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吾輩は魔法使いの猫である  作者: ロン風
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第1章 第4話 吾輩、魔力を感じる

この世界において魔法とは、魔力を使う力の事で術式によって魔力を変換することにより、いろいろな力を得ることができる。

日常生活に利用されるものから、軍事力とし利用される攻撃・守備魔法など様々である。

魔力は、星全体に漂ってはいるが、地域や場所によって魔力に濃度差が生じ、魔力が濃い場所ほど豊かで森が生い茂ったり、作物が良く育つと言われている。

魔法を使う事は、魔力を使う事なのだが、人それぞれ魔法の器の大きさがあり、器に取り込んだ分の魔法しか使えない。

修行したり、魔物を討伐したりして魔法の器の容量を増やす事が出来るが、器を無限に増やす事は出来ず、どの程度増やすことができるかは、初期の器の量にも左右されるらしい。


『であるからにして、魔法の器の底面の大きさは人それぞれ決まっており、経験によって器の高さが増えると考えてもらって良い。器の底面が小さいものはいくら頑張ってもたいして扱える魔力量が増えず、魔法もある程度しか使えないということになる。解るかい?』


リヒトは、最初のうちはしっかり聞いていたのだが、やはりまだまだ子供なので途中から上の空状態に。

けれども、じぃじの熱い視線もあり体裁だけでもと、ちょこんと椅子に座り話を聞いているように努めていた。


「じぃじ、なんとなくだけど少しはわかったよ。僕の魔法力が多いという事は、普通の人より魔法の器が大きいという事でいいのかな。」


『そうそう、リヒトちゃんの魔法力は今のLvでも魔法使いの中級冒険者くらい多いんだよ。』



『とりあえず、お話はここまでにして、ちょっと基礎練習でもしてみようかね。』


リヒトが少し講義に飽きてきているのをエスクラピウスは感じ取りそう言った。

リヒトも講義が終わり魔法を使えると知って目がキラキラと輝き、椅子から立ち上がって尻尾を左右にフリフリしている。


『じゃあ、今日は魔力を感じる事からにしようの〜。』


そう言って、エスクラピウスは両手を胸の前で合わせて、瞑想し始めた。

身体から水蒸気のように青白い光が湧き出て両手に光が集まり始めた。

そして、エスクラピウスは両手を広げ青白い光の玉を作り出した。


『はい、ここまで。』


エスクラピウスは、瞑想を解いた。

青白い光は、霧のようになりエスクラピウスの身体の中に吸い込まれるように消えていった。


「じぃじ、すごい、すごい。」


「ジュワ〜ってなってシュ〜ゥ〜〜って感じで集めるんだね。」


『リヒトちゃん、最初からここまでは無理だから、まずは魔力を感じる所からだよ。身体の中の魔力を感じ、身体から湧き出るようになるまでが難しいんだよ。魔力の玉を作ることは、まだまだ先だよ。』


リヒトは、じぃじの話も聞かずに、もうすでに瞑想状態に。

(目を瞑ると、色々な光が感じるなぁ。近くにある青白い光は、じぃじの魔法力。僕の中に小さく緑に光ってるのが僕の魔法力。じぃじの方が、おっきくて暖かい光だー。いいなぁ。)


リヒトの身体の周りから緑色の水蒸気が出始めた。

エスクラピウスは、感心しリヒトちゃんならこのくらいは出来ると思い、ふむふむと嬉しく見守っていた。


(じぃじのように、おっきい光がいいな〜。ん?

地面の奥に虹の様に七色に輝く光が流れてる。この光と、自分の光をくっつけて大きくして見よう。大っきくなるかな〜。)


エスクラピウスは、リヒトの身体から緑色の光を見ながら、流石にリヒトちゃんでも光の玉を作るのは、まだまだみたいだの〜と思っていたら、異変が起きた。


ゴォーーーー


リヒトの身体の光が、緑から七色に変わり水蒸気が大量に出始めたのであった。

光の量は、どんどん増え家の中が七色の光で埋まったのであった。


そして、光が集束し始めリヒトの身体にまとわりつき、光を一層強く輝き始めた。

それと同時に両手に集まり始め光の玉を作り始めるのであった。


「顕れよ。原初の炎イグニス。」


そう言うと、リヒトは右手を天井に向けた。


ドドドドドド〜〜


右手から、白い焔が空に向かって放出された。


エスクラピウスは、その光景を見て白眼を向いて倒れた。


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