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第23話 ギャルと幼馴染と再会を

「杏奈があんずちゃんなんだろ?」


俺の問いかけに杏奈は目を見開いている。

それを見てやっぱりあんずちゃんは杏奈だったんだと確信した。


「いつから気付いてたの?」


恐る恐る聞いてくる杏奈を見てもっと早くに伝えておけば良かったと思わず苦笑いが出る。


「何となくそうなんじゃないかって思い始めたのは尾上さんと杏奈が会ったあたりかな。それまでにもアレって思う事はあっんだけどさ。

ほら俺が高い所がダメな事を知ってたりとか」


今思うと色々と気付けるような場面はあったはずなのに余りにも俺が気にしなさすぎたのだ。

ほんと鈍すぎて自分でも呆れてしまう。


「そっか、気付いちゃったか」

「まぁ流石にあれだけヒント貰えばさ」

「そう?私は気づかないんじゃって思ってたんだけど」


杏奈はそう言うと少し不満そうな顔を俺に向けてくる。確かにあれだけ一緒にいて気づかないんじゃそう思っても仕方ないよな。


「ほんと申し訳ない」

「ほんとだよ!全然気づかないから忘れてるんじゃって思ってたし!」

「10年ぶりくらいだろ?あの時と変わり過ぎてて気付けなかったんだよ」

「私は最初っから大輝だってすぐに気付いてたんですけど?」


杏奈に呆れた顔をしながら言われてしまった。

それにしてもやっぱり最初から俺だと気付いていたんだな。


「よく俺だって分かったよな」

「分かるよ。ずっと忘れてなかったんだもん」


そう口にした杏奈を見て俺は何も言えなくなってしまった。目に涙を浮かべて今にも泣きそうな顔をしていたからだ。


「ずっと、ずっと会いたかったんだよ!

急に会えなくなって寂しくて悲しかった。

あれから毎日、大輝に会いたいって思ってた。私は大輝を忘れた事なんてなかったのに!

なのに全然気付いてくれなくて…」


杏奈の目から涙が溢れている。涙を流す杏奈を見てようやくその想いの大きさが分かるとかほんと自分が嫌になってくる。

まさかここまで想ってくれていたとは思ってもいなかったのだ。


「ごめんな」

「ずっと不安だったんだから!」


そう言うと杏奈は今まで溜まっていた不満をぶつけるように俺の胸を右手で叩くとそのまま頭を押し付けてグリグリしてくる。

どうやらかなり不満が溜まっていたみたいだ。

俺は少しでも杏奈の不満が晴れてくれればと思いながらそんな彼女の頭を撫でながら話しかける。


「ほんと不安にさせてごめんな」

「ほんとだよ!」


杏奈はまた頭をグリグリと押し付けてくると顔をあげて


「でも、気づいてくれて嬉しかった」


とびきりの笑顔でそう言ってくれたのだ。

その涙でぐちゃぐちゃな笑顔はあの時に見た笑顔と同じで本当に杏奈があんずちゃんなんだと実感する。


こうして俺と杏奈は幼馴染として10年ぶりの再会を果たしたのだった。

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