178話 ノーラ
「・・・へえ、転入生なんだ」
「そうそう!
ああ、良かった。
このまま迷子になっていたらどうしようかと思ったよ〜」
えへへ、と笑いながら
ツインテールを揺らす彼女を見る
「あ、自己紹介がまだだったね!
私はリオノーラ・ラフエンテ。
ノーラって呼んで!
君の名前は?」
「田宮夜」
名乗り終えたはずだが、彼女はニコニコと此方を見ていた
・・・・・・アダ名、言えってことかな
「・・・夜でいいよ」
「分かった!夜ね!!」
どうやら当たっていたみたいだ
「リオノーラは、」
「ノーラ!!」
「・・・ノーラは、外国人?」
「うん!そうだよ!」
に、と笑うノーラに「そうなんだ、」と返しながら
自然と笑っていたことに気がつく
「日本語、上手だね」
「えっとね、祖母が日本人なの!」
「へえ、」
「あとあと!向こうでは言語、日本語選んでて・・・!
沢山勉強したの!
おばあちゃん、厳しくて怖かったあ・・・、
でも、こうして通じ合えたから、
今はねすっごく、感謝しているんだ!!!
thank you!!!!!!
えへへ、叫んじゃった。
届いたかな?」
「きっと、届いたよ」
「夜は優しいね」
「・・・ううん、全然」
「・・・・・・何か、あったの?」
「気にすることじゃないよ」
「でも、夜、辛そう・・・
何かあったら、言ってね!!」
「ありがとう」
・・・この子、ちょっと変人だけど、
凄い、いい子かも




