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いざ異世界へ4

 モニターに映るアルタイルの前には超巨大な蜘蛛のような機械がそびえ立っている

 それのメインカメラと思われるカメラが赤く光って巨大機械は動き出した

「うーん、こいつならなかなかいい修行になると思ったけど、弱すぎね。アルタイル、しっかりと自分の力の本質を理解して戦いなさい。そうすれば負けることなんてありえないわ」

「と言いましても…。これ大きすぎません? 僕の攻撃が通るとはとても」

「バカね。それは通常攻撃で攻撃したらって話でしょうが。誰が普通に攻撃しなさいって言ったのよ。私は力の本質を理解して攻撃しろっていったの! その力の本質を使えば楽勝よ」

「は、はい!」

 ビシッとルニア様に言われたアルタイルはゆっくりと動きだす機械、ルニア様曰く古代兵器マーキナに向けて力を放った

 ピキッというガラスにひびが入るような音がして空間がひび割れる

「なにこれ、すごい」

「まだまだね。今のもう少し魔力を込めなさい。それと意識を真っ直ぐに飛ばす感じ。力の使い方って言うのは結構どんな力でも似てるものなのよ。だからコツさえつかめば素早く発動できるようになるし、威力も段違い。それとあなたの力は空間も裂くことができるんだからいくら相手が固かろうと問題ないわ」

「はい! もう一度やってみます!」

「アルタイル気を付けて!」

 ふと見るとマーキナは腕を数本振り上げて今まさにアルタイルに向けて叩きつけようとしていた

「やっと本質って言うのを理解できた気がします。無駄だよ古代兵器。もう僕に攻撃は通じない」

 アルタイルがまた力を放った

 するとどういうわけかマーキナの攻撃が全てアルタイルを避けるように繰り出されている

 全く当たらないことに憤ったのか、マーキナは次なる攻撃の準備をし始めたみたい

 胸にある宝石が埋まったような穴が光り、そこに力が集約していくのがみえるから恐らくレーザー的なものだと思う

「何をしても無駄だと思うよ。空間がそれを寄せ付けないからね」

「やっと正しく理解できたみたいね。でもさらにその上を目指してもらわないと。今はまだ四次元までの力を使えてるくらいなんだから、多次元的な考えと言うものをしっかりと頭に叩き込んであげるわ。そいつを倒してからね」

「任せてください! もう大丈夫です、一気に決めます!」

 レーザーが放たれてアルタイルは余裕の笑みを浮かべながらそのレーザーの軌道を変えた

 すごい、これがアルタイルの力

 軌道を変えられたレーザーはさらに軌道を変え続けマーキナに帰っていく

 自分のレーザーを返されたことでどうやらさらに怒ったみたいで、今度は大量のミサイルを放ったんだけど、それらすべてもアルタイルの前に無力に消えていった

「そろそろ決めるよ。ディメントトリ」

 アルタイルが指でそっと空間をなぞるとそれに沿うようにマーキナが真っ二つに切れた

「なるほど、これが僕の力…」

「ま、及第点ってとこね。戻って来なさい」

「はい」

 アルタイルが転移してこっちに戻って来た

 この戦いでまた一回り成長したアルタイルはものすごくたくましく見えるわ

「いいこと? その力はまだまだ本域には達していないわ。とりあえず魔王の所に帰るわよ。あっちもそろそろお姉ちゃんが何とかしてるころ合いだろうしね」

「えっと、魔王を目覚めさせるんですよね?」

「そうよ。お姉ちゃんならもう終わってるでしょ」

 ルニア様はよほどサニア様のことを信頼しているのか、もう問題ないとばかりに私達をひっつかんで転移した

 ルニア様の転移はかなり乱暴で、到着した瞬間私は吐いてしまったけど、アルタイルは自分の力で回避してたみたい。ずるい、私にもやってくれればよかったのに

 

 魔王が眠る家の前、すでに私達が戻ってくることを察知していたサニア様が出迎えてくれてる

「戻りましたね。魔王を今から目覚めさせます」

「どうやるのお姉ちゃん」

「これを使うの」

 サニア様が手に持っているのはまるで小さな太陽のような宝玉、燃え盛るような輝きですごくきれい

「これは?」

「陽光宝珠という秘宝よ。一つの世界を創り出せるほどのエネルギーを秘めたオーブ。これを魔王に埋め込めば再び目を覚ますことでしょう」

「本当ですか!? 本当にお嬢様が目を覚ますのですか!?」

 あの小さな白狐の女の子がピョコピョコと飛び跳ねて喜んでいる。その後ろには見慣れない三人の同じ顔をした少女が経っているのが見えた

 三人はまさしく姉妹で、この世界を創った女神によって作られた知識生命体なんだそうだ

 名前をゼア、イット、エニーと言うらしくて、それぞれが違った色のリボンをつけているのが可愛らしい

 そしてその三人も魔王セラビシアちゃんが目覚めるのを待っていたみたい

「私達は彼女に仕えるため生まれました。亡き長女ディスのためにも私達は全力でセラビシア様のお役に立たなければなりません」

「そうね、それは今世界を襲っている大異変を解決してからにして頂戴。魔王は連れて行くから」

「「「え!?」」」

 三姉妹が綺麗に声をそろえて驚く

 確かに何の説明もなしに連れて行くと言われたらあんな顔になるわよね

 ということでサニア様が作業中の間皆に説明をすることになったわ。この家の持ち主たちも帰って来たのでその人たちも交えてね

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