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久慈川絵理は思いを馳せる

「杏奈と付き合う事になったから」


大輝のからその報告を聞いた時に私が思ったのは『おめでとう』や『よかったね』といった祝福の言葉ではなく『やっとかよ!』だった。


だってずっと側で見ていた私からするとあれだけお互いへの好意がダダ漏れなのに付き合わないのが不思議でしかなかったんだもの。

しかもどちらかと言えば杏奈からの矢印の方が大きかったのだ。その状況でくっつかないのは意味が分からない!


ほんとここまでかかるとは思ってなかったので大輝のヘタれっぷりには先が思いやられるが、大事な友達が好きな人と付き合うことになったのは素直に嬉しい。これまで杏奈が色々頑張っていたのも知っているから余計にだ。


「それにしても杏奈に彼氏かぁ」


私は大輝の家に行く準備をしながら思わず呟いてしまった。だって去年の事を考えると想像も出来なかったことだから。


杏奈はずっと男子には一線を引いて距離を置いていたんだよね。それでも仲良くなろうとする男子は多かったし実際よく告白もされていた。

あれだけ可愛いければ仕方ないと思う。

しかもクラスの男子だけでなく先輩からもだ。

その中にはイケメンや女子に人気の男子もいたけれど杏奈はそれに靡くことはなかったのだ。

もしかしたら男子が苦手なのかも?なんて思っていたんだけどねぇ。


だから2年になって急に男子と仲良くなった時は驚いたし心配にもなった。何か弱みでも握られてるんじゃ!なんてあり得ない事まで考えてしまっていた。でもどんな男子とも仲良くしようとしなかった杏奈が急に男子と仲良くしだしたのだがら仕方ないと思うんだよね。

それに大輝と仲良くし初めてから私と一緒にいる時間も減って寂しかったのもある。


それで私は気がついたら2人を付け回してしまっていた。でも結局ばれて大輝にストーカー呼ばわりされてしまうんだから恥ずかし過ぎる!

でも2人を付け回したあの時の自分を褒めてあげたい。そのおかげで恋する杏奈を1番近くで見ることができたんだから。ほんとに可愛くて見ていて幸せな気持ちになれた。


それに大きな声では言えないけれど大輝と仲良くなることが出来た出来事でもあるから。


最初は私の事を雑に扱うしサイドテール久慈川なんてフザケたあだ名で呼ぶしデリカシーの無い男だと思っていたけど、仲良くなるにつれて杏奈が好きになるのも分かった気がした。


悔しいけど面倒見がよくて優しくて意外と頼りになるんだもん。彼の側にいるのは居心地がいいのだ。杏奈に悪いと思いつつたまに甘えてしまうのは許してほしい。


でもこれからは自重しないといけない。

だって2人は付き合ったんだから。

少しくらいなら許してくれるかな?

あんな感じだとやっぱりダメかな?

杏奈って意外と嫉妬深いもんね。


杏奈が嫉妬して大輝があたふたしている所を想像した私は思わず笑ってしまう。


まぁ2人には今まで以上に仲良くなって欲しいと思っているし、それを側で見ていたいと思っているのであんまり変な事は出来ないよね。


でも出来れば今までと変わらず2人には甘えたいのでやっばり少しくらいは許して欲しいな。

私はそんな事を考えながら2人を祝福するために家を出るのだった。

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