表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/110

『オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主』

【作品情報】

原題:Odd Thomas

製作:2013年/96分/アメリカ

監督:スティーブン・ソマーズ

出演:アントン・イェルチ/アディソン・ティムリン/ググ・バサ=ロー

ジャンル:ファンタジー・ミステリー

(参考サイト:映画.com https://eiga.com/)



【ざっくりあらすじ】

 ダイナーで働く青年オッド。可愛い彼女ストーミーとラブラブの、ごく平凡なお兄ちゃんかと思いきや、彼には死者が見えた。


 その力を使い、殺人事件に(不可抗力ながら)関わったりと、非凡な日々を送るオッド。そして、そんな彼をなんやかんやで受け入れる、ストーミーを始めとする周囲の人々。


 しかし彼はある日、職場であるダイナーにてボダッハという名の、化物の大群を目にする。

 彼らは凄惨な殺人現場を好んで姿を現す、死神のような存在だった。


 自分の暮らす街で、何か恐ろしいことが起きるのではないかと危惧するオッド。


 オッドはボダッハに群がられていた、変な髪形のオッサン(通称:キノコ男)の存在を、仲良しの警察署長へ警告する一方、自らキノコ頭を尾行。

 だが、確たる証拠もつかめなかったオッド。逆にストーミーとのデート現場を、キノコ男に襲われる始末であった。


 加えて友人が殺され、署長も撃たれて大怪我を負ってしまった。しかも自分も、殺人事件の容疑を着せられてしまう。

 自分の行動の裏をかかれ、行動を読まれ、追い詰められるオッド。


 それを持ち前の破天荒さで乗り切りながら、彼はキノコ男の家で入手した「15日に何かが起こる」という、小さなヒントを頼りに孤軍奮闘する。

 果たしてオッドは、自分の街と、そこに暮らす人々を救うことが出来るのか。



【感想など】

 とにかくオッドが、名前の通り奇妙なキャラクター。


 幽霊が見える割に周囲から白眼視されているわけでもなく、可愛い(マジで可愛い)彼女はいるし、警察署長さんとはマブダチだし、他にも女友達が結構いる。

 リア充じゃねぇか、羨ましい。


 そして物静かそうな見た目に反し、冒頭からなかなかバイオレンス。

 殺人鬼とはいえ、逃げる相手は容赦なくボコる。

 おまけに不法侵入はするし、遺体遺棄も慣れたものである。


 リア充でフリーダム。人生楽しそうである。


 それでも彼の行動原理が、哀れな死者の代弁だったり、愛しいストーミーのためだったりするもんだから、なんとも憎めない。


 また出て来る幽霊も、哀愁六割:ユーモラス四割。

 タイヤ屋さんに住み着いてる彼、愉快だったな。


 そんな、呑気な彼らが事件に関わるものだから、大量殺人事件が間近に近づいているにもかかわらず、常々シュールなのだ。


 だが最後は、大号泣ものだった。

 終盤、必死こいてあがくオッドの姿を観ていたからこそ、その切ないラストに涙が止まらなかった。

 

 切なさ満点だが、観終わって爽やかな気持ちになるのはきっと、オッドが死者の存在も死後の世界も、前向きに捉えているからだろう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] ほう、なるほどという解説で、 そこらの解説者顔負けだと思いました。 映画解説のYouTuberの目がありそう。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ