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92話 誤魔化しきれませんよぉおお?
「また、別の日に遊んであげますから
今日はいいですか?」
「えー・・・僕、もっと遊びたい。
そういえばさ!
『銀の死神』くんさ!
さっきの喋り方が素なの?
そっちのほうがいいから
僕の前ではそういう喋り方してよ!
そうしたら見逃すから!!」
ね?と
首を傾げる幼いヒーローに
僕は迷わず頷いた
「勿論だよ。
ーーー“幸”くん」
そういうと
きょとん、という顔を傾けた後
本当に嬉しそうにした
「なんで僕の名前知っているの?!」
「え、えっと・・・」
「何で?!」
「う゛・・・な、何でかな・・・」
「おーい、銀。
帰るぞ!」
「そ、そういうことだから!
またね。幸くん」
「え゛ー・・・
ま、そういうことにしてあげるよ!
“銀兄ちゃん”!!」
ニヤけるのを見られないようにしつつ
また、彼らに抜け駆けだ!と言われつつ
僕らは自らのアジトへ帰った
大変な、休日だった