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合流

 大人数での食事はやはり楽しい。娘さん夫婦も到着して盛り上がった。


「そういえば、冷蔵庫とか、飲み物を冷やすアイテムってないんですか?」


 親方さんが缶ビールを気に入ったのはいいが、渡しても温いんじゃ申し訳が無いので聞いてみた


「そんなものは聞いたことないのぉ?基本熱いお茶かぬるい飲み物じゃからのぉ?」


「私も聞いたことないわね・・・」


「じゃぁ作るか・・・いや・・・」


「ショウ君?今何やら不穏な言葉言いそうにならなかった?」


「やだなぁおねーちゃん、お世話になった親方さんに感謝の気持ちをこめた・・・プレゼントだよ?」


 収納庫か一二〇〇L冷凍冷蔵庫を出した。もちろん魔石稼働するタイプだ


( ゜д゜)ポカーン×4


「これは冷蔵庫といって、中に入れたものを冷やすことができます。

 それとは別にここに水を入れておくと、ここから氷が出てきます。

 本来は違う動力で動くんですが、これはここに魔石を入れると使えるよう改造されてます。

 ビールもキンキンに冷えて飲めますよ?

 通常では数時間位しか持たない生肉も、この中なら三~四日は長持ちします。

 一家に一台!」


(  д )゜ ゜ ×4


「後で防具屋さんとアイシャさんの家にも設置するので、内緒でお願いします」


(/・ω・)/×3


「極力内緒でお願いしますね?」


 ※後日、所有者登録をしたアイテムボックスをプレゼントして、中にこれでもかとビールやワイン等を詰め込んであげた


「親方さん、あまり飲みすぎないように!空き缶は防具屋さんとこの分も回収して、何か新しい物でも作ってみてください。たぶん、武器にはならないと思うので、インゴットにでもして装飾屋に持ち込めば面白いかもしれませんね」



「さ、次は・・・冒険者ギルドにも冷蔵庫設置しに行きましょうか?報告半分で・・・」


「そ、そうね・・・」


「そのあとは休日らしくデートしましょう!」


「/////うん/////」


 ふぇ?



「すみませーん、ギ、サブマスにお話があるんですが、面会できますか?」


「ここは君のような子供が遊びに来るところじゃないのよ?それにサブマスも忙しいんだから・・・」


「ごめんねターニャ、私もサブマスの用があるのよ。それとこちらの方はCランク冒険者のショウ様ですよ?覚えておくように」


「!アイシャしぇんぱい!」


 (噛んだ)(思いっきり噛みましたね)


「落ち着きなさい。それで、サブマスの予定はどうなってますか?時間がかかるようなら待ちますが」


「し、失礼しました!確認とってきます!」


「アイシャ先輩カッコイー」


「ショウ君・・・」



◇◆◇



「お待たせしました。サブマスがお会いになるそうです」


「場所はわかるから、案内はいいわ。業務頑張ってね」


「はい!失礼します!」


「ターニャさん、これ簡単なお菓子なので、休憩の時にみんなで食べてくださいね」


 賄賂を託ておいた(言い方!)


「サブマス、アイシャです。入ります」


 今アイシャさんノックしなかったよね?


「Cランクショウも入ります」


「そんな堅っ苦しく喋んないでもいいのよ?それで、きょうは休みでしょ?どうしたの?ふたりしt・・・まさか!」


「「ん?」」


「結婚の挨拶?ついにアイシャちゃんにも春が!」


「「へ?」」


「アイシャちゃんってば、美人で礼儀正しくて仕事も丁寧でギルドの人気者なのに、いままで浮いた話が全くなくてね?(胸もないけど)、飯マズどころか料理が全くできないのが原因なんじゃないかって、みんなで酒の肴にしてたんだけど、そっか~ショウ様なら大丈夫ね。昨日の紅茶やお菓子の所作もうまかったから、安心してアイシャちゃんを任せられるわ~」


「わ、私とショウ君はまだそんな関係じゃ・・・」


()()?」


「//////////」「お、おねえちゃん・・・」


「お姉ちゃん?あなた達姉弟じゃないわよね・・・!そんな!昼間っからは、とても言えないそんなプレイを!」


「サブマス?」


「ショウ君!殺気が漏れてる!それ以上は私も耐えれない!」


「ごめんお姉ちゃん。サブマスもあまりふざけないでもらえますか?」


 いかんいかん、これは間違いなくアイシャさんも大切な家族リストに入っちゃってるね・・・


「ふざけてないわよ?大真面目よ?前半は」


 じゃぁ後半はふざけてるんじゃないか!


「用件を先に済ませますね。まずはこれを・・・(冷蔵庫設置と説明中)・・・これで以上です」


「冷蔵庫の側面の扉の絵の中はアイテムボックスにしてあるので、その中に紅茶や飲み物関係を入れておきます。このあとは用があるので今日はこれで帰ります」


 ギルドを後にしたボク達は黙て歩いていた・・・


「アイシャさん、このまま城壁の外に出ますけどいいですか?」


「うん」


 どこか危なっかしかったので、勝手ながらアイシャさんと手をつないで門へと向かった

 

(ショウ君手を繋いでくれたけど、これって周りからはどう見えてるのかな?恋人?ううん、きっと姉弟にしか見えてないわよね・・・)


 門を出て少し歩いた先で準備に取り掛かる


「アイシャさん、ちょっと準備するので、手を離しますね?」


(お姉ちゃんじゃなく、名前で呼んでくれたってことは、少しは期待してもいいのかな?)


 <アイシャさんの好感度がうなぎのぼりだぞ?ショウ!気が付いてるか?>


 無限収納から出したのは実寸の飛行機・・・にしては脚が・・・そう、例の三段変形するやつです!しかも今回は複座タイプ!

 まずはボクが乗り込んで、腕部アームを操作してアイシャさんに後部シートに乗り込んでもらったら


「それじゃぁ行くよ!」



◇◆◇



ゆっくりと垂直離陸してから飛行形態へと変形し、飛翔!


「アイシャさん気分はどうですか?」


「うん」


「ほら、鳥が飛んでますよー」


「うん」


「・・・あ!ドラ・・・ワイバーンの群れが・・・」


「うん」


「アイシャさんボクとお付き合いしてください」


「うn・・・ん?」


 やっと戻ってきてくれた


「アイシャさん?大丈夫ですか?ず~っと塞ぎ込んで考えてるようでしたが・・・ホラ、今は空の・・・雲の上なんですよ?」


「・・・え?ホントに?雲って空に浮かんでるあの白いのだよね?」


「はい、その雲です。今は足元・・・眼下にあるでしょ?」


「なら一度雲の下に出ましょうか」


 動力をカットして、グライダーのように空気抵抗のみで滑空していく


「もうすぐ雲を抜けますよ」


「結構遠くまで来てますね。この海の向こうは帝国領土ですよね?お?あそこに無人島がありますね、後で降りてみましょうか」


「すごい・・・この境界の海まで王都から数カ月はかかる距離なのに・・・ものの数分で・・・」


 そりゃ、野を越え山を越え谷を越えずに、空を一直線だからね


「っと、着陸しますね」


 無人島の沿岸部に開けた場所があったので、海側から侵入し、浜辺に降り立った。


「ふー、やっぱこいつが一番使い勝手がいいな。アイシャさん大丈夫でしたか?」


 機体の腹の下?脚を広げたあたりの日陰に、朝の折り畳み式ハンモックを設置し、周囲に敵対反応が無いことを確認すると


「アイシャさん、疲れてないように思われるでしょうが、かなり疲弊してますよ?ボクは少し周囲を歩いてくるので、そちらのハンモックの使用感を試しておいてもらえませんか?隣に飲み物も用意しておきますから」


 少々強引な物言いではあるが、ハンモックに横になってもらう際にそっと精神安定魔法(リラックス)睡眠向上(スリープ)と唱えておいた


「さて、今のところは敵対反応はないけど、周囲にクレイモアを設置して・・・っと、ちょっと山の上まで走るかな


 身体強化他多重掛けして走ること数分、無人島中央に位置する山のてっぺんまでとうちゃくし、周りを見渡すと、色々と設置しだした。簡易テーブルや暖炉、リラックスできるソファー等。そして夕刻、日が落ち始めたころ浜辺に戻ると、アイシャさんが目を覚まして、ハンモックに腰かけていた。


「目が覚めましたか?だいぶ落ち着かれた様子ですね、ちょっと場所を移したいと思うんですがいいですか?」


 再度バル〇リーに乗り込むと、山の頂上目指して飛び、頂上に着陸し食事を始めた。


 テーブルに向かい合い、軽めの食事のあと飲み物片手に色々な話をした。

 程よい時間となったのでそろそろお開きにしようと、


「アイシャさん明日はお仕事ですよね?」


「そうね、明日は遅番なので、お昼までに王都に戻れば大丈夫なので・・・」


「「・・・」」


 飲み物に少しアルコールを絡めても大丈夫かな?気が付けばソファーに移動して二人並んでいて、アイシャさんは少しうとうとしていた。


「アイシャさん、おはようございます。もうそろそろいい時間になるので・・・」


 無人島の山の頂上から水平線の向こうに見える日の出。ひどく幻想的で温かい日差しを受けアイシャさんの笑顔がまぶしい


「さ、王国に戻りましょうか」


「ショウ君?」


「なんでしょう?」







「ヘタレ」


「・・・」



◇◆◇



<ラブ臭がする・・・>


<なんやて?お前、ここの外がわかるんか?>


<そんなことはわかりません!でも、ショウ様の周りに如何わしい臭いがします>


<・・・>


<ポチ、あなたも願いなさい!>


<前やった時は無理やったんや!>


<今は独りではないのですよ!二人なら!できます!>


<二人なら・・・>


<あなたもショウ様の従者なら!>


<ちゃう!ワイは従者やない!>


<何を言ってるのですか!?>


<ワイは・・・ワイは・・・>


<ポチ?>


<ワイはショウの家族やぁぁぁぁぁ!>


<そうだったわね、私たちは家族でしたね。ごめんなさい、ポチ>


<合わせるで香織!><行きましょうポチ!>


<<ぬぉりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!>>




~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「ん?収納庫の中が・・・?」


「どうしたの?ショウ君」


「いや、収納庫のなかから異様なパワーが・・・こいつ等か・・・」


 無限収納から取り出した黒い箱、カタカタと小刻みに動いてるんですけど・・・アイシャさんも不気味がってボクの背後に隠れるように身をかがめてる。


「さてどうしよう」


 これ絶対に出ようとして中で力貯めてるよね?今この状態で開けても、開けないでおいても、爆発物案件だよね?間違いなく・・・となると、水中爆破(自爆)処理が有効かな?ちょうど海が目の前にあるし。


「アイシャさん、ちょっと行ってくるので、そこで待っててください」


 劣等生なお兄さんのムーバ〇スーツを出して・・・(ホントなんでも入ってるよなコレ)着こむと、空に飛びあがり、海へ向かって移動して、海中に黒い箱を出してから、アイシャさんのところに戻る


「安全のためアイシャさんもコレ着ておいてもらえますか?」


 アイシャさんもムーバ〇スーツを着込んでもらって少しすると


「そろそろかな?アイシャさん、一応ボクの後ろに」


 アイシャが移動した直後、海面が薄っすらと光り、直後海中で力が膨張し、海面にも異常が起こる


「おー、空中や地上でこれが起こらなくてよかったな」


「ショウ君?この姿とか、今の爆発は何だったんですか?」


「爆発に関してはもうすぐ答えが来ます。そのスーツに関しては、この腕輪をどうぞ」


 アイシャさんの左手に腕輪を装着すると、ジャストサイズに収縮した。


「アイシャさん『解除』って言ってください」


「解除?」


 アイシャさんが着込んでいたムーバル〇ーツが即座に消え、着替える前のアイシャさんが居た


「今何が?」


「今の言葉でスーツはその腕輪に収納されました。今度は『蒸着』と言ってください」


「・・・じょうちゃく?」


 うん、音声キーワードで脱着可能になったね。本家のスーツだったら目立ちすぎるからねぇ・・・

 ボクは『焼結』をキーに設定しておこうかな?


 なんてイメージしてると、アイシャさんのムーバ〇スーツが銀色をベースにしたカラーリングに変化し、マントと合わさり、聖女的なイメージに変化した。


 ボクの『焼結』も、青いイメージが重なったカラーリングになって、装備次第では騎士風にも見えるようになった。


 などと見てると、海の方から急速接近する物体を捉えた


~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 ムーバ〇スーツの下は全身タイツに近いアンダースーツと思われますが、ここはファンタジーで許してください



◇◆◇



「ショウ!」「ショウ様!」


「・・・香織さん?『ハウス』って覚えてる?」


((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル


「どないしたんや?香織は」


「ポチ?体験してみるか?数分だけでも」


「なんや、おもしろそうやの!ほなたのむで!」


「ポチ『ハウス』」シュン



 数分後



((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル

((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル



「なんであの箱に入れたかわかってもらえたかな?あの中ならお互いを認識できて、話し合いもできると思ったんだけど、二人で協力して出てきたってことは、その点はクリアしたんだろうね?けどね?その後がいけなかったね?」


 忘れてたわけじゃないんだからね?アイシャさんの問題が解決したら、一回出して、意識の確認をしてから、この先どうするか決めようとしてたんだよ?


「ボクたちは家族だって言ったよね?その点はもう解決済みでいいんだよね?でも、もし今後またこんなことが起こったら、その時は・・・ハウスだからね?」


 ふたりは首関節が壊れるんじゃないか?ってほど上下に動かしていた


「なら、これはもう終わり。楽にしていいよ」


 心底安心したのか、二人はその場に崩れ去った


「ショウ君?この二人は?」


「この二人は、昨夜話してたボクの家族です。前世絡みなんですけど、大切な家族なんです。こっちの獅子?の姿をしてるのがポチ。こっちの女の子の姿をしてるのが香織といいます。


 ポチ。香織。こちらの女性は今王都でお世話になってるアイシャさんだ。仲良くしてくれるかな?」


「ワイはポチいいます!よろしゅうな!」


「ショウ様・・・この方との間にラブ臭がするのですが、何者ですか?」


「・・・ヤバ・・・」


「香織?『ハウス』」




「さ、とりあえず王都に戻ろうか。アイシャさんも仕事の準備とかあるだろうし」


「せやな。詳しい話はその後でもええな」


「ショウ君?大丈夫なの?」


「大丈夫だよ。とりあえず・・・ポチ?自分の収納庫にこの前の合体したそれぞれの玩具入れておいて?この後は飛んで帰ろうと思うから、ステル〇ガオーって言って?」


「ステル〇ガオー」


 ポチの収納庫から出てきた黒い飛行機が合体して、飛行可能になったところで、ボクとアイシャさんも飛行魔法を使い、王都に向かって飛び出した。

 最初はゆっくりだったが、アイシャさんも慣れてきたので、どこまで速度が出るか試してみたところ、かなりの速度が出て、数十分で王都に到着した。


「それではアイシャさん、またあとでギルドに向かいます。多分先日のオッサンの件も進展してると思うので


 ポチは・・・ちょっと色々試してみようか?」

 お兄さんのスーツは黒なので、カラーイメージでシルバーのメタルヒーローとブルーのメタルヒーローを合わせてみました。赤いのはかなり後で出てきます。

 ステ〇ス呼ばなくても腰のブースターで単独飛行可能でしたね・・・

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