プロローグ
「少し距離が近すぎるんじゃありませんか?」
「え〜?そんな事ないと思うけど」
「近いですよ。離れて下さい」
「別にいいじゃん」
ここは校舎の端っこにある空き教室である。
普段は使用されておらず人が来ることなど
めったにない場所だ。そんな場所で2人の女性が言い争いをしている。
何やら近い近くないと言うことらしい。
俺は弁当を食べながらその様子を眺めている。
2人の女性はどちらも目鼻立ちが整っており、綺麗とか可愛いに分類される容姿である。
以前クラスの男子が可愛い子が多いと喜んでいたが、目の前にいる2人の名前も出てきていたなぁなんて事を思い出していた。
「そっちこそ腕組んでたじゃん」
「あれは不可抗力です」
「でも組んでたでしょ?なら私もよくない?」
「何でそうなるんですか!」
「え〜いいじゃん!私も組みたい」
「駄目です!絶対に駄目です!」
「けち〜!」
おぉ何やら考え事をしている間にヒートアップしているようだ。今度は腕を組む組まないで揉めているようだ。こんなに容姿の整った2人にそんな事を言われる奴がいるなんて、教室で騒いでいた男子達が知ったら、どんな反応をするのだろか?羨ましがるのだろうか?それとも嫉妬するのだろうか?どっちにしろ碌な事にはならないだろうな。
俺は弁当に入っている玉子焼きを口に入れた。
うま!ほんのり塩気があって非常に好みの味である。このアスパラベーコンもいいな。
「そんな怖い顔してると嫌われちゃうよ〜」
「こ、怖い顔などしていないです!」
「ほらほら怒っちゃダメだって」
「怒ってません!」
「アハハハハッ!可愛いなぁも〜」
どうやら一方が優勢になって来たようだ。
怒っていた方が抱き着かれて困っている。
うん。容姿の整った女性2人が戯れているのを見るのは何かいいな。ほっこりする。
男子達があれだけ騒ぐのもわかる気がする。
俺はお茶をすすりなが2人を眺めている。
「さっきから自分は関係ないみたいな顔をしていますが、あなたの事なのですよ」
「そうだぞ!」
「だいたい貴方がしっかりしないからこうなっているんですよ?」
「わかってんのか〜?」
どうやらこちらに矛先が向いてしまったようだ。俺はスッと目をそらした。
「何で目をそらすんですか?ちゃんとこちらを見て下さい」
そう言って顔をグイッと寄せてくる。
近い近い近い!いい匂いもするし!
「ずるーい!私も見てよ!」
もう1人も近づいてきた。
いやいやいや!やめてそれ以上近づかないで!
「ほら大輝くんが嫌がってますよ。離れてください」
「え〜?大輝は別に嫌じゃないよね?」
「大輝くん、ちゃんと言わないとダメですよ」
「嫌じゃないよね?」
「大輝くん?」
俺は2人の圧に押されて思わず後ずさったが後が壁のためこれ以上さがれない。
2人の俺をみる目がめっちゃ怖いんですけど!
昼休みが始まってからずっとこの調子なのである。俺は校舎の端っこにある空き教室で美女
2人に問い詰めらているのだ。
何でこんなことに。どうしてこうなった?
俺はここ最近の出来事を思い返すのだった。
第二章のはじまりです。
ぜひ読んでください。
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