あきらめの悪い勇者が魔王と連戦
こりない勇者に魔王も遂に口を出す。
「ぐわはははは! どうやらこれまでの様だな! あの世で己の無様な最後を悔やみ続けるがよいわ!」
「くっ、まだだ! まだ戦える!」
勇者エルロトは剣を構え、大きな羽をもつ魔王に斬りつける。
しかし、ダメージは0だ。
「くっ! くっそー」
「あの……君さ」
「何だよ!? 魔王!」
「同じ台詞何回も言わされる見にもなってよ。毎度の事だけど生き返ったその足で来てもダメだって。いい加減、行動を見直そうよ?」
「そうはいくか! 世界の平和がかかっているんだ!」
「いや、それ以前に。君って、まだレベル13だよね?」
「悪いか!」
「それじゃあ無理だよ。だって、最低レベルが35くらい無いとボクは倒せない仕様だもん。ちゃんと経験値ためて、レベル上げてきなよ」
「だめだ、さっさと勝つ! 時間が無いんだ!」
「いやさ、結局こうやって死んで、生き返って、また死んでって無駄な事繰り返してるとレベル上げるよりも時間かかっちゃうんだってば。お金も全然増えないしね」
「やだ、経験値ためるのめんどくさいもん!」
「あの、君、もしかして小学生?」
「答える義理は無い」
「ふーん、まあ、とにかく今ダークブラスト撃って一発昇天させるから、もう一度お城で生き返らせてもらってよく考えたまえ」
「えー!?」
魔王は、口から大きな黒い炎を吐きだし勇者にぶつけた。
勇者は黒焦げになった。
しかし、一時間後、生き返った勇者はまた魔王の元に無理やりやって来たのだった。