きょう
掲載日:2023/09/07
目を覚ますと知らないところにいた。そう思えるくらい、彼は日によって気分の違う人だ。同じ景色でも、どの彼かによって世界は全く違うものに感じられた。すごく良い日もあるし、最低な日もあるけれど、そんな占いみたいな毎日にどこかどきどきしているのかもしれない。最低な彼に疲れた後には最高の彼が癒してくれるところに、心がくすぐられているのかもしれない。友だちからはそんな関係やめなよって止められてるし、私自身その方が良いと思っているけれど、その決心はついていない。彼には私が必要な気がして、私はそこに存在意義を持てている気がするからだ。
隣で寝ている彼、彼の吐息、妙にこだわって選んでいた机、そこに置いてある私が五年前にプレゼントした財布。今日はどんな風に見えるんだろう。きっとまた、全然違う景色になるんだ。でも、きらきらしていてほしい。愛おしくあってほしい。だから目を覚まさないで。私を夢から、起こさないでほしいの。




