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87話 油断大敵と死んだ彼
「ーーーモノ使い!!」
「あーあ。
死んじゃった?」
笑う少年に
死ぬはずがない、と言うと
さらに腹を抱えて笑った
ーーー先刻ーーー
「ちぃ、何で当たんないの」
「さあ?何ででしょう?」
むうっと頬を膨らませる『純白の獅子神』に
やっぱ幼いと思いつつ
能力で彼の能力に干渉しようとーーー
「ーーーっ!!ヤダ!!」
キインッーーー
「っう」
頭の中が痛い
初めてだ
この感じは
多分ーーー
能力を跳ね返された
流石、世界に愛されている子
「ーーーなん、なの。今の。
嫌だ。
ねえ、『銀の死神』くんの
能力なの?」
「ーーーええ、そうですけど」
「そう、なんだ。
やっぱり『銀の死神』くんを
舐めたらいけないね・・・
じゃあ、今油断している人達襲おっと」
「ーーーっ!」
まさか、と思いばっと振り返る
そして見たのは
美桜を後ろから襲いかかろうとしている
大量の、植物であった