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第6章補助:光クローズアップ
白亜のグリモアから放たれる光が、図書館全体を柔らかく染め上げる。
ヨナ・アズサはその光の中心に立ち、恐れず手を伸ばす。ページの文字が微かに揺らめき、まるで意志を持つかのように彼女の指先に絡みつく。
胸の高鳴りを抑えつつ、目の前に広がる光景に集中する。光はまるで生き物のように周囲の空間を満たし、古びた棚や床、窓に反射して幻想的な模様を描き出す。
彼女の呼吸とともに光が微細に揺れ、魔法の力がじわりと体を包み込む感覚がある。
過去の歴史、一族の秘密、そして自分自身の運命――すべてがこの光に浮かび上がり、頭の中で交錯する。
ヨナは覚悟を固め、光の中でグリモアの力を受け止める準備を整えた。
この瞬間、都市の未来と彼女の運命が白亜の光の中で静かに交わるのを感じる。




