゃあ有名どころはさんざん観ました。


 が、ありきたりなのでは芸もないので、そんな中でもストーリーがちゃんとあって、心理的に怖く、ゾッとし、かつ考えさせられたり、そんなつい唸ってしまうようなちょっと変わり種のホラー映画を何本かご紹介してみようと思います。



 まずは『モンキー・シャイン(1988)』


 交通事故で四肢が動かせなくなった青年のために盲導犬ならぬ盲導猿が贈られるんですね。


 頭のいい可愛い可愛い雌のポケットモンキー。


 しかしこの猿が青年のやり場のない怒りの感情を引き受けるかのごとく、対象相手を火事やカミソリなんかで次第に殺し始めるという話ですが……。


 なんと、監督はゾンビの産みの親ジョージ・A・ロメロ(先日、お亡くなりになりましたね。それでも彼の魂はゾンビのごとく行き続けるでしょう。合掌──)。最後は主導権が入れ替わったように、なかなか動けない青年とすばしっこい猿の対決となるわけですが、なかなかどうして、これがストーリー的にもコワオモロイのです。




 続いては『妖精たちの森(1971)』


“純粋さ故の恐ろしさ”という謳い文句のゴシック・ホラーなんですね。

 主人公は親をなくした幼い姉妹。

 かなり大胆なエロスも含まれてます。

 幼い姉妹が庭師と家庭教師のSMプレイのような営みを覗いちゃうわけです。が、それがまたいっそう奇しさを醸し出しています。覗いてはならぬナニか、タブーのようなものですね。

 その庭師の“愛すればこそ殺したくなる感情”とかいったそんな哲学を徐々に姉妹は植え付けられていくんですね。遠回しに。


 そして姉妹は彼らを“本当に幸せにしてあげるため”に、恐ろしい計画をたてちゃうのです……というお話。


 映像的にも蛙や芋虫といったアイテムを使い、“嫌な予感”とか、そういった類の心理的に怖い描写に仕立ててあります。本当にまあこの姉妹が天使のように愛くるしいのですよ。だからこそ恐ろしいのですがね。少々古臭い映像がまたそれをゴシック的に盛り上げております。


 庭師役になんと『ゴッドファーザー』『波止場』などの名優、マーロン・ブランドか演じております。




 三本目は『マジック(1978)』


 レクター博士ですね、若き日のアンソニー・ホプキンスが主演です。内気だが熟練の腕を持つ腹話術師が、次第に“人形”の方に支配され、殺人をほのめかされていくというストーリー。


 まるで藤子不二雄A氏が描きそうな展開なのですが、これもコワオモロイです。


 恋い焦がれる幼馴染みの女性と次第に仲睦まじくなっていくのですが、“人形”は彼女までをも排除するよう命令し始めるのですね。


 つまりそれも主人公のひとつの内面意識なんです……。自分が誰かを愛し、誰かに愛されることに対する恐れなんですね。ひと昔前のちょっと暗く、荒い映像がその怖さに拍車をかけております。いっこく童さんも心配です。



『クジョー(1983)』なんてのもどうですかね。葱じゃないすよ。


 S・キングの原作ですが(原作は“クージョ”)、狂犬病にかかって狂暴になったセントバーナードが母子を車の中に閉じ込めて出してくれないという映画ですが、めっちゃコワオモロイです。


 ていうか見ててつらいのです。


 しかも真夏なんです。


 わかりますよね、あの真夏のムワッとくる車の中に何十時間も閉じ込められるのです。次第に子供が熱射病で弱ってくるのに外に出られないという閉塞感満載のホラーであります。『ミスト』が超絶救いようのないラストと言われますがそれより遥か昔にそれを凌駕するくらいの絶望的ラストの映画は存在したのです。この『クジョー』はリメイクの話も確かあったはずだけど今、どうなってるんだろな? 『IT』もリバイバル映画化されたことですし、この機会にご覧になってみてはいぎでしょう?



 最後は『サイコ2(1983)』なんてのはどうでしょう。


 一作目のヒッチコックの『サイコ』は有名ですがこの“2”も実はなかなか侮れないわけです。


 一作目の衝撃のあのラストを知らない方はもちろん先に“1”を見ておく必要があるのですが、それを踏まえた上で見れば“1”の後日談としてもなかなか面白く、もちろんサスペンスとして観ても楽しめちゃいます。


 ある意味“2”のラストも私的には十分衝撃的でした。“ヒッ!”となりました。


 続編なんて別にたいしたことねーだろ? と思って未見の方がおられましたらもったいないです。ぜひお薦め。(あと、3と4もあるんですがそちらはホントたいしたことねーです・笑)




 これは個人的な体験で余談なんですが『悪魔のような女(1955)』という映画を最初にビデオで観ていた時、部屋を真っ暗にしてたんで不覚にも後半ウトウトしちゃったんですよね。あ、私、結構自宅で観る時は電気を消す派なんで。


 んで、すでに観た方なら御存知でしょうがラストでバスルームでの衝撃場面があるじゃないですか。


 それを目撃したヒロインが『キャーッ!』っと叫ぶわけですが、そらと同じくらいの声で、



『うっわぁぁ~!』

((〇[]〇;))



と、私自身も絶叫してしまったことがあります。真夜中に(笑)


 真っ暗でウトウトしてた時にあの映像と叫び声でしたから……もう、ホントに心臓が止まるかと思ったくらいの恐怖体験でしたわ…… (´д`|||)


 本物の幽霊が出たってあそこまで叫ばないんじゃないかなと思えるくらいの。




 本来ならいつも最後に【本作からの枝分かれ映画、勝手に三選】をやってるんですが今回は【Another‐Take】ということで、怖い映画の反対、泣ける映画というか個人的に本当に泣いてしまった作品、涙をこらえきれなかった作品をいくつか──






《あの映画はホンマに泣けたのか?》



【素直な感動泣き】


『告発』(1995)ケビン・ベーコン、C・スレーター主演


『トイ・ストーリー3』(2010)ピクサーアニメ


『シンデレラ・マン』(2005)ラッセル・クロウ主演


『レナードの朝』(1990)ロビン・ウィリアムズ 、R・デ・ニーロ主演 ただし人によってはなぜか爆笑する人もいるらしい(笑)


『生きる』(1952)志村喬主演



【最後の最後でやられた泣き】


『ニュー・シネマパラダイス』(1988)フィリップ・ノワレ主演


『アバウト・シュミッツ』(2002)ジャック・ニコルソン主演


【笑い泣き】


『街の灯』(1931)『サーカス』(1928)C・チャップリン主演


【可哀想過ぎる泣き】


『自転車泥棒』(1948)ランベルト・マジョラーニ、ジート・サルトマレンダ主演


【痛過ぎる泣き】


『パッション』(2004) ジェームズ・カヴィーゼル主演


【大爆笑泣き】


『人生狂騒曲/モンティ・パイソン』(1983) ジョン・クリーズ、テリー・ジョーンズ ……等、主演


【悔し泣き】


『ファニー・ゲーム』(1997)……これは、泣いてはいないかな? ある意味泣きそうだったけど。


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「note」の方でもこちらのエッセイを連載しております。画像付きでさらに読みやすく、こんなことからあんなことまでさらに詳しく、あなたの映画ライフをより豊かに♪note版『あの映画は本当に面白かったのか?【完全版】』
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