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ヴァロンド・グランツェル  作者: えるあ
帰還
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久しぶりの投稿ですが、正直成長しているんでしょうか?


それは唐突に現れた。ビュランと名付けられた様々な姿をした巨大な生物たち、それらは人類に牙を剥いた。人類も科学兵器により抵抗を続けるも芳しくなく、生存領域は徐々に削られていく一方であった。日本も例外ではなかったが他にはないある技術があった。

災害救助巨大ロボそれを急遽軍事用に換装し改良を加えた通称グランツェル、その巨体はビュランに対しても引けを取らず日本は北海道と一部の東北、沖縄を除き生存領域の確保に成功している。


日本が島国というのも大きな要因の一つであった。


この物語の主人公瀬良 ゆあはビュラン出現のデッドインパクト時ハワイにいた。ハワイも例外には漏れずビュランの侵略を受けていた。


ゆあは遠く離れた海に立つ巨大な巨人を見つめていた。

それは人知を逸脱した生物。それがゆっくりとこちらに近づいているのがわかる。

周りの人々もそれに気づき始め、スマホで撮影をしたり、呑気に見物している。


「何か嫌な予感がする」


明らかにおかしいだろ。なぜ他の人たちはこんなに平然としているんだ?

映画の撮影とでも思っているのだろうか?

それならそれでいいのだけど。

俺は自分の勘を信じてビーチを離れる。


ホテルにいるだろう両親と合流するため駆け出した。


ビーチから離れホテルまで半分といったところでことは起きた。


ドカッーン


遠くで大きな物音が聞こえてくる。

それを皮切りに数多くの悲鳴がそこら中に響き渡る。


「おいおいおい嘘だろ?」


ゆあが止まっていたホテル60mはある20階建ての建物だがそれとほぼ同じ大きさの巨人が今まさにホテルに向かって拳を振り上げていた。

巨人の意図に気づき声を上げる。


「やめて、やめてくれ!!」


その願いは届かず拳は振り下ろされホテルは瓦礫を撒き散らしながら崩壊していく。


「うそ、父さん、母さん」


何もできない無力な自分、ただただ目の前の光景を見ることしかできなかった。


ドスン、ドスン、ドスン


足音は徐々に近づいてくる。


崩れた体を戻し立ち上がり、巨人のいない方へと走り出した。


両親の無事を祈りながら自分も助かるために走り出して5分、おそらく巨人たちの歩みによって引き起こされた振動、それによって地面に亀裂が出来ているのだろう。


島であるハワイでは逃げる場所はない。

ここに隠れるしかないだろう。


ドスン、ドスン、ドスン徐々に近づく足音、息を殺し見つからないように潜む。


「うっ」


振動が来るたびに土の壁から崩れる土がかかる。


ドスン、ドスン、ドスン、ドスン


足音は徐々に遠くなる。

緊張の糸が切れるようにゆあはその場で眠りについた。



完全に音は止み朝日が登る。巨人出現からどうやら1日立っているようだ。


俺はようやく亀裂から体を這い上がらせる。


そしてあまりにも変わってしまったハワイに驚愕していまった。


あたり一面茶色い土、草もなくそこら中にあった建物も綺麗になくなっている。


まるで最初から無かったかのように瓦礫すら綺麗に無くなっていた。


生存者を探すために歩き始める。


「誰か、誰か居ませんか?」


いくら呼びかけても返事はない、気づけば海まで辿り付いていた。


「俺が、俺たちが何したっていうんだ。あれはなんだったんだ。」


現実を確認するかのように声を荒げながら口にする。


「くそ!」


海岸線を歩き始める。流石に砂は土にはなっておらず砂のまま、歩きづらい。


4時間歩きおよそ18キロほど歩いただろうか?土と変わったハワイにようやく建物を見つけることができた。ガレージ付きの一軒家でなぜこんなところに立っているのだろう?と思うほどの立地である。


俺は興奮のあまりかけだす。もしかしたら生存者がいるかも知れない。淡い期待を抱いてチャイムを鳴らした。


ぶーーー


中でチャイムが鳴っているのが聞こえる。

しかし人がいる形跡は感じられない。


「あっ鍵開いている」


鍵が開いていたため中へと入る。


「すいません誰か居ませんか?」


しーん


「誰もいない、か」


落胆しながらも家があることに感謝をしつつもしかすると外に居るだけかも知れないから中で待つことにした。


しかしそれから待てども住民が戻ってくることはなかった。


次の日、ガレージあった車に乗り島の調査に出かける。


車には鍵が差しっぱなしになっているし障害物もないここではいかに子供であろうとも運転に支障はないだろう。


ぶーわん!


車のエンジンをかける。

俺は車に乗って走り出した。とりあえず海沿い昨日とは反対に走り出す。


「それにしても本当に何もないな」


地平線も水平線も見える位置からそう呟く。


地平線の先に黒い物体を発見した。距離にして3キロほどだろうか?もしかしたらまた建物かも知れない。そう思い物体を目指して向かう。


徐々に近づきその正体がわかった、それはハワイを襲った巨人、それが倒れていたのだ。

死んでいるのか寝ているのかわからないが俺は興味本位で近づく。


車を止めて巨人をみるが呼吸はしていない。生物としては呼吸が必要だろうがこの未知の生命体ではわからないが突ついてみるも反応はない。


死んでいるのだろう。


「死んでるな」


それはそれを確認して再び走り出した。



それから半年ハワイは全て散策をした結果生存者はいなかった。両親も発見は出来なかった。


唯一残っていた建物の食料もそこを尽き

あの巨人の元へ来ていた。巨人の死体は腐っておらず新鮮に見える、俺はその肉を剥ぎ取りそして持って帰り食した。


鶏肉のように柔らかくヘルシーな味がした。

感想お待ちしています。ダメ出し、アドバイスもお待ちしております。

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