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ゆうしゃソード

 後二本ゆうしゃソードが必要で、俺がいくらゆうしゃで魔王を倒さなければいけないと言っても、さすがに勇者ソードの在り処は分からないし、どうしていいのか分からずに途方に暮れていた。

 だいたい谷口はどこに行ったんだ。そもそもあいつら一族がゆうしゃソードを一本にまとめて作ってくれていたら今頃もっと楽な展開になっていたはずなのに、なぜその責任を負わない?

 なんだかだんだん腹が立ってきたので、谷口を見つけて、田中のように棺桶に詰め込んで、身ぐるみ剥いでどっかに放ってやろう、と思った。そういやあいつの持っていた剣、やたらと切れ味よかったなぁ。しかも鎧も何気高そうだったし。俺は今から手に入れられるはずの新たな装備品の感触を期待して、ゆうしゃソードに舌なめずりして谷口捜索へと向かった。


 ところがどっこい、なんだか谷口が見当たらない。いろいろ村人の話を聞いても、「ドラゴンをたおしてくれてありがとう」だとか「まおうがふっかつするなんて……」みたいなイベント進行度に合わせたモブキャラ特有のどうでもいい情報しかくれない。村長にも聞いたところ、どうやら村長に会うのがイベントフラグだったらしく、ようやく谷口が東の山にいるドラゴンに連れ去られた、という話を聞けた。くそう、無精で倒さなかったのがこのめんどくさい展開を生んだのか。こんなことになるなら倒しておけばよかった、と思いながら、見覚えのある東の山への道を再度進むのであった。

 東の山に進んだところ、やたらでかくて強そうなドラゴンと二回目の遭遇。一応谷口がどこに居るのか聞いてみたもののもちろん人の言葉が通じるはずもなく戦闘に突入。結果はまぁ言うまでもなく俺の勝利だった。谷口も無事見つかり、「おお、ありがとう ゆうしゃき……」と、俺の名前を言う瞬間にバッサリ切り捨ててやった。

 そしてワクワクと共に装備をはぎ取ってやると、驚きの事実が。なんと、谷口の使っていた剣は2本目のゆうしゃソードだったのだ。道理でやたらと切れ味が良かったわけだ。正直この勇者様にこんなに手をかけさせた上、ゆうしゃソードを持ち逃げしようとしたことに関しては、装備をはぎ取っただけでは収まらないぐらいに怒りを覚えたので、一回蘇生させた後で、神への祈りをささげさせてやってからまた棺桶に詰めて、毒の沼にでも埋めてやろうと思った。そこで、教会に行って谷口を蘇生させた後、一方的に谷口が話したことによると、ゆうしゃソードは実は一本がすでに前回の魔王との戦いで壊されていて、二本しかないので結局ゆうしゃソードでは魔王をたおせない、とのことだった。なんでそんな大切なことを言わなかったのか、本格的に怒りを通り越してあきれてしまい、とりあえず罰としてこの谷口に苦しい死に方をさせてやろうと思った時、彼は続けて言った。ゆうしゃソードなしで魔王を倒すには、伝説の呪文”ジャックなんたらかんたら”が必要だ、と。自分が殺されそうになっている間際にすらも主人公に対してフラグを立てようとしているモブキャラの宿命に囚われた谷口の姿に同情を覚えつつも、やはり最後の情報もあいまいで、大した役にも立ちそうにないことに再度殺意を覚え、やっぱりサックリとゆうしゃソードでクリティカルヒットを与えた。


 谷口の処理が終わったところで、例の呪文について詳しい話を聞くために、村長の元へ行った。すると、村長も呪文の名前は”ジャックなんたらかんたら”と言っていて、結局分からないらしく、また村長もサックリやってやろうと思ったが、村長は、その呪文が自分の記憶を代償にし、さらにはその副作用で他の次元にワープしてしまうことすらあるが、最強の封印呪文で、どんなに強力な魔であっても封印することが可能な呪文であることと、その呪文は一般人には扱えず大変危険なので、先代の勇者が『封印の洞窟』に封印したという情報を提供してくれたので、まぁ良しとすることにする。

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