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『スポットライト 世紀のスクープ』

【作品情報】

原題:Spotlight

製作:2015年/128分/アメリカ

監督:トム・マッカーシー

出演:マーク・ラファロ/マイケル・キートン/レイチェル・マクアダムス

ジャンル:ドラマ

(参考サイト:映画.com https://eiga.com/)



【ざっくりあらすじ】

ボストンにある地元新聞社のボストン・グローブならびに、同名のボストン・グローブ紙。


地元に根付いた同紙がタイムズ紙に吸収され、新編集長としてバロンという男性がやって来る。

彼はボストン・グローブの少数精鋭チームであるスポットライトの面々に、カトリック教会の神父による、子供たちへの性的虐待事件を追いかけるよう指示する。


チームは当初、ゲーガン神父単体を追いかけるが、そこから芋づる式に他の神父も虐待事件を起こしていることに気付く。

事件を起こした神父たちは皆、「病気療養」や「休職」扱いとなって短期間で教区を異動していたのだ。

その数は調査の結果、なんと八十七人に及んだ。


虐待の被害者たちや、彼らを支援する弁護士、神父や被害者たちの心理療法を行った療法士との交流を通じて、徐々に記事への熱量が増していくスポットライトチーム。


しかし教会の権力は強く、事件に関する証言や証拠を握りつぶされていく。


そんな逆境の中においても、不屈の精神を見せるスポットライトチーム。

彼らは神父だけではなく、教会そのものを相手に戦おうとしていた。



【登場人物】

レゼンデス:

顔がクッソ濃い、スポットライトチームの熱血漢担当。

フットワークも鬼軽く、そしてなかなか大胆。

被害者たちの弁護をしている、ガラベディアン弁護士との交流が個人的に良かった。


ロビー:

スポットライトチームのボス。

生まれも育ちもボストンの、生粋のボストンっ子。なんなら母校も、勤務先の目の前にある。

あらゆる人脈を活かして、虐待事件を追いかける。


サーシャ:

おばあちゃんが敬虔なカトリック教徒の、スポットライトチームの女傑。

女性と侮るなかれ、スッポンのようにガンガン食い下がっていく。


バロン:

地元っ子が多いボストン・グローブ社において、いわゆるよそ者な新編集長。

おまけにユダヤ教徒と、カトリック教徒が多いボストンでは恐らく異質な存在。

淡々としているが、仕事への情熱はある模様。



【感想など】

脇役なのですが、スタンリー・トゥッチさんが超いい味出してるね! 好き!


そして観終わった後、「すごい映画だったなぁ……」と呆けてしまった。

それほどまでに、スポットライトチームの虐待事件にかける熱量が凄いの。


最初は若干渋々、半信半疑だった彼らが、被害者や被害者と共に戦って来た人たちの声を聞き、事件を調べていくにつれて使命感に満ち溢れていく。

時には取材の方向性を巡って、チーム内で激しい口論が繰り広げられるほどに。


いいよね、こういうの。スタンリー・トゥッチさんに並んで好きだ。


128分間、誰かが死んだり爆発したりといった大きなドラマはないけれど、記事が出来上がるまでの、平坦ではない道筋を丁寧に描いている。

その点がとても誠実で、好ましい。


出演者も非常に渋く、ド派手ではないけれど、こちらも手堅い配役になっている。

どこまでも真面目で誠実な、静かな情熱を秘めた素敵な映画でした。

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― 新着の感想 ―
[一言] ヨーロッパも大概酷いですが アメリカの場合、メガチャーチと呼ばれるフランチャイズ教会により何もかも管理され(映画館に学校や病院も全て)信者じゃ無けりゃ住む事も買い物すらも出来ない街が有ります…
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