122話 元気無さ過ぎて屋上から弁当落としてしまった
「・・・皆さん、元気ないですね」
「ちょっと、どうしたのよ。
何時もの威勢は。
・・・元気がないと此方が調子狂うじゃない」
「・・・うんー・・・」
「・・・はあ、」
昼食時間、最近一緒に屋上でこの六人でご飯を食べているんだが
今日は何時もよりお葬式並に静かだった
「・・・昨日と今日の朝のニュースのことかしら?」
それに無言で返すと彼女は再びため息を吐いた
「馬鹿じゃないの?」
「なっーーー、」
「別にいいじゃない。ヒーローの一人二人くらい。その人が弱かっただけよ」
「ーーーんな簡単に言うなよ!」
「・・・あのね、翔さん。この世界は回っているの」
「・・・・・・は?だから何だよ」
「つまり、辞める人が出て来たら残された人はどう思うかしら?
例えば、その人達を馬鹿にしようとしてもその人達は頑張ると思うわ。
だって人数が少なくなったもの。
今までが甘ちゃんな連中だったのよ。
それで頑張っている人達を見たらどう思うかしら?
自分も頑張ろうと勇気を貰えたりする。
その人達を見て自分もヒーローになろうと考える人も居る。
あのね?
この世界にはまだ沢山の、数千のヒーローが居るのよ?
だったら数百ぐらい辞めたってどうってことないわ。
次に繋ぐの。
辞めた人は辞めた人でこの日本のために生産量とか借金を消すために頑張ればいいわ。
そして、頑張っているヒーロー達に感化した人物たちが再び、ヒーローとなる。
ね?世界は回っている。
だから大丈夫よ」
「・・・梓、」
・・・ふ、深い
何か凄い
そんなことを考えていただなんて




