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「と、父さんに一体何が起きたってんだ?!」
「その星宗さまって、どんな人なんだ? 俺たち、探さないと」
佳山も申し訳ないといった顔をして、俺が開いている手紙を覗いている。
鈴姉……父さん……。
一体?
なんだってんだ!!
光太郎は、歯ぎしりして、地団駄した。
「落ち着けって、鈴姉は……もう無理かも知れないけど……。お前の父さんなら、まだ大丈夫かもしれないだろ? それに星宗っていう人に頼めば鈴姉が蘇るかも知れない!」
「……」
「さあ、帰るのだな。星宗さまは会えばすぐわかるだろう。あの人は、この世のものとは思えない存在じゃ。だが、鈴姉という人物……まあ、星宗さまに頼んでみればよかろう。じゃが、星宗さまでも、それは無理だろうな」
光太郎は突然、手紙を握りしめて来た道を駆け出した。
「あ、何。お前だけで、責任感じてるだよ! 待ってくれよー」