表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

死にたい貴方へ

作者:


 貴方にとって死とは何ですか?

 

 悲しい

 辛い

 生からの解放

 全ての終わり

 喜び

 無


 近年、若者が自らの命を断つというニュースをよく耳にする。若者だけではない、芸能人など有名な人が自殺するとそれに感化され、後を追う人がいるとも聞いたことがある。

 正直、私には理解できない。そんな繊細な心は待ってはいないし、死ぬこと以外は擦り傷と言わんばかりの図太い神経で生きている。それに、死んでもいいことなど何もないと私は思う。私にとっての死とは「迷惑」である。

 何故ならば、貴方が死ぬことによって不利益があるからだ。貴方を大切に思っている人が貴方の死を知り悲しむ事で、勉強や仕事に手がつけられなくなり、周りに大きな影響をもたらす。貴方が自殺したというニュースを見た人が、感化され何人も亡くなる。そうなると、その人に関わる人に影響がいく。貴方が亡くなれば、そこが病院でないのなら、警察の世話にならないといけない。そこがどこであれだ。

 この世界は人の営みによって回っている。だから、貴方という歯車がないと、大きな損害がなくても綻びが生まれるのだ。

 貴方の死の影響は、不利益だけではない。それは、貴方の死による利益があるという事だ。貴方を追い詰めたアイツは貴方が死んで清々するかもしれない。貴方の遺産、生命保険で発生する多額のお金を狙っているかもしれない。

 彼の有名なフィンセント・ファン・ゴッホの絵は、彼が存命の時代には売れなかった。彼が亡くなってから価値が上がったのだ。貴方の死によって、価値が上がるものがあるかも知れない。だが、貴方は死んだら無だ。その栄光は受けられない。それでも、貴方をこうして追いやったクソ野郎どもに利益が行くこともある。こう考えると、死んだやりたくなくならないだろうか?


 これを聞いても、そんなのもう関係ない、どうでもいいと考える人もいるだろう。そういう人は、冷静に6秒考えてみて欲しい。人が冷静になるには6秒必要とするそうだ。


 「自分は本当に死ななければいけないのか?」


 今一度、この問いを自分に投げかけて欲しい。


 貴方は自分が要らない存在だと思っているかもしれない。死んだ方がこの世のためになると思っているかもしれない。だけど、それは大いに間違いだ。貴方は必要な人間だ。死んだ方がいい人がいないとは言わない。極悪人はいない方がいいからだ。だけど、これを読む貴方はきっと極悪人ではないだろう。だから、もう一度言う。貴方は必要である。

 貴方の命は貴方のもののようで、貴方だけのものではないのだ。貴方の命は誰のものでもない。きっと、貴方に対して好意を抱いている人全てのものなのだ。貴方が死んだら悲しむ人、貴方を必要としている人、彼らは貴方が死んでしまったら大いに傷付き、心に大きな穴を開ける。これは、通り魔に貴方を殺されているのと何も変わらない。自殺とは、自分を殺す行為。即ち、殺人なのだ。

 貴方は、人を殺す事は出来ますか?

 きっと、答えはノーだろう。だからこそ、よく考えてみて欲しい。自殺とは殺人だと言うことを。


 これでも、死にたいと思っている人がいるのなら、勇気を出して、今の現状から1ミリでもズレる努力をしてみて欲しい。その1ミリが大きな歯車を止め、リセットへ繋がるかもしれないからだ。

 例えば、今の考えを少し帰るだけでいい。あの漫画の最後が見たいからもう少し生きてみようでもいい。いつもなら学校へ行くその時間にゲーセンに行って、補導されるのでもいい。その小さなアクションが、何かに引っ掛かり、今の状況を好転する材料になるかもしれない。

その小さな勇気を忘れないで欲しい。


 最後に、死はいずれ訪れる。だからこそ、その時まで生きて、生きて、最後のその瞬間に最高だったと思うような人生を望んで下さい。人生は一度きり。最高の人生になるように、足掻いてみません?

 貴方は、最高に幸せな人生を送るために生まれてきたことを忘れないで下さい。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ