第7話:謁見への道
「それで、この格好で謁見ですか?」
城に入って、俺は姫様の言う『正装』に着替えた。紅と金色で刺繍されたド派手な服だった。正直にいえば、俺の趣味ではない。
姫様は何が嬉しいのか、ニコニコしながら俺の事を見ていた。
「はい。それとこれからは私が、貴方の専任とさせていただきます」
「専任?何をするんですか?」
「これから私はあなたと行動を共にするという事です」
「……いいんですか?それ。姫さまにだって婚約者みたいなのが、いるんじゃないんですか?」
ぶっちゃけ、このマントとか邪魔だよな。話はほぼ流してるけど、何か問題でも?
「いません。私は神に仕える者ですから。それでは着替えも終わったようですし、王の私室まで案内します」
俺は姫様に連れられて、王様の部屋まで歩き始めた。この実験動物を観察するような、視線はどうにかならないのか?
「おや、これはアリシア皇女殿下。そちらの方が勇者殿、ですかな?」
「こんにちは、ゼクエリア公爵様。そうですよ。これからお父様のお部屋まで謁見に参ります。ですので、そこをどいて頂いても宜しいですか?」
いや、こんなプライドの塊のような人間が道を譲る訳がない。むしろ、貴方方がそこをどいては?ぐらい言うと思うが。そんな俺の期待をこの公爵殿?は裏切らなかった。
「何故私が、このような子供に道を譲らなければならないのですか?その子供がどけば良いだけでしょう?」
「ははははっ!こっちの予想通りの返答するなよ!」
俺がたまらずに大笑いをすると、公爵の顔が真っ赤になった。羞恥の余り、かな?しっかし、あくどい貴族ってなりしてんな。面白過ぎる。
「貴様!我がゼクエリア家を侮辱するか!?」
「あなたのご高名な家を馬鹿にしている訳じゃありません。ただあなたを馬鹿にしてるだけです」
「このっ!」
「その辺にされてはいかがですか?公爵様」
「ランスロット!これを黙っていろと言うのか!?」
「あなたに王の客人を害する権利があるのですか?と言うか邪魔なのでどいて下さい。対面も出来やしない」
公爵は黙って道をどき、俺を蔑むような眼で見た後俺と姫様の横を通り過ぎて行った。そして廊下には俺と姫様と、さっき助けてもらった金髪のイケメンが立っているだけだった。
「初めまして、勇者殿。俺は円卓の騎士団のトップ、ランスロットだ」
なんと伝説の人の名前を持った人とのご対面だった。おおう、円卓の騎士団ってビックネームすぎるだろ?




