第135話 リッツソリスの戦い その1 瓦礫の街と再会
今回はジグ視点に戻っての続きです。
エレオノールの支援によって追っ手を振り払い、僕たちはリッツソリスへと急いでいた。南街道をひた走り、トイスの村や教会の南に広がる森を横切ると、やがてリッツソリスの南門が……いや、正確には南門があった場所が見えてきた。
「あの堅牢なリッツソリスの城壁が破られているだと!?」
ラジクが驚きながら見る先には、周辺の城壁ごと破壊され、今や瓦礫の山となった南門の跡が残っていて、その向こうの街からは至るところから炎や煙が上がり、あちこちから戦闘音が鳴り響いていた。
あまりの光景に僕は嫌な汗が出てきたし、レストミリアの後ろにいるアマリアも、口もとを押さえて絶句している。
「モ、モルド神父!たしか皆は南門付近の兵舎に避難したんじゃ!?」
「…落ち着け、そして漏れ出ている魔力を抑えろ。丘の上から煙が上がっているということは、教会や孤児院の方が先に襲撃を受けたのだろう。
ならばあのカルスト殿が、そのまま皆を危険に晒すとは思えん。恐らく南門が破られる前に皆を避難させたはずだ」
僕が慌てて確認すると、眉間に深い渓谷を刻んだモルド神父は、街の南東にある丘を見ながら努めて冷静に答える。しかし僕は落ち着いてなどいられない。
「で、でも万が一間に合ってなかったら…!」
「モルド殿の言う通り、まずは一旦落ち着きなさい。あのねジグ。こういう時には対応が決まっていて、南門が攻撃を受けたなら街の中にいる住民は、北の練兵場や兵糧庫の方に避難することになっているのよ。
そしてそのために兵士達も普段から、あなたと同じように訓練して備えているわ。焦る気持ちはわかるけど、これからどうするか決めなくちゃいけないから、まずは頭を冷やしてちょうだい?」
「……わかりました。取り乱してすみません」
アルテミアに諭されて、僕はどうにか感情を抑える。するとそれを待っていたラジクが口を開いた。
「すでに城壁が破られているのなら、あの瓦礫を馬で越えることも出来んし、機動力を失った状態で全員が中に入るのは危険だろう。
レストミリア殿はアマリア殿を連れて外城壁を迂回し、西門から騎士団本部に向かった方が良いかもしれんな…」
「そうだね。見た感じだとまだ敵は、街の南側で食い止められているみたいだし、街中を突っ切って後衛と合流するよりは、このまま馬で迂回した方が早く着けそうだね。アマリア様もそれで良いですか?」
「え、ええ。早く怪我人の治療が始められるなら、私もその方が良いと思うわ」
動揺を必死に抑えながらアマリアが頷くと、ラジクが続ける。
「では念のためモルド殿にも同行してもらおう。我々はこのまま南から突入して、敵の排除と住民の救援を行いつつ北上する。
もし途中ではぐれるような事があれば、街の中央にある選別の神器の辺りで落ち合おう。もしそこが危険な場合は、練兵場の方まで各自撤退だ」
「了解した。ジグ、二人の言うことをよく聞くのだぞ」
「わかってますよ。モルド神父もミリアさんも、アマリアの事を頼みますね」
「当然だ」
「もちろんさ。そっちも気をつけるんだよ」
「ラジク様、アルテミア様、ジグのことをお願いいたします…!」
「うむ、心得た」
「ええ、任せておいて」
そうして南門の瓦礫の前に到着した僕たちは馬を下り、三人はそれらの馬を連れて別れると、街の外城壁に沿って西門を目指した。
「さて、では行くとするが…一応、ジグの心配の種を減らしておくために、まずは南門の兵舎の辺りを捜索してみるとしよう」
「それもそうね。気がかりが減れば動きも良くなるでしょうし、私も賛成よ」
「…二人ともすみません。ありがとうございます」
「気にするな、俺とて皆のことは心配なのだ。それと隊列だが、俺、ジグ、アルテミア殿の順で良いか?」
「ええ。それで良いわ」
「わかりました」
僕たちは索敵魔法を使って周囲を警戒しながら、炎や瓦礫の山を越えて街の中に入っていった。すると遠くには巨大な狼のモンスターがいて、周囲の建物を破壊しながら騎士や兵士達と戦っていた。
「な、何だアレは…?ロックウルフの上位種どころの話じゃないぞ」
「大きさもそうだけど、ここからでも感じ取れるほどの強大な魔力は、とてもじゃないけどモンスターの枠に収まるものじゃないわよ…」
二人がそう言いながら見ている巨狼は体長が20メートル近くあり、4本の太い足には鋭い爪を、口にはサーベルタイガーのような、長く鋭い2本の牙を生やしている。
灰色がかった全身の毛皮は、周囲から放たれる騎士の攻撃魔法をほとんど弾いていて、簡単には通さないほどの強度を持っているようだ。
しかもその巨体からは次々と狼型のモンスターを生み出していて、その種類もロックウルフのような小型のものから上位種であるロックガルウルフ、そしてそれより更に大きく強いものなど様々に分かれていた。
「あれを放っておいてはとてつもない被害が出る。我々も早く捜索を済ませて合流せねば」
「…そうね。早く行きましょう」
僕たちは兵舎の方に急ぐと、そこには門や城壁と同じように破壊された瓦礫の山があった。
「これでは索敵魔法で探るしかないな…」
「…!ラジク殿、瓦礫の下に一人いるわ…それにまだ生きてる!」
「よし、では瓦礫を退けるぞ」
「あっ、それなら僕がやりますから、二人は周辺の警戒をお願いします。『自在粘糸』!」
僕は糸を出して瓦礫に絡めると、破壊されてない城壁や建物に貼り付けて一気に縮める。そしてそれを何回も続けていくと、やがて瓦礫の下に埋もれていた人の姿が見えてきた。
「あなたは…カルスト兵士長!?大丈夫ですか!」
「うぅ……お前はモルドのところの…」
「そうです、ジグです。待っていてください、今治療しますから…!」
「ふ、不覚をとった……手間をかけさせてすまん…ぐうぅっ!」
僕は回復魔法を込めた糸を怪我した部分に巻き付けながら、オリヴィエたちに貰った回復薬を飲ませる。そうして少しのあいだ治療を進めていると、カルスト兵士長の顔色がだいぶ良くなってきた。
「すまない。本当に助かった」
「ここで何があったんですか?それにあのモンスターはいったい…」
「街の南東……教会の辺りから突然敵が現れたのだ。そしてあっという間に城門を破られ、俺もこのざまだ…」
「ここに避難していた教会の皆は?まさか…」
「いや、心配するな…彼らは先に逃がした。かなりギリギリではあったが、後方からも騎士が来ていたから、恐らく無事に練兵場まで退いたはずだ」
「敵の詳細は…敵はあのモンスターだけですか?ルナメキラの姿は確認されてますか?」
「俺は敵との交戦中に吹き飛ばされてここにいたから、ルナメキラの事はわからん。しかし1つだけ言えることは、あの巨大な狼はただのモンスターではない…。奴は恐らく魔族とモンスターのハーフだ」
するとそれまで話を聞きながら周囲の警戒をしていたラジグが、カルストの方を振り向いた。
「カルスト殿、まさかあれは…『虐狼牙』なのか?しかし奴はガルド将軍によって討ち取られたはずでは…」
「正確なところは俺にもわからんが、俺が昔アベルから聞いた話では、奴は魔族とモンスターの特徴を兼ね備えた兵器として、魔王軍の内部で作られた存在らしい。
詳細は不明だが元になるものと、それを作り出すに足る技術なのか魔法なのか……そういった何かしらがあれば、再び生み出せるものなのかもしれん」
「魔王軍四天王を作る…だと…?」
「あれが本当に『虐狼牙』ウルファルクなのかは俺にもわからん。しかし伝え聞いた見た目と能力、そしてあの強さ…それ以外に該当するものが無いのもまた事実だ」
「いずれにしても、私たちがやることは変わらないわ。民を守り、敵を排除する…それだけよ」
「ウルファルクについての情報ならば、王宮魔導師のサイモン、騎士団なら団長やアイゼンフォート殿、それにモルドが俺よりも詳しいはずだ。
敵との戦闘は彼らから話を聞き、情報を集めてからの方が良いと思うぞ」
「了解した、助言に感謝する。ジグ、傷の方はどうだ?」
「僕が出来る治療は済ませました。まだ戦うのは無理ですが、動くのに問題は無いと思います」
「すまん。本当に助かった。今の俺では足手まといになりそうだから、一旦後退するとしよう」
「いえ、こちらこそ皆を逃がしてくださったこと、本当に感謝しております」
カルストは立ち上がり、少し体を動かして調子を確認すると、街の北部を目指して退却していった。
「さて…索敵魔法を広げたが、もうこの辺りには誰もいないようだ。まずはカルスト殿の助言の通り、味方と合流して情報を集めてから、今後の事を決めねばなるまい」
「そうね……相手があれほどの存在なら、バラバラに戦っていても各個撃破されるだけだし、まずはアイゼンフォート様のところに向かうべきだと私も思うわ」
「師匠と先生がそう言うなら、もちろん僕も従います。でも今戦っている人たちはどうするんですか?」
「前線に団長やアイゼンフォート殿の姿が無いということは、彼らは足止めを任としている部隊だろう。戦闘は彼らに任せて、俺たちは負傷者の撤退を支援しながら本陣に向かおうと思うのだが、アルテミア殿はどうだ?」
「私もそのつもりよ。なんなら後ろから大きいのを叩き込んでから、負傷者を連れて撤退したいくらいよ」
「ふむ、それは良いかも知れんな。少しでも魔力や体力を削れる機会があるのなら是非実行すべきだし、それでいくらかでもダメージを与えられるなら、足止め部隊の被害も多少は抑えられるかもしれん」
「じゃあ決まりね。ジグはどうする?」
「僕は二人が攻撃する直前に足でも狙って、アレの動きを止めるか注意を引いてみますよ。不意討ち狙いなら完全に死角から行う方が良いでしょうし、ついでに周りの小さいのも減らせるかやってみます」
「ではそれでいこう。ただし無理はしないことと、近付きすぎないようにな」
「はいっ」
そうして僕たちは移動を開始すると、二人は建物に隠れながら巨狼の背後から接近し、僕は迂回して近くの建物の中に潜んで様子を見る。
すると遠目にはわからなかったけれど、街の中の戦闘には騎士や兵士だけではなく、冒険者たちも参加しているようだ。
彼らの参加によって、スウサ方面に騎士や治癒術士から援軍を出しているにも拘わらず、街の被害はこれだけで済んでいるらしい。
「あの二人のことだから、僕が行動を起こせばそれに合わせてくれるはずだ。なら僕は、二人が魔力を溜める時間を計算しながら、他の騎士や冒険者たちの邪魔にならないタイミングで始めれば良いよね…」
僕は魔力を溜めながら身を隠していると、暴れ回る巨狼がその長い牙から雷を放って辺り一帯を攻撃し、被弾した者に追い撃ちをかけようとしたところで行動を開始する。
「いくぞぉ…『神縛桜糸!』『自在粘糸!』」
僕は風の身体強化で一気に駆け出すと、両手から2種類の糸を一斉に放って撚り合わせ、それらを巨狼の足や体に巻き付けながら、先端を伸ばして周囲の建物や地面に撃ち込んで固定する。
目の前にいた騎士たちに攻撃しようとしていた巨狼は、突然の攻撃に対して反応が遅れた。
そしてその遅れを見逃す二人ではなく、後頭部にアルテミアの嵐穿弓が命中しすると同時に、怯んだ巨狼の背中にはラジクの風之太刀が深々と突き刺さっていた。
「さっすが師匠と先生……うわぁっ!?」
僕はラジクが飛び退くまで拘束を解くつもりは無かったのだけれど、攻撃を受けた直後に暴れ始めた巨狼の凄まじい力に、糸を固定していた建物は崩れ、地面が剥がれると共に体ごと引っ張られてしまった。
「うひぃっ!これは…あぁっ、マズい!」
空中で僕が見たのは痛みに暴れて仰け反る、巨狼の牙が蒼白く輝き始めた光景だった。
「ウオォォォォォォォッッッッ!!!」
仰け反った姿勢から遠吠えのような雄叫びを上げると、その牙からは強力な雷が放たれ、先ほどのように地面に落ちるのではなく、今度は巨狼の体の周辺に迸った。
「間に合えええぇぇっ!!」
僕は目の前が光った瞬間に糸を全身に巻き付けると、繭のようにして包み込んだ。
しかし巨狼の雷はそれを貫通し、纏っていた風すらも突き抜けて、僕の左肩と右足を貫いた。
「ぐっ……あぁっ!」
あまりの痛みに目の前がチカチカする。気が遠くなるような感覚の中で、気を失ってはダメだと自分に言い聞かせて意識を保っていると、地面に叩きつけられる直前に誰かが僕の体を受け止めた。
「おい小僧、生きてるか?」
「うぅ……なんとか…」
「だらしねぇなと言いたいところだが、お前に助けられたばかりだから勘弁してやるぜ。ラジクのオッサンは…あっちか」
僕を抱えた人物はラジクのことを知っているらしい。聞いたことのある声だけど、僕は意識を保つのが精一杯だし、目が霞んでしまっていた。
「ど、どなたか知りませんけど、助かりました。ありがとうございます…」
「何言ってんだテメェは?俺と会ったのはそんなに昔の事じゃねぇはずだが、もしかして頭でも打ったか?」
「ち、ちょっと意識を保つのに精一杯で、その……目が霞んでしまって」
「あー、わかったわかった、無理すんな。あっ、でも面倒が増えるから意識は失うなよ」
僕を抱えながらその人はまだ移動しているらしい。僕たちの攻撃によって追撃を免れた騎士や冒険者たちは、再び体勢を立て直して戦闘を継続しているらしく、周囲には激しい戦闘音が響いていた。
「やっと見つけたぜ」
「おぉ、すまん。手間をかけさせたな。お陰で助かったぞ」
「なぁに、俺たちの方が先に助けられたし、それにコイツやアンタには借りがあるからな」
少しするとラジクの声が聞こえてきた。いまだ戦闘の続く場所からは少し離れたようで、辺りに敵はいないらしい。
「傷を見せて…あぁ、思った以上に深いわね。でも首飾りのお陰で出血は止まりかけてるし、ゆっくりではあるけど治癒が進んでるわね」
運んでくれた人が僕を降ろして寝かせると、アルテミアが回復魔法をかけ始める。
「うお、なんだこの美人は?オッサンよ、もしかして騎士にはこんなのばかりなのか?」
「待て待て待て、あまり軽口を叩くと蜂の巣にされるぞ。彼女はこう見えて護聖八騎の一人だからな。言動には気をつけろよメラリオ?
アルテミア殿も頼むから、今はジグの治療に集中してくれ」
え!?メラリオって、あのダリブバールで会った盗賊の副頭目だよね?
たしか頭目だった兄の方から、師匠に司法取引を持ちかけられて、その情報が正しいか確認されるまでは拘束されるって聞いてたけど、あの後どうなったかは知らなかったなぁ…。
ここにいるって事は、取引が無事に成立したってことだろうけど、まさか街を守るために冒険者や騎士と一緒に戦ってるとは思わなかったし、僕を助けてくれるなんて、夢にも思わなかったよ…。
「わ、わかってるわよ。でも取引とは言え盗賊が罪を許されたり、私やこの子と関わるのはご免なのよ」
「その辺についてはまぁ……我々にもそれぞれの正義があるからな。アルテミア殿の考えを否定するつもりは無いが、しかし教え子を助けてくれたことについては、貴殿も礼を言うべきではないか?」
「……そうね。ジグを助けてくれた事には感謝するわ。その、ありがとう…」
ラジクは少し真面目ぶって言うと、アルテミアは少しの沈黙の後に渋々と言った様子で礼を言うと、その後は無言で僕の治療を続けた。
すると間もなく意識はハッキリしてきて、視界もクリアになってきた。
「本当にあのメラリオ…さんなんだ?危ないところをありがとう…ございます?」
「なんだぁその気持ち悪い喋り方は?普通にしてろよ面倒くせぇ」
「あー…じゃあええと、ありがとうメラリオ、助かったよ」
「おう、テメェも強くなったらしいが、俺だって自由に動けるようになってからは、それなりに訓練してきたからな。これくらいは朝飯前ってもんよ。
それでオッサン、アンタらはこれからどうするんだ?」
「その事だが俺たちは一旦本陣に向かって、騎士団長たちと話を……うわあっ!やめろアルテミア殿!何故そこで弓を構えるのだ?!」
「口の利き方を知らない愚か者には、少し痛い目に遭ってもらった方が良いかと思っただけよ」
「メラリオにはまだその辺りの教育が足りてないだけだし、それに俺とこいつの関係だと、このくらいがちょうど良いのだ」
「ラジク殿が兄の仇なのは知っているけど、それでも命の恩人に対して失礼過ぎないかしら…?」
「そ、その辺は俺が気にしてないから許してやってくれ。それにメラリオも自分なりに色々と考えているようだから、少し長い目で見てやってくれないか?」
「いや、そいつの、アルテミア…殿の言う通りだ。アンタが色々と世話を焼いてくれているのは俺も知ってる。もちろん兄貴の事は忘れてねぇし思うところもあるが、これでもありがたいことだとは思ってるんだ。
だから失礼な言動には気をつけるようにするし、兄貴とアンタがくれた真っ当に生きる機会を、俺も大事にしたいと思ってる。
だからその、これからも頼むぜ…ラジクさん」
「メラリオ…」
しどろもどろになりながらもメラリオが言うと、ラジクは言葉につまっていた様子だったが…。
「お前がそんなしおらしい態度だと、それこそ気持ちが悪いぞ。お前が色々と正直に話してくれるのは嬉しいが、そんなに無理はしなくて良い。
というかそもそも俺は堅苦しいのが嫌いだし、ゲイルロックとの約束はお前の助命と、本人が望んだ場合に仕事を紹介する程度のことだが、それも強敵との楽しい戦いに対する、俺なりの礼のようなものだからな。
だからそんなに畏まられても、逆にこちらが困るってものだ。頼むから今まで通りにしてくれ」
はっはっは!と笑い、心底何も考えていなさそうな顔をしながら、ラジクはそう言う。
良いシーンだったのに、まさに台無しである。
メラリオの言葉には、さすがのアルテミアも思うところがあったらしく、ウンウンと頷いていたのに、ラジクの言葉を聞いて開いた口が塞がらない様子だった。
「あ、もちろん俺に対してのものと、他の者に対する態度の使い分けは覚えなくてはならんから、それに関しては頑張れよ?」
「あ、あぁ。アンタがそう言うならいいぜ…」
もう何も言う気も無いらしいアルテミアが、僕の治療に集中するのを見て、メラリオもこれまで通りにすることにしたようだ。
そうしてある程度治療をしてから、僕はラジクに背負われてアルテミアと共に移動を再開した。
メラリオは僕たちを見送ると踵を返して、再び戦闘の行われている方へと向かっていった。
リッツソリスに到着した一行は二手に分かれることにし、街の中では負傷したカルストを救出。
彼の口からは驚くべき情報と共に、敵の正体が知らされますが、肝心のルナメキラについては依然として不明なままです。
メラリオについては、ずっと再登場の機会を窺っていたのですが、成人後よりはここかなと思いまして、このような形になりました。
戦闘好きでいい加減なラジクとは対照的に、真面目で少し潔癖なところのあるアルテミアとは、相性が悪そうです(笑)




