89/202
89話 悪口は本人の居ない所で言いましょう
美桜SIDE
「い、嫌・・・!
翔ーーー!!!」
地面に倒れた翔
その顔を触ると
とても、冷たかった
「・・・嘘」
皐月が信じられないといった顔で声で呟いた
「嘘だと言って。
いつもみたいにウザったらしく居てよ。
アンタが静かとか、
似合わないんだけど」
「そうだよー!
馬鹿!
だから、起きてよー!」
ボン、と翔を叩く
すると少しヌメッとした液体が
手に当たった
「・・・う、」
嫌だ
これは違う
偽物だ
だって、ありえない
翔が死ぬなんて
ねえ
「何とか言ってよーーー!!」
「えっとさ?
こんな雰囲気の中悪いんだけどさーーー
俺、生きているんだけど」
「「・・・は?」」