165話 今まで友達出来なかったの?ああ、第一印象、変態だもんね・・・
「・・・夜は関係無いです」
不意に悠が僕の前に出てきて言った
何を、悠は、
「私が勝手に巻き込んで連れて行きました」
「ほう?詳しく聞こうか」
「悠、何を・・・!」
「夜は関係ないでしょう」
ツン、と突き飛ばすように悠は言った
待って
何で、悠
「協力関係を結びに行っただけですよ」
「・・・協力関係?」
「ええ、私は、『非道の奇術師』ですから」
「悠!!!」
悠はコチラを見て、ふ、と微笑んで
冷たく先生たちを見据えた
「・・・『闇夜のサーカス』」
「来るぞ!!」
「逃げ、」
悠はグラウンド全体を能力で包み込んだ
暗闇が、包み込んで、
ゆっくりと目を開けると
そこはもう別世界だった
『ケタケタケタッ、ヨウコソ!』
『キョウハ、タクサン、ダネ!』
黒々しく、禍々しいモノ達が
気味の悪い笑い声を上げる
楽しそうなパレードが、恐怖を、
「ええ。思う存分暴れて下さい」
「はる、か・・・」
「夜は眼と耳を抑えていてくださいね?すぐに終わりますので」
待って、
僕が、巻き込んだのに
何で悠が
「夜だけは守ってみせます。
なんたって、初めて出来た大事な友人ですからね。
ーーーさあ、私にショーを見せて下さい。
最高で面白いショーを。
手伝いはいくらでもしますよ」
“非道の奇術師”は冷たく笑った




