あるゲーム内キャラに寄せて
この機会にちょっとだけ胡麻を擦っておきたいと・・・
もう結構長いお付き合いになりますね
私がオンラインゲームを始めたのが
三年前になりますか・・・
不思議とはまり込んで
根が不器用な私は
ウロウロしながら、散歩をしていると
嘯いていました
それから三か月くらいでしょうか
出入りのある中で、私のいるクランに
あなたはやってきました
特徴もなく、ごく普通のキャラで、
なんだか自分の姿を映してないか?
なんて思っていましたが
たくさんいるクランの一員として
同じ時間を過ごしていました
いつの頃からでしょうか
なんとなく気が合うのか、何なのか
ゲーム内チャットで
掛け合い漫才を始めていましたね
私は天然ボケ
突っ込みなしの、嘆きキャラでの対応は
クランのみんなが黙って呆れてたよね
賑やかすだけの役立たずな私は
みんなについて行くこともできず
ただ、騒いでいただけだった
アニメの話、小説の話、テレビで見たこと
出来もしない料理のこと、今感じてることも
だらだらと垂れ流してる私を
ちょいちょい口出ししてサポートしてくれてた
おかげで何とか立場を失わずに今も続いてる
ボンヤリしている私は
気にすることもなく頼みごとをして
当然のことのように、お疲れさまと言い放つ
他人から見れば、人の好いあなたに寄生して
何のかのと依存しているように見えるだろうに・・・
べタベタしているうちに一年が過ぎて
突然に大切な人を失ったあなた
ログインしているキャラは、何時も変わりなく動き
私の先を走り、敵キャラやボスキャラに飛び込んでいく
苛烈な仕事の中で消耗しながらも、何故この世界に潜るのか
幾体ものキャラの裏側には心が潜んでいる
決して孤独とは言わないけれど
創られたキャラの心のあり様はみな静か
沈黙の中で、動き回るキャラは心を現さない
いくら心が荒んでいても
落ち着かない心情も、満たされない渇望も
創り上げられたキャラの中に詰め込まれた
たとえ孤独な心だとしても
ひと時の交流と心のふれあい
ウォーミッションをクリアすることに注ぐ情熱
自分のキャラに衣装を着せて
少しでもレベルを上げて
少しでもグループ内の地位を上げて
そんな熱の中にあってあなたは冷めている
きっと私の知らない仲間たちとの心のやり取りも
そのキャラにはうかがい知れないし
放たれる魔法の中にも現われはしない
きっと私のこんな想いも、お門違いと笑うはず
ブログに載っていた一枚の写真には
砂浜に、風に乱れる長い髪が影を落としていた
その影にまとわりつくのは
風と、波と、寒さと、静寂だったよ
ゲーム内キャラは髪を後ろでひとまとめにしているけど
ポニーテールじゃなくて
ちょうど、野武士のような印象で
縦じまのパジャマを着せた時には笑ったよ
この時ばかりはボイスチャットをしてなくて良かったよ
大切な人の二回忌を終え
もうすぐお盆を迎えます
滞りなくお迎えしてくださいね
良い夢に恵まれるとともに
ご自愛が報われることをお祈りしています
また今度、寄生させてくださいね
この手のことはあまり感心できませんよね。あまりに個人的で。
でもご心配なく、皆さんの気が付かないうちに削除しますので・・・
それとも大幅推敲? 改稿?
(追伸)
先様の了解を得て、残ることになりました、有難うございます。感謝します。