145話 ボス決め
「こんなとこに居たのかー!俺も挨拶する!」
ポイ、と買い物袋を放り出して
翔は線香を立てた
・・・長い
一体、何を話しているんだ
翔は
「ふぅー」
「何をそんなに長く話していたの?」
「内緒!」
ニヤリと笑いながら言う翔に
コイツ、余計なこと言っていないだろうなと思う
「ねえ、思ったんだけれど」
不意に皐月が少し低めの声で呟いた
「ボス、決めようよ」
「じゃあ夜だな」
即答だった
思わず翔の顔を見る
翔はこれでもかというくらいにドヤ顔で
皐月も満足そうに頷いていた
・・・いや、待って
「何で僕?!翔とか、絶対にしたがると思ったんだけれど?!」
「いや、お前以外適任居ると思うか?
まあ俺もしたいけれど、俺いろいろやらかすタイプだって自覚しているし
皐月も・・・ほら、あれだろ?
ということで夜しか相応しいのが居ないんだよ」
「アレって何。アレって」
「ま、まあ・・・それは置いといて、夜しか居ないってこと」
真っ直ぐ二人はコチラを見た
「・・・何で、急に?」
「そろそろヤバそうじゃない?」
「何が」
「純白の獅子神は疑われ、テロ騒動は起こるわ、いろいろ物騒になってきたんだよ。
それに、俺らの組織の中で怪しむ奴らが出てきたんだよ。
ソイツらが行動起こしそうで怖いっていうのもあるな」
「・・・いい人達ばっかりだよ」
「そうも言ってられなくなったって言ってんだよ」
「夜。僕らはさ、夜がまだちゃんと意思を持てないから先延ばしにしてきたけど、もう限界。
サッサと、覚悟を決めてよ」
そんなこと、急に言われても
僕は
どうすればいいの




