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13 魔界大綱引き大会②

 使者の退去と同時にパッと消滅した巨大スクリーンから目線を戻し、宝来尊ほうらいみことはシラネの方へと顔を向けた。


「魔界大綱引き大会って?」


「お互いの陣営から、最大三十人の精鋭を選出して争う綱引き大会です」


「何だか楽しそうだけど、コッチは全然メンバーが足りないな」


「いえ、最大三十人以内であれば何人でやっても良いのです。どうやら初めから、コレが狙いだったようです」


「え、何が?」


「古来からの暗黙のルールにより、勝者は敗者から好きな人員を1名、引き抜くことが出来るのです」


「…まさか」


「はい。自惚れではなく、恐らくわたくしと推察致します」


「…だろーね」


 宝来尊も苦笑いで右頬を掻く。


「如何致しましょうか? その…」


 そこでシラネが言い淀んだ。それから何かを期待するように、大きく潤んだ瞳で宝来尊をチラリと見上げた。


「シラネが引き抜かれるのは勿論困る。魔王を続ける意味がない」


 雇用契約にどんなエラーが出るか分からない。そんな事態は避けねばならない。


 しかし宝来尊のその言葉を受けて、シラネがパッと明るく微笑んだ。


「そこまでわたくしの事を…で、ですが申し出を断ると、全面戦争は避けられません」


「確かにそう言うニュアンスだったよな」


「左様でございます。よってミコトさまには御身の安全を最優先に…」


「まあまあシラネ。どうやら返答は待ってくれるようだから、もう一人の()()とも相談してゆっくりと考えよう」


「あの者、ですか⁉︎」


「うん。今度こそちゃんと、顔を合わせてみようと思う」

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