必殺〇〇人
アルファポリス様にて投稿してる作品も本編と大きくかかわってるので、よろしければそちらもぜひ!
学年揃って~とクラス~です。
「これです」
収納庫から出したのは手のひらサイズのハードケース。その中からカプセルを一個取り出す。色分けされてる上にそれぞれ
独身者
新婚
一夫多妻
ハーレム
逆ハーレム
爆ぜろ
と書いてあるけど・・・爆ぜろって・・・ツッコミどころしかないなこれ
「なんじゃそれは?」
「これが先ほど見ていただいた家の原形です。論より証拠、先ずは見てください」
独身者カプセルを取り出してスイッチを押し、会長さんが後方にいるのを確認してから前方に・・・えい!投げると
BoM!っと破裂音と共に煙が立ち上り、煙の中からは家が・・・会長さんに見せた映像と同じ家が現れた。
( ゜д゜) (家が出た・・・)
「会長さん?これが先程の家です。そして先に説明すると、このスイッチを押すと、このように先程のカプセルに戻ります。持ち運びに便利な反面、大変危険な品です。その説明はまた後ほど」
∑(゜Д゜) (消えた・・・戻ったのか?)
( ̄∀ ̄)(これは売れるぞ!)
「でもやっぱり危険性の方が多いので販売はしません。申し訳ありませんが」
(´;ω;`) (何故じゃ!どこが危険なんじゃ!?)
会長さんさっきから一言も喋ってないけど、顔が百面相のように変わってて、考えてることが丸わかりなんだけど・・・こんなので本当にここまでの大店に育てた会長さんなんだろうか?
「何故じゃ?どこが危険なんじゃ?」
説明するのに・・・実演するか・・・
「会長さん、実演するのが早いとは思いますが、この場所ではちょっと・・・」
「構わんよ!少々汚れようが!修理すればいいんじゃ!
そんなことよりも、見せてくれ!」
「わかりました。一応最初に断り入れましたからね?」
「はよはよ!はりあっぷ!」
完全に帝国には勇者召喚の影響が出てるね・・・
「これは狩りで持ってたボアですが、
こう・・・移動中に現れたとします。そしてこのカプセルのスイッチを押して・・・ボアの口の中に投げ入れると・・・障壁魔法・・・」
BoM・・・ビチャ!
あ、会長さんにシールドするの忘れてた・・・
中庭の周囲の壁は一部を除いて鮮血に染まっている。染まってないのは僕と会長さんの背後の壁だけだ。僕の後ろはともかく、会長さんの背後は漫画のように・・・ヒトガタで血がついてない・・・あ!っと思って周囲を見ると、赤いドローンが飛んでいた・・・(ゴメンね)
「おわかりいただけましたか?あの質量のものが大きくなる際のエネルギーでこんな風に。当然相手が魔物でも洞窟でも人でもです」
っと、説明より先にしなきゃいけないことを忘れてたよ
「『生活魔法』会長さん、対処が遅れて申し訳ありませんでした。臭いと血は取り除きましたが、もしかすると肉片等が残ってるかもしれないので、早めに入浴することをお勧めします」
会長さんまだ動かないよ・・・グロ耐性あってもこれはキツイよな・・・
「会長さん?」
立ったまま気絶されてました。
◇◆◇
お店の中に人を呼びに行って、会長さんを寝室に運んだんだけど、その途中?人を呼んだときに中庭の惨状を見られて不審者扱いされたけど、後で会長さんに説明してもらおう。
忘れてました。鮮血のドローンちゃん。厨二病な名前になってますが、リアル鮮血なので、衛生上よろしくありませんよね?しかも全面じゃなくて前面ですし・・・え?色合いは気に入ってる?塗り直し希望?え?なんで普通に会話してるかって?
こちらの言葉に対して簡易スクリーンに文字で返事してくれるんですよ・・・もしこの進化がニューロンネットワークのように伝播してたとしたら・・・え~なになに?
「既に全機対応されてます」?
こりゃ、個性もありそうだね・・・
「ありますが、リーダーとご主人には絶対服従です」って・・・リーダーは家に居るアイツだよな・・・喋ってたし・・・今度じっくり話し合おうかな
「リーダーも早く話して、褒美が欲しいそうです」
「・・・」
そうだったな・・・島に残してきたやつみたいに人型変形機構かな?
「お客様、会長がお目覚めになりました」
「ありがとうございます。今から伺っても大丈夫ですか?」
お客扱いしてくれてはいたけど、胡散臭そうに見られてたよな・・・そりゃ、旅に同行してない従業員からはそんな感じだよね?しかも中庭の惨状と会長の状況。胡散臭がられない方がおかしいか。
さて、会長には何か飲み物を準備して・・・お酒は・・・帰り際にするとして、とりあえずはさっぱりとしたフルーツジュースでも・・・
「失礼します」
会長さんは流石にベッドの上で対応するのは失礼と感じたのか、ベッドの脇の椅子に腰掛けてたよ。
「先程は、自分にだけ障壁をかけて、会長さんにかけ忘れた結果、このようなことになってしまい、申し訳ありませんでした」
実際、実験に使ったのがボアだったからよかったけど、ジャイアントボアとかジャイアントディアを使ってたら大惨事になってたと思うんだよね・・・ジャイアントな牙とか角が爆心地から飛んでくると想像したら・・・二次・三次災害だよね・・・そもそも内側から爆死させたら肉も食えないし素材もアレで苦労と報酬の割が合わないよ。
そんなことを考えてると
「いや、ショウ殿、頭を上げてください。そもそも今回のことは、最初に家を出現させてもらった時点で考えつきそうなものを、欲に駆られた私が見落としてたのが原因なんじゃ。反省し謝らなければいかんのは私の方だよ。すまんかったな」
最初に言葉で説明してから、納得してもらえなければ実演する。そうしておけば避けれたかもしれなかったのに。
「会長さん、僕も悪かったので、お互いにということで手打ちにしませんか。他にも商売のタネはありますから、少し飲みながらでも」
「そう言ってくれると心も落ち着く。ショウ殿は飲める歳なのか?」
「ハハハハ、まだです。でも、会長さんには飲んでもらいますけどね」
安全な商売のタネや食べ物など、夜遅くまで話し込み、気がつけば徹夜をしており、別れる際には会長!ショウ!と呼び捨てる仲になっていた。
「また話に来るんだぞ!ショウ」
「ハイ!中庭の家はそのまま使って構わないので、分からないことがあったら聞いてください!」
帰宅後、三時間叱られた
◇◆◇
「すみません、ギルマスに面会したいんですけど、会えますか?」
そういえば冒険者登録に来たけど、あの時は受付嬢に叫ばれて、そのままギルマスにドナドナされて・・・有耶無耶になってて、結局登録は完了してなかったんだよね・・・手元にギルドカードないし・・・
「ギルドカードの提示をお願いします」
「まだギルドカード作ってないんですけど、必要ですか?」
受付嬢が胡散臭そうな目で足元から頭の天辺までジロジロと・・・あれ?昨日も胡散臭そうなあつかいされてたけど、これ続くのかな?
「カードがないのであれば面会のアポは取れません」
「今からカードを作ればアポとってもらえるんですか?」
「ハァ?取れるわけないでしょ?大丈夫なの坊や?ギルマスはギルドの頂点にいる方ですよ?坊や如きが会える人ではありません!」
如き?ダメ~ダメダメよ~、こんなこと程度でイラッとしちゃダメだって。この前みたいにまた帝都が止まっちゃうよ!深呼吸を・・・
「スーハースーハー・・・」
「やだこの坊や、私の匂いを嗅いでるの?」
「・・・」
このギルドの採用基準マジで知りたくなってきたぞ?仕方ないな・・・会えないんなら向こうから来てもらうか・・・
「わかりました、あそこの椅子で少し待たせてもらいますね」
座って待ってれば邪魔にならないよね?
「居座ってギルマスが通るのを待つつもりでしょうが、ギルド員の通用口はこっちにはないから、無駄なことせずに帰りな!」
なんでイキれるのかな?放っておこう。邪魔にならないよう奥の隅の椅子に腰掛けて待つこと数分
「王将くん」(誰だ!)
「ギルマスお久しぶりです。僕の名はショウですよ?
おう、ショウくん
じゃないですよ・・・?それより時間大丈夫ですか?」
カウンターのところでさっき対応してくれた受付のおねえさんが(´;ω;`)なんだけど、ドライアイになるよ?
「落ち着けるところで話せませんか?ここだと変な人に目をつけられそうなので」
「あぁ、そうだな。ワシの部屋でいいかな?前の部屋は臭いが染み付いてどうしようもなくなったから、一階の会議室を改造したんじゃ」
ギルマスに移動を促し、一緒に移動しながらさっきの受付さんの前を通る時に笑顔で手を振ってみた
「ギルマス!その不審な子供を奥に連れて行くんですか?その子はギルドに登録もしてない浮浪者ですよ!」
いやマジで採用基準見直そうよ?後で絶対にギルマスに資料見せてもらおうっと・・・
そのタイミングでギルマスの顔が歪んで檄を飛ばしそうになったから
「ねぇギルマス?そのおねえさんきっと疲れてるんだよ?暫くの間、奥で休憩取れば大丈夫だと思うよ?
そんなことよりも、前回の顛末を早く知りたいから、行こう?」
「ぐぬぬぬ」
◇◆◇
「で?サブマスの件はどうなったの?」
部屋に入ると早速聞いてみた。あまりダラダラした背後関係は聞きたくなかったから、結論だけスパッと聞きたいんだけどね?
今はそれよりもギルド内改革が気になってるし。
「結論だけが欲しそうな顔だな。
サブマスとそれに関わったものは全員鉱山送りとなった。サブマスは終身、それ以外は十年と犯罪奴隷落ちじゃな。十年の刑期が終わっても自由にはなれんさ」
殺すくらいなら働かせて・・・ね。
Aランクの彼は心が壊れてなければいいけど・・・同情からじゃないよ?労働力としてだよ?
「あの金塊の出どころは?」
「それはわからんかったが、土地の持ち主の物ということで、ショウの物だぞ」
勝手に埋めてたわけだし、所有権を叫んでも通らないしね
「じゃぁとりあえずこの件は終わりでいいよね?」
「あぁ、すまんかったな色々」
「いえいえ、家も手に入りましたし」
「そうだよ!現場検証で行ってみたら不思議な家が既に立ってて驚いたわ!」
ドローンさんの映像には極力家が映り込まないよう配慮されてましたからね。
あ!ドローンさんのご褒美、今日こそはなんとかしないと・・・あの家はお兄さんのところにもあると伝えると、今度の休みの時に見にいく!と言ってた。
「ギルマス?ちょっと気になることがあってですね・・・(受付嬢のことを説明中)・・・という感じなんですが、何か知ってますか?」
「それは確かにおかしいな・・・ちょっと調べてくるからここで待っててもらえるかな?」
三人の受付嬢と話して、三人ともおかしかった。異常だよね?なんとなく予想はつくんだけど、内部事情は内部の人間にやってもらわないと、変な勘繰りは嫌ですからねー。
それはさておき、気になるアイテムを発見して、今度はこれで遊ぼうかな・・・なんて考えて収納庫からだし、戦闘行動時にもササっと使えるよう練習しだしたんだけど・・・実戦に勝る物なしだから、サッサと今の案件も終わらせて狩りに行きたいな~
って遅いな・・・お腹すいてきたけど、スキルで出すのもアレだし・・・収納庫内の品で紛らわすか・・・お?これなんか良いんじゃないか?
「お湯を沸かして~フタを開けて~注いで~三分だけど、僕は二分半派だ!」
二分経過
「よっし開けて掻き混ぜて・・・うん猫舌なのと硬めが好きだから混ぜてる間にちょうど良くなるんだよね・・・一番の好みはシーフードだね!
カレーだと追い白米したくなっちゃうし・・・ノーマルは卵落としたくなっちゃうんだよね・・・」
掻き混ぜながら思考を巡らしてると体感時間で丁度二分半!ズルズル・・・美味いな~!ジャンクフード感がたまりません!粉チーズ入れたり・・・追い追いは楽しいよね~って、ギルマス遅いな・・・
「わかったぞショウ!」
◇◆◇
「どうでした?」
「・・・」
「何がわかったんですか?ギルマス」
「・・・」
「説明が終わったらあげますから、まずは結果報告お願いできませんか?」
ギルマスは僕の手元と口を凝視し、口は半開きになってた・・・時間的に昼前だけど・・・刺激的な匂いだったのかな?
「ゴホン。まず結果だが、ショウの相手をしてた受付はサブマスが採用したと判明した。そして全員サブマスのお手つきだった。さらに言えば、ギルド内での金品や素材の不正にも関わってたようで、余罪がゴロゴロ出てくると思われ、今は拘束して反省室(独房)に入れてある」
やっぱりか~。ただ、そうなると疑問が増える
「受付嬢の件はわかりました。では、サブマスの選定基準や決定は誰がしたんですか?なんであんなごろつきの親分がサブマスなんてなれたんですか?
酷い言いようかもしれませんが、王国のギルドではサブマスがギルマスの首に紐をつけてる感じでした。有事の際の最終決定権はギルマスにありますが、通常業務での采配はサブマスでしたね。基本ギルマスは昼行燈ですから」
それくらいサブマスという立ち位置は重要なんだけど、そんな立場の人が不正を働いてたって・・・これ貴族とか王族あたりまで巻き込んじゃうんじゃないのかな?まぁ、そこまで深くは拘らないけどね?(フラグはいらないよ?)
「そう言えばギルマス?帝国って麺料理ありますか?」
「あるぞ?普通に。パスタが有名だが、俺はうどんだな」
「それって勇者召喚絡みですよね?間違いなく」
「そうだな、近々呼ぶって話だ」
え?情報規制とかないの?ギルマスもまぁ、立場は上の方だけど、そんな簡単に呼んじゃうこと話してもいいの?
食事しながらならもっと情報引き出せるかな・・・
「ギルマス?この三個の中でどれが良いですか?もちろん一個だけですよ?」
赤と黄と青のパッケージです。
僕はさっきまで青いパッケージを食べてました。
ギルマスは黄を選びましたが、未練タラタラで他のも見つめてますが、まずは食べてからにしてください!
「お湯入れますねー?ほら、ふたして三分数えてくださいね?うどんがお好きってことは箸使えるんですか?」
フォーク文化だった・・・パスタが人気ですからね?でも、個人的にフォークでうどんは認めません!
「ギルマス、すみませんがフォーク持ってないので箸で勘弁してもらえませんか?」
最初は渋ってたけど、僕が使ってみせると、ぎこちないけどギルマスも箸で食べれた。食べ終わる頃には器用にマスターしてたので、今度うどん食べるときに使ってみたらどうですか?と言っておいた。もちろんマイ箸をプレゼントだ。
これでギルド関係は終わりかな?
今現在久しぶりの大雪です。外では凍った路面をバスがガリガリ削りながら走ってます。