表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

17/27

電波圏外?

 怒ってらっしゃいますか?

 ドローンさん、ご褒美の件ですが、決まってますか?

 ゴタゴタに巻き込まれて後回しにしたくてしたんじゃ無いですよ?

 もちろんリーダー機が最優先ですとも、えぇもちろん。

 じゃぁあの子は何かって?浮気?なんでそうなるんですか!

 え?ご褒美は名前が欲しい?個体名・・・ネームド進化ですか?

 ある程度予測はしてましたが、上位三個の内でしたから、早速命名しても良いですか?


「ドローンリーダーに願うは情報統制と変わらぬ忠誠。差し出すは名前!汝此より『ミネルバ』を名乗れ!」


 厨二っぽいって?名付けの脚本演出もドローンリーダーのミネルバ監修だったんだよ・・・恥ずかしかった(//∇//)


 でも、喜んでくれたようで、やった甲斐はあったと思うよ。次はないけどね?



 もう一機のドローンは・・・洗浄後ファイアパターンを塗装してあげると、とても喜んでた。



 ぁ・・・忘れてた


 アイシャお姉ちゃん!ギルドに登録にいこう?


 え?もう登録終わってるって?


 え?いつの間に?


 僕が会長さんのところで色々やってる間に?


 。・゜・(ノД`)・゜・。


 登録してくる・・・




「冒険者登録が前回途中で終わってるんですが、完了までしてもらえますか?」


 俄に慌ただしくなるカウンター内


「申し訳ありません。前任者との引き継ぎが滞ってまして、ショウ様の情報が仮登録すらされてませんので、もう一度最初から登録をお願いできますか?」



 アイツらか・・・碌な事を・・・


「わかりました。じゃぁ今からお願いします」


 書類に名前書いて~歳書いて~スキルは内緒で・・・次は戦闘試験か~サクッと教官倒して~おねーさん終わりましたー・・・反応が薄いな

 あ、なんか違う方見てるね


「おいおい、帝都のギルドって言うから来てみたのになんだここは、保育園かよ、おいそこのガキ!退け」


 ん?この世界では見かけない服装・・・ブレザー?ってことは勇者召喚で呼ばれたやつか?ん?そこのガキ?僕のことかな?・・・あ、こっちにきた


「言葉もわかんねえようなガキが来るところじゃないんだよ!サッサと退きやがれ!」


 受付のおねーさんも他のギルド職員もなんで何も言わないんだろう?かなり横暴な態度なのに・・・って、変に相手するのも面倒だから避けようとすると、後ろから蹴られて、持ってた荷物をばら撒きながら転けた。


「鈍臭ぇガキだな、おい。邪魔なんだよ!・・・ん?ギャハハ!おい見ろよカズ!このガキガラケーなんて持ってるぜ!今時よー、世の中はスマホの時代なんだよ!ス・マ・ホ!」


「けどよぉタケシ、この世界じゃスマホ使えないんじゃなかったか?充電もできないし、何より電波は圏外に・・・」


「ハッ?しらねぇよそんなこと!使える使えないじゃないんだよ!ガラケー持ってる時点で終わってんだよ!行こうぜ?今から俺様がドラゴンでもなんでも狩ってきてやっからよ!」


 タケシとカズはギルドから出て行ったが、ホールの中の雰囲気は最悪だ。

 そんな中でも気丈に振る舞い登録作業を終えてくれたお姉さんありがとう。

 

「使える使えないじゃなくて持ってるか持ってないねぇ・・・(ピポパ♪プルルルル~)」


「もしもしお姉ちゃん?登録終わったけど気になることがあるから少し散歩して帰るね~(ピッ)」


「ガラケー使えてるじゃん・・・」



◇◆◇



 どうやらこの国では頻繁に未成年者略取誘拐が行われてるようだ。

 しかも、恐ろしいことに、合法と言い切ってるのだ。

 自国の民以外であれば自由にしてもいい!人族至上主義も相まって、魔(法を上手く使える人)族や他の亜人種は奴隷にしても良いなんて公言しているのだ。

 そう、自国民なので、当然異世界から強制拉致してきたものには適用されていない。


『自国のものは自国のもの。それ以外も自国の物』(ゴウダニズム)


 未知の文化風習を取り入れて発展させていくのは一向に構わない。が、勇者召喚(強制拉致)は駄目だと思う。

 なにより召喚(片道切符)だからね。


 しかも、召喚されてくる途中に存在する『神』も悪化の原因の一つだよね?

 余計な祝福(加護やスキル)を与えるから、召喚された側(俺TUEEEE)ってはっちゃけたり、召喚した側(コイツTUEEEEからまた呼ぼう)ってなる悪循環だ。

 何処かで読んだ話だと

『呼びまくると、世界間の皮膜が徐々に壊れて世界が崩壊する』

『魂の輪廻に異物が入り込んで胸焼けを起こす(マテ!)』

『世界に内包できる魂の濃度が異常になりすぎて問題が生じる』

 だとか色々な説が・・・何が言いたいかというと


「北極か南極に遷都して、自国民しかいない場所でやってくれ」


 とおもう。

 異世界交流?異世界拉致?どうぞご自由に。異文化労働力?異人種労働力?異世界未成年略取誘拐してるくらいだし、他種族からしてみれば完全にギルティで情状酌量の余地もないよね?


 しかも拉致されてきた被害者のはずの未成年(大半)が有り余るほどの横暴や暴力(加護やらスキル)を振るって、いつの間にか加害者になってるって、色々本末転倒だよね?


「おぉ、勇者よ~・・・魔族を倒してくれ~・・・帰る方法は(無いけど)魔(法を上手く使える人)族の王が知っておる(という体で)・・・」


 ラノベ?九分九厘の召喚者が帰還してないよね?

 ゲームのような世界?リセットボタンがあったらどうする?

 ゲームのような世界だから、死んでも生き返れる?じゃぁこの世界に死人の概念がないってこと?じゃぁ人が溢れてるんじゃね?

 

 目先の情報に囚われて、本質を見抜けない子供ばかり呼ぶから、呼ぶ側も大人になれないんだよ。


 何か神の意図があるのかもしれないけど、ホンソレ神の味噌汁だよね?



神の味噌汁 ∑(゜Д゜)<美味そー


神■味噌汁Σ(゜д゜lll)修正されました


 

 何が言いたいかってね?僕の前世も勇者召喚だったってわけでね・・・


「帝国召喚者様?異世界に召喚されてみてください!大丈夫、一年で戻れる術式付与しますから。生きてさえいればね」


 みたいな召喚暴走事故起きないかねー






     




 


       ‘ピカっ!’ “チュドーン”



◇◆◇



「やったぞ!今回も召喚は成功だ!安定して日本人の子供たちを召喚できるようになってきたな」


 かなり不穏なセリフが・・・


「おい、いつものイケメン軍団とメイド隊を配置しろ!先週呼んだ奴らは第九区画にでも集めとけ!選抜が終わったら好きにして良いぞ?精神魔法術者も呼んでおけよ!」


 不穏どころじゃないね・・・ギルティ確定じゃねぇかよ!

 

 あ、どうも。ドローンからの中継を眺めてて、かなり呆れてるショウです。

 もうおまえら召喚事故で逆輸入されてこいよ?異世界にさ。召喚術式の改竄とか・・・あれ?今回の勇者って多いな・・・ひのふの・・・三十?既視感・・・いや、三十一だな・・・異質なのも混ざってる。

 まぁ、覗きも程々にしておかないとね





<???>


 何が起こったの?確か学校の授業が終わって・・・来週の林間学校の件をみんなで残って話し合ってて・・・床?が光った?らここに・・・いえ、その前に神様?に会って何かもらったような・・・クラスの他の子もいる・・・何が起こってるの?


 こ!これは今話題の異世界召喚というもではなかろうか?ヒャッハー、学校つまらないと思ってたんだよね!これは人生勝つる!チートは?どんなチートもらったでござるか?しかし多いな・・・これではハーレム形成しにくいでござるよ・・・お!綺麗なメイドさんでござる!テンプレなら案内役として一人もらえるのかな?あそこの金髪巨乳がいいでござる!選べないのかな・・・


 何処だここは・・林間学校は・・来週だしな・・人数は・・・30?クラス全員いるな。しかしこれは・・以前クラスのヲタ共が話してた勇者召喚とかいうやつに似た状況だな(興味があって調べた)・・そんなことは関係ない。クラス委員としてみんなの安全を!まずは大人を探して状況説明を・・


 ねぇ?私たちどうなるの?ねぇ?聞いてるの?え?イケメンがいるって?ほんとだ!モデルじゃん!王子様じゃないの?ヤバイ、私の美貌で求婚されちゃったらどうしよう!あんたはモブ顔だから下働きに回されるんじゃないの?きゃーまたイケメンが追加されたわ!そんなの、選べないじゃないのよ~


 ブツブツボクコソ勇者ナンダブツブツブツブツブツアイツラゼッタイコロスブツブツミテロヨブッコロシテヤルブツムツムツムツム・・・・


 これ・・時々夢で見てた召喚って奴にそっくりだ・・いつもいつも召喚されて・・同じ人と話しして・・楽しくて・・でも同じ学校の人じゃなくて・・でも昔から知ってて・・あれ?なんで泣いてるんだろうボク・・分かんない・・分かんないよぉぉぉ




「ーーーーーーーピクッ」


「どうかしたの?香織ちゃん」


「きゅ~?」


「気のせい・・・あ!」


「倒れちゃいましたね・・・三セットまとめてスタートすると決着は早いけど、組み上げるのが大変だね・・・」



 未だジェンガ大人気



◇◆◇



「ようこそおいでくださいました勇者諸君!私は皆様の案内とこれからの説明を担当・・・(テンプレ説明文)・・・というわけで、にくき魔族と卑しい亜人に苦しめられてるのです。

 神より授かったそのお力を用いて、我らをお助け願えないでしょうか?」


「私たち帰れるの?今すぐ帰してよ!」


「文献によりますと魔族の王を倒し・・・(テンプレ説明文)・・・後に、異世界へ帰還したとされてますが、それは倒してみなければなんとも・・・申し訳ない。中には良き伴侶を見つけて暮らしたという物語も残っております」


「先ずはお疲れと思いますのでこちらで数日ゆっくりなされてはいかがでしょうか?

 あちらにいます者に皆様のお相手をするよう申し付けてありますので、まずはお部屋でゆっくり休んでください。

 環境の変化はありますが、最大限のもてなしをしますので、ゆっくりなさってください。

 サァ、勇者の皆様を案内してください」


 ゾロゾロと足取り重く移動しだす集団(数名の足取りは羽が生えたように軽く素早い)がホールから出ると


「おいソコの!ゴミが一緒に召喚されたみたいだから捨てとけ」


 どうやら異物も一緒に召喚されたようだ・・面倒くせぇ・・気がついたんならお前が捨てればいいだろうがよ・・説明案内係とかで上から物言いすっけどさ、同期だろ!ちょっと口がうまいからってだけで抜擢されたからってよぉ!んでなんだこれ?動物・・猫か?きったねぇな、足跡がいっぱいついてるじゃねぇか・・ま、勇者連中に踏まれたってんなら、死んだ先でも自慢できるだろうよ!ウッわ触りたくねぇけど・・あ、ソコのメイド見習い!ちょっとそのエプロン貸せよ!イヤだ?ウルセェ!てめえの意見なんざしらねぇんだよ!さっさとよこしやがれ!お?結構良い身体してんじゃねえかよ。お前気に入ったぞ、後で可愛がってやるから、仕事が終わったら東塔の屋上に来い!いいな!逃げたり他の奴に言ったりしたら、二度とここで仕事できないようにしてやるからな!わかったか!わかったらさっさとエプロン寄越しやがれ!


 全く、余計な時間取らせやがって・・この布切れで摘んで・・適当な窓から投げときゃ勝手に朽ちるだろうよ・・じゃぁな・・・・・・・・ドサッ





「あら?なにかしら?何か落ちてきたような音が聞こえたのですが・・・こちらから・・・!

 メイ!メイ!」


「どうかされましたかお嬢様」


「な!この子怪我をしてるみたいなの、連れて帰るからエプロンをよこしなさい」


「・・・汚れてしまいますよ。私のエプロンが」


「いいから!・・・なら私が運びます。ドレスのこの部分で包めば・・・」


「お嬢様のドレスが汚れるじゃないですか。わかりましたよ、私のエプロンで包めば良いんですね・・・」


 しかし足跡まみれの生き物?ですわね・・・こんな不自然な場所に・・・罠・・・という可能「早く!」せ・・・ハイハイわかりましたから・・・


「よっと、思ったほど汚れてはいませんでしたね。これな「ワイは・・・」スグゲンキニ・・・」


「・・・」


しゃべったぁぁぁぁぁ!∑(゜Д゜)×2



◇◆◇



「なぁ勝手に依頼書持ってきてよかったのか?ああいうのって、壁から剥がして受付に持っていって、説明とかされて受理してもらうんじゃないのか?」


「いいんだよ、俺ら勇者様だぜ?カズの職業なんだっけ?グラディエイターだったよな?俺の職業知ってるだろ?ドラゴンスレイヤーだぜ?ドラゴン出てきても俺が瞬殺してやんよ!今回はドラゴンの依頼がなかったからワイバーンの討伐依頼ひっぺがしてきたけどよ、ワイバーンてあれだろ?ドラゴンの劣等種で空飛ぶトカゲってはなしじゃねぇか、そんなん何匹こようが楽勝だって!」


「そうかな・・・?他の奴らは怖がって部屋から出てこないじゃないか・・・ここは俺らがいた世界とは違うんだって・・・」


「んなもんわかってんよ!だからこそこの職業が輝くってもんだろぉがよ!カズの職業だって、元の世界で持ってても只のチンピラで、す~ぐおまわりとおいかっけこするトム○ジェリーじゃねぇかよ!それならここで生かしてハッピーになるしかねぇんじゃないの?なぁ?

 それに、武器も人数分パクってきたんだし、大丈夫じゃね?最大パーティー五人って制約があるけどよ、俺とカズだけでイケるって!」


 俺らの他に後三人、なんてったっけか?モブ顔モブ職だから、いまいちおぼえてないんだけど、まぁ、一人は女だから時間ある時にマワせば大人しくなるだろうし、暇つぶしにゃもってこいだ。

 俺らは一ヶ月前にゆうしゃしょうかん?とかでこの世界に来たけど、十人だったけど今は九人だ。

 最初にイキッたやつが「俺についてこい!」って言ってみんなの目の前でミンチになりやがって、それ以来みんなヒッキーにジョブチェンジしやがってうっとおしいっちゃありゃしねぇ。

 今回強引に引き出したから、これを機に俺らがやってやんよ!ドラゴンスレイヤーとグラディエイターとなんだっけ?頭数?最悪囮にでもすれば良いさ。


「おう、待たせたな!依頼内容はこの先にいるワイバーン五匹の討伐だってよ。な~にガタガタ震えてやがんだ!さっきも説明しただろ?俺の職業はドラゴンスレイヤーだって。劣等種のワイバーンなんざ紙吹雪みたいに細切れだぜ?」


 え~っとおまえ職業なんだっけ?盗賊?なら先頭だな。お前は・・・一番最後をついてこい。後方確認な。女は俺たちと一緒にいれば護ってやんよ。オラ行くぞ!

 洞窟の中何もいやしねぇ、おい盗賊!モンスターいねぇんならそんなゆっくりやってないでちゃっちゃと進みやがれ!ったくよ、俺様が華麗に戦う姿を見たくねぇのかよ!これだからモブ顔モブ職はダメなんだよ・・ん?この先洞窟が終わって開けたところがあるって?良いからさっさと見てこいよ、使えねぇなぁ・・・

 で?目的のワイバーンはいたのか?一匹?討伐数は五匹なんだぞ?盗賊ならさっさと残り四匹探してこいやボケ!おぅお前!お前も一緒に探してこい!俺らの後ろついてきただけなんだから仕事しろ!女はちょっとこっちに来ようか・・・へっへへ、気持ちいことだから安心しな。そんなイヤそうな顔すんなよ・・・


「なんだ!じゃますんじゃねぇよ!後でお前らにも回すっからよぉ!イキってんじゃねぇぞ!クソモブが!

 あ?ワイバーンが一匹しか見当たらねぇ?ちゃんと探したのか?オメェら。俺らのこと覗いてしこってたんじゃねぇのか?って、おい!トカゲ野郎こっち見てんじゃねぇかよ!

 ったくしゃぁねぇなぁ。ソコで俺様の剣技目ぇ見開いてみてやがれ!

 オラ、こいよトカゲ野郎!剣の汚れにしてやんよ!」


 そこは刀の錆だろ・・・?

 ん?どうも先回りして待ってたショウです。今から最高のショータイムです。特等席でポップコーン片手に・・・



 ドラゴンスレイヤーって称号であって職じゃないですよね?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ