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第123話:お礼に

翌日、俺達の所に村長がやって来た。理由は単純にお礼を言いに来ただけらしい。律儀な人だ。


「本当に我が息子を助けて、頂き有難うございました」

「あの程度は何でもありませんから。お気になさらず。…ところであの傷、というか毒はベディシャの毒ですよね?」

「…貴方は勤勉なのですね。その通りです。あれはここ周辺に生息しているベディシャのものです。

ですが、本来ベディシャは攻撃されない限り何もしないという温厚な生物なのです」

「存じております。ですから、なお不思議なのです。危険性を考慮してもリスクが大きすぎる」


話を訊いて行くうちに、どうやら子供達は肝試しとかその程度の認識で住処に行ったらしい。


案の定、村長の息子は傷つき今回のような自体にまで行った。全く困ったものだ。


「それでは、本題に移りましょう」

「え、ああ…はいそのとおりです。何かご所望の品があれば助けたあと思うのですが」

「そうですね…」


俺は考え込んだ。特に欲しいものがない、それはこの国が無価値だと言うことになる。そう確信した。


あ、一個だけ。文化はずばらしいからな。あのものをもらうとしよう。


「それじゃ、俺は…」

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