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7.男子大学生の僕、女子高校生と約束する

誤字報告めちゃくちゃ助かります!

「香西さんは年上派ですか、それとも年下派ですか?」

「年下派です」

「なるほどそうですか。その理由は?」

「年増とは違いその若々しさが魅力です。ほかにも頼ってくれることなどが守ってあげたいと愛おしくなります」

「いい回答ですね。それでは年下彼女ができたらしてみたいシチュエーションは?」

「自分は車の免許を持っているので学校に迎えに行ってあげたいです。そして彼女の同級生がざわつき始めます。そして車に乗り込んできた彼女が恥ずかしいと怒っている顔を見たいです」

「…合格です。あなたはもう自由な身です」


 井上さんはやっといつも通りの笑顔に戻ってくれた。僕はと言うと正座で一時間ほど説教されていた。足がしびれて痛い。説教の内容は年下女性の魅力についてがほとんどだった。井上さんにエッチなライトノベルを見せたことを怒られると思っていたのによくわからない。

 最後になんかテストがあったし。別に女性の好きなタイプなんて人それぞれなんだから僕の勝手だろうに。


「そんなに年下彼女が好きなんですか。それならどんな感じか体験したいんじゃないですか?」

「いや別にそんなに―――」

「え?」

「してみたいです」


 もうなんでこんなに怖いの。普段は子供っぽい無垢な笑顔なのにどうしてそんな冷たい目ができるの?温厚で優しい先生が怒った時が一番怖い理論が井上さんにも通ずるのだろうか。


「じゃあ明日、私を車で迎えに来てください」

「えぇ!?」

「なんですか、嫌なんですか?」


 少し不機嫌そうというか、納得がいかないという視線を向けてくる。いわゆるジト目というものだ。


「えっとその…確かに免許は持ってるんだけど車がないんだ。一人暮らしの学生が東京で車を持つのは維持費が高いからね」

「そうですか…なら仕方ないですね…」


 残念そうにうつむいてはいるが納得はしてくれたらしい。さすがにどれだけ井上さんに脅迫されてもこれはできない。


「なら私に勉強を教えてください」

「勉強か…去年まで勉強してたとはいえちゃんと教えれるかな」

「物は試しです。香西さんこの後予定はありますか?」

「特にないけど」

「じゃあ勉強教えてください」

「うーん…」


 僕が通っている大学はそこそこ有名ではあるが、ギリギリで合格をした身だ。井上さんは勉強ができそうだし、教えられる自信がない。

 しかし、ここで断ると次にどんな頼みごとをされるかもわからなし、まだできる可能性がある勉強を教えたほうがいいかもしれない。


「わかった。僕で良ければ教えるよ。力になれるかは分からないけど」

「やった!じゃあ勉強道具とってきますね!」


 そう言って井上さんは部屋を飛び出していった。

 こういうところは子どもっぽいんだよな。



 

今回は短いですが次の話と分けたかったので許してください。

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