あれ、この部活っていつから百合ゲーになったんだっけ。
よろしくお願いします☆
私の身の回りに妄想を織り交ぜたので、書きながら
恥ずかしくなりましたっっ(笑)
ドダドダドダドダドダドダドダドダッ
「こんちはっ」
「こんにちはー」
「こんちはっ」
「こんにちはー」
「こんちはっ」
「こんにちはー」
放課後のチャイムが鳴ってきっかり30秒後、異常な足音と共に歯切れの良いあいさつが私の鼓膜を振動する。一番元気の良い学年、1年生である。
今年の吹奏楽部の一年生は9名。皆キャピキャピしていて可愛らしい。マジで天使っ
その次に2、3年生がバラバラにやって来る。部長も顧問の先生から今日の練習メニューを訊いて、戻ってきた。
「よ、部長!今日のメニューなにー?」
部長、菱本沙耶の肩を勢いよく叩くのは、フルートパート3年の満瀬らな。外見とは裏腹に毒舌で、とても後輩に厳しいとか。もう1人の副部長と仲が良い。
いきなりですが簡単にこの部活の説明をしましょう。この部活動は吹奏楽部といい、主な活動として楽器を吹いたり楽器を吹いたり、そして楽器を吹いたりしている。ちなみにここの吹部は一年9名・2年14名・3年7名の少人数で、男子部員は居ない。それに故に!!この吹部はまさに美少女の園!!いやー、ほんっと癒されるわー。女子同士でキャっキャやってんのがこれまた目の保養になるんだよなー♪
コホン。言い遅れました、私は部長に忠誠を誓う副部長、クラリネットパート3年城金琉璃でございます。
黒板に書かれた今日の練習メニューを確認すると、皆学校中に散って練習を開始する。私達クラパートは中庭にあるベンチを使って練習をしている。と、ここでクラリネット精鋭部隊のメンバーをご紹介しよう。まず3年は私だけ。2年は、大人しめに見えて結構腹黒い関本こまちちゃんと、顔もスタイルも抜群にいいのに天然でどっか抜けてる感じの三神空ちゃん。1年は、天才ガールで私の一押し!の國崎愛莉ちゃんと、白いワンピースが似合う清楚女子ランキング1位の中島悠乃ちゃんの5人で頑張ってます!
んで。
さっきから私の横でニコニコしているこの天使が、國崎愛莉ちゃんね。お姉ちゃんがチューバ2年の萌香ちゃんで、姉妹揃って美少女なんだよなー。愛莉ちゃんが可愛い系美少女だとしたら、萌香ちゃんはクール系美少女だね☆
「次は半音階ね。昨日教えたけど、出来るようになった?」
「少しだけ...」
「そっか、じゃあ吹けるとこまで吹いて」
「はい」
「1、2、3」
・・・・
うええええっ!?
少しだけって、めっちゃ完璧に吹けとるやんけ!!昨日教えたばっかだよ!?
「スゴいじゃん!出来てるよ」
私がそう言うと、愛莉ちゃんは嬉しそうにクスクス笑ってベンチに寄りかかった。しかも若干私の肩に頭が乗ってるという!!あーもうっ可愛すぎ!
暫くして、私は水筒を取りに音楽室前の廊下へと向かった。音楽室ではパーカッション(打楽器)が練習している。なんとなく音楽室に入ると、そこにはまた天使が!
「わっちーーーーーーっ」
「きゃあ」
私の腕の中にいるこの眼鏡美少女は2年の竹原わこちゃん(通称わっち)。学年トップの秀才で、ほんわかしてる感じがマジで癒し。
「えー。ルリちゃん、わこちゃん嫌がってるからw」沙耶がマレット片手に言ってくるけど、気にしないもんねーっ
本来の目的を果たし、中庭に戻ろうとしていると、顧問の先生に呼び止められた。金管に楽譜を持っていってほしいとのこと。こんな綺麗な顧問に頼られて断る訳もなく、私は金管が練習している場所に向かった。
「やほー、金管の皆様。楽譜もって来たよー」
私が言うと、1年生が寄って来る。
「先輩ー、私が配りまーす!」
「私がしますー!」
「ああもう、私がするの!」
「嫌っ。私が配る!」
ツインテールで超小柄なホルンの溝上理央ちゃんと、理央ちゃんと仲良しで声が超絶可愛い、トロンボーンの福井真美ちゃんだ。
「あーはいはい、2人で分けて配ればいいでしょー」
その後ろから2人に声を掛けているのは、トロンボーン3年の樋口明日菜(通称あす)。女子力が高くて、この3ショットの時のあすはお母さんポジション。
2人に楽譜を預けると、やっと中庭に到着。あれぇ?
そこには正座をしている数人の男子と、こまちちゃんに空ちゃん。なんかこまちちゃんが怖い。私はなんとなく隠れて様子を伺っていた。
「あーもう信じらんない。部活の時に来んなよ。」
仁王立ちで腕を組み、吐き捨てるように言った。
「「す、すいませんでした...」」
あーあ、こりゃ男子完全にやられてるよ。
こまち様による罵倒は休むことを知らず、暫くすると話は済んだのか、男子は2人に一礼をし、走り去っていった。
「空ちゃんもさぁ、断んなきゃダメでしょ?」振り返りながら、こまちちゃんは呆れながら言った。
「ごめん...」
「空ちゃん可愛いしモテるのは分かるよ?でも、それで練習できなかったら上達しないんだから。1年生に越されたくないでしょ?」こまちちゃんが言い、空ちゃんはコクリと頷いた。
「それに私だって、空ちゃんが怒られてる所見たくないし...とりあえず、練習は練習なんだから、頑張ってよ!」
「こまちちゃん...ありがとう、ごめんね」
うおおおおっ??何この空気。え、何、そういう事なの?そこってそうなってたの!??
私は何食わぬ顔で練習に戻った。
今日の練習は終わり、私達は校門を出た。雨が降っているのだが、私は生憎傘を持っていなかったので、雨宿りがてら皆の帰る様子を見てみる。よくよく考えると、この吹部でペアって大体決まってるなー。
「「さようならー」」
「さようなら~」
もう出来ちゃってるって噂の(独自調べ)2年テナーサックス佐々木花音ちゃんと、トランペット藤重ゆりちゃんがあいさつを...え、あれっ!?恋人つなぎしてない!?
「ばいばーい」
「じゃあねー」
「へーい、ばいばいー」
心が落ち着かぬ内に、らなちゃんと、もう1人の副部長、ユーフォニアムの須藤未来楽が声を掛けてきた。未来楽ちゃんは結構厳しいけど、目がくりくりしてて可愛い。フランス人形のような人である。今もああやって楽しそーに話しながら帰ってるけど、あの2人っていつも一緒にいるよなー。あ、もしかしての両想いだったりして。
今日もご馳走様でした☆
さて、雨降ってるけど諦めて帰るか。
濡れながら足早に帰っていると、後ろから「ルリ先輩っ」と可愛い声が聞こえた。振り向くと、愛莉ちゃんが私の方に傘を傾けている。
「先輩、濡れてますよ!傘に入って下さい!」
「ありがとう。でも濡れたら風邪引くよ?私はいいから早く帰んなよ」
「いやいやいや、先輩が風邪引く方がダメですっ」
ぬおおおおおっ
なんで、どこまで良い子なんだこの子はー!?
こんな気遣いできる後輩、初めて見たよ!しかも花柄の傘とか女子力高っ
結局私は断る事が出来ず、傘に入れてもらった。
コンビニの前まで歩くと、私は足を止めた。
「私コンビニ寄って帰るから...」
「じゃあ傘貸しますよ!」
「いいよ、私の家すぐそこだし。ありがとね!」そう言って愛莉ちゃんの頭を撫でると、嬉しそうに肩をすくめて笑う。ヤバイ可愛い。家に持って帰りたいいいいいい
愛莉ちゃんを見送り、コンビニで少し買い物をすると、店を出た。だいぶ止んでいて、虹が見えている。安心して歩きだすと、私の視界の中に思っても居ない人物が現れた。
「希先輩...」
「あれ、ルリちゃん!?久しぶりだね」
現高校1年生で、去年の吹奏楽部部長だった篠原希先輩。楽器はテナーサックス。中学の頃とは違い、髪を切っている。可愛い笑顔はそのままだが、高校の制服の所為か大人びて見えた。
「どう?今年の吹部は」
「いやー、皆可愛いし面白いし、元気にやってます!」
「そっか。いつか時間があれば練習見に来ようかな」
「ぜひぜひ!!待ってますよ!」
楽しく話している内に、あっという間に先輩の家の前まで来た。
「希先輩!」
「ん?」
「私、先輩が居なくなってすごい寂しいですけど、頑張ります!」
「どうしたのいきなりww」
希先輩はクスッと笑って言った。
そして、ぐっと私に自分の顔を近づけると、一言呟き、私の頬に口付けをした。
またクスリと笑うと、踵を返してマンションの中に入っていった。
私は暫くその場でボーっとしていた。
「でも、頑張れ。期待してるぜ!、か。やっぱ先輩ってば可愛いなぁ」
以上、私の近況報告にあります!
ありがとうございました☆
誤字等がありましたら指摘のほどよろしくお願いします。