表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/18

六人の少年少女の出会い

俺の名前は東海林しょうじ 悠月ゆづき。もう中二になったらしい。


小四から学校なんて行っていないけどさ…。


今日も病院に行っていたのだ。お見舞いをしているうちに病室で寝落ちしてしまう。


窓を叩く音で目が覚める。そこには夜さんみたいな人が居た。


「光の館に行こう!」と言われるが「はい?」と言うと手を引っ張られる。強引‼


そして、俺は窓の外に落ちて行った――




私はあざみ 桜花おうか。中学三年生だ。


中二のある日から学校に行けていない。毎日、憂鬱で仕方ないの。


行かなきゃって分かっているのに、いざ行こうと決めた次の日には頭痛が酷くなる。


今日も、部屋で一人眠っているとトン、トンと窓を叩く音で目覚める。


「なんですか⁉」と窓を思わず開けると目の前にカッコいい男の人が居たって・・・


「きゃあ‼」と叫ぶ。だって、だって…「ふ、不審者⁉」と言うと彼は「違うって、


薊 桜花ちゃん。君を迎えに来た王子様だよ」と言う。はぁ?王子様なんてありえない。不審者に決まっている。でも、この人カッコいい…もしや夢⁉


最近、変なアニメばかり見ていたし。とりあえず触れられるのか確かめよう!


そう思いながら彼に近づき思わずこけて窓から落下して――




あたしの名前は椿つばき 彩音あやね。中一。都会に住んでいる。


ベッドの上で目覚めると窓の外にイケメンな男性が居た・・・


きゃー⁉


思わず叫ぶ。


窓を開けてと言われ、恐る恐る開く。


彼に手を引かれ窓の外に行くと―




俺、五十木いそぎ 楓真ふうまは今日も部屋に籠っていた。


窓を叩く音が聞こえる。


無視しよう。


だが、気になって仕方ない。


恐る恐るカーテンを開くと・・・そこには知った顔が居た。


あり得なくて、でも…期待して俺は窓を開けて彼に手を伸ばす—




僕は風田川ふたがわ 伊吹いぶき


怖いよ。学校に行くのが酷く怖い。


外が気になり窓を開けて覗くと・・・落下した—




私の名前はあかね 玲奈れな。最近、中学二年生になった。


仲の良い子は何人かいる。だけど…最近学校に行きたくないの。


理由は女子が私の陰口を言っているからよ。悪いのは私じゃない。光田さん達よ。


それでも学校に向かうのは行かなかったら負けたみたいで嫌だから。


学校の門に着く。光田さんに会ってしまった。朝からついていないな。


私は無視して教室へ向かおうとしたすると「茜さんって地味だよね(笑)」と言ってきた。


ふざけないでよね。誰が地味よと心の中で思う。


そういうあなたが一番醜くいのよ。まぁそんな事、言わないけど。


とりあえず無視して通り過ぎる。クラスに着くと。女子がひそひそと笑っている。


どうせ私の悪口でしょと思いながら席に着く。その時だった。


「おはよー玲奈!」とかいに声をかけられる。私も「おはよー海」と言う。


海は「朝からまた光田になんか言われていただろ?」と言い


「光田の事は気にするなよ」と言い去って行った。


学校、行きたくないな。神様・・・私が何したっていうのですか⁉


どうしてこんなにも女子から嫌われなきゃいけないのですか?


女子からの陰口は日に日にエスカレートしているのですけどっ!


最近、嫌がらせも増えたし…。本当に嫌だな。いっそ転校してしまいたい。


でも…それって逃げたって事でしょ?私、弱虫だってバカにされちゃうかも…。


そう思いながら机の中を触っていたら紙が入っていた。


大量の悪口から色々な筆圧で書かれている。頭が痛いと先生に言って私は早退した。


家に帰ると誰も居ない。私は自分の部屋に入る。もう行かなくていいの。


そう自分に言い聞かせる。そして、ベッドに入ってもう一度寝る。


トン、トントンという音が聞こえて私は目が覚める。


「ねぇ開けてくれないかな?」と言う声が聞こえる。


ここ二階なのに⁉と驚いて窓を見るとイケメンの男の人がいた。誰だろうか。


まるで、どこかのアイドルみたいな顔立ちにドキッとする。


アイドルでもこんなにカッコ良くないのになーとみとれているとその人は。


「君を迎えに来たんだよ。茜 玲奈ちゃん」と言った。


私は「えっ?」と思わず聞き返すと彼は「僕と一緒に光の館に行かないか?」と言う。


私は「あの、光の館ってなんですか?」と聞く。彼は「幸せになれる場所だよ」と言い


幸せってなによと思っていると「行ってみないか」とまた聞かれる。行けって事?


私は仕方なく頷いた。窓を開ける。すると…視界がパッと輝いて一瞬浮遊した。


その後、どっと重くなる。気が付くとキラキラと輝く豪華な屋敷の前に居た。


きれい…私はそう呟いていた。すると隣から「でしょ?」と声がした。


さっきのイケメンの男の人だ。私は「あの、あなたの名前って」と聞く。


彼は「皆が揃ったら言うから」と言った。そして、綺麗な庭園を超えた。


目の前に光り輝く扉がある。それに触れるとギィーと開いた。


私が中に入ると二人の男子が居た。私は驚き固まった。


正直いうと人付き合いは苦手だ。


だから、ちょっと不安になるっていうか何が幸せよと思った。


私はとりあえず「ここはなんなの?」と言う。


イケメンの男の人が「後、三人呼んで来るからちょっと待っていて」と言う。


そう言うなり彼はパッと踵を返して光り輝く扉の向こうに帰って行った。


その扉は太陽のように輝いていて眩しい。だけど太陽のように、目には焼き付かない。


彼が消えると一人の少年が呟いた。「はぁ~後俺何分待たされるんだよ」


私はなんて言おうか迷いながら「えっと…」と言うと少年は「お前誰?」と言った。


とげとげしくまるで俺に近寄るなと言われたような気がした。


私は勇気を出して「茜 玲奈」と言った。少しかすれていたかもしれないけれど。


彼は「へぇー」と言い「俺は五十木 楓真」と言った。


五十木君の隣にいた物静かな背が高くて少しやせた男の子が言った。


「僕は風田川 伊吹」と、根暗そうな子だった。


その時、一気に三人連れて来たあの男の人が見えた。びっくりした。


とても美人な女の子が居た。私なんかよりもはるかに。


息を呑んでいると男の人が言った。


「僕の名前はよるだよ。これから君達にはここに住んでもらう」


皆一斉に「えっ?」とか「は?」と言った。


親が心配してしまうじゃないと思っていると夜さんがこう言う。


「心配は無用だ。君達は今あっちの世界では眠っているだけにみえるのだから」


その時、夜さんが「それじゃあ皆、自己紹介しなよ」と言った。


皆、顔色を窺っているようだった。私は勇気を出して言った。


「私、茜 玲奈。中学二年生。趣味は…」そこで言葉が途切れた。


私の趣味ってなんだろう?私って得意な事、何もない。


夜さんが「趣味がないなら好きな事とかは?」と助け舟を出してくれる。


優しい人なのだなと思った。もう一度口を開き「好きな事は読書かな」と言った。


今度は五十木君が「俺、五十木 楓真。中二。好きな事は寝る」と言った。


やっぱりとげとげしさがあった。まるで私達を敵視しているように。


次は風田川君が「僕は風田川 伊吹。中一。好きな事は読書です」と言った。


私は「私も読書好きだよー!仲良くしようね」と言う。彼は「はい」と微笑み言う。


少しおどおどしていて不安だったけどまぁ大丈夫だよね。


次にあの美人な女の子が「あたしは椿 彩音。中一」と言った。


えっ?それだけなの?と思っていたがそれ以上彼女は何も言わなかった。


美人だけれどちょっと話しかけづらい子だった。次に日焼けした男の子が言う。


「俺の名前は東海林 悠月。中二。好きなスポーツは水泳」


早口で驚いた。座るのも一瞬だった。髪はぼさっとしていて寝癖がついている。


スポーツが好きなのかな?と思った。私は長距離走が好きだったなと思い出す。


次にぼさぼさの髪のパジャマ姿の女の子が言った。


「私、薊 桜花。中学三年生」


薊さんが座るとまた部屋がシンとなる。


そういえばなんで皆今ここにいるのかなとふと思った。今日、皆たまたま休みだった?


そんな偶然あるのだなと驚いた。夜さんが聞く。「君達は何時に起きるの?」


五十木君が「適当」と言う。風田川君は「朝の七時かな」と言う。


もしかして風田川君は学校に行っているのかなと思った。


そうだ…!私も明日学校に行こう。「私は朝の六時」と伝える。次に薊さんが言う。


「私は適当かな」その次に東海林君が「朝の六時過ぎ」と言った。


私と同じくらいの時間だと思った。その次に椿さんが「あたしは七時」と言う。


また無言のままになってしまうと夜さんが「皆でなんか話しなよ」と言う。


私は悩みながら「えーっと皆好きな食べ物は何?」と聞く。


東海林君が「クッキーとかカルボナーラ」と言った。


私は「そうなんだー!今度クッキー作って来るよ」と言った。


東海林君がちょっと驚いたように「作れんの?ていうか持って来られるのか」と聞く。


確かに持って来られるのかなーと考える。夜さんが「ここで作れるよ」と言った。


私は驚き「えっ?ほんと?」と言うと夜さんが「キッチンがあるからね」と言う。


それにしてもこれ随分と現実みたいな夢だなと思っていると「夢じゃないよ」と


夜さんが言った。夢じゃない?私は驚いて固まった。そういう設定の夢?とも思った。


だって…そうじゃなきゃありえないもの。その時、風田川君が呟くように言った。


「茜先輩。僕は肉じゃが好きです」今度は五十木君が言う。


「茜。俺は味噌汁が好きだ」次に椿さんが「あたしはサンドイッチ」と言う。


最後に薊さんが「お好み焼きとかたこ焼きとか焼きそばが好きだよ」と言った。


私は実を言うと料理をするのが好きなの。昔、海に教わっていたから。


海はいつだって私の味方でいてくれた。私は海がいてくれて本当に感謝している。


だけど、もう学校に行くの怖くなってしまったの。明日、本当に行けるかな。


私はキッチンに入り冷蔵庫を開ける。材料はしっかりと揃っていた。


めちゃくちゃ驚いた。賞味期限も切れていなかった。


その時、五十木君が「今、夕方だけど皆そろそろ帰らなくていいん?」と聞く。


薊さんは「私はずっと寝ていてもなんとも思われないからいい」と言った。


東海林君は「まだいいや」と言った。私は「そろそろ起きようかな」と言った。


椿さんは「あたしもそろそろ起きる」と言った。


夜さんが「今からこの館について説明するね」と言った。


「まず起きるにはその扉を開けて庭園を抜けなきゃいけない。


次に来る時は寝る前に僕に連れて行ってと願って。そうしたら来られるよ。


それから寝る時の服装とかがそのままで来ちゃうからね。


最後に寝る時に持っていた物は持っていけるよ」と言う。


私達はドアに触れる。ギィーとなり開く。庭園を通る。庭園を出るとパッと浮遊した。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ