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第70話 ドニーに相談


 中庭に行ってみると、ベルベットさんが言っていたようにドニーさんの姿があった。

 ちなみにドニーさんだけでなく王国騎士団の方達もおり、地面に寝っ転がっているところを見るに、ドニーさんにしごかれている様子。


 それにしても……王国騎士団の方と比べてもドニーさんは大きいな。

 遠くからでもすぐに分かったし、探すのに苦労しない点でも非常にありがたい。


「ドニーさん、こんにちは」

「……ん? って、佐藤じゃねぇか。なんで王城にいるんだ?」

「ちょっと王都に用事がありまして、ベルベットさんに助言をもらうために来たんです。ドニーさんも大分お元気そうですね」

「ああ。佐藤から貰ったコンタクトレンズのお陰で、日々の生活が楽しくなったからな。生まれつき目が悪かったから、初めてこんなクリアな世界を見ている気がする。無駄に重い眼鏡をつけた時もこんなクリアに見えていなかったからな」


 そう言いながら剣をブンブンと振っているドニーさん。

 戦いだけでなく、日常生活も楽しくなったということで本当に良かった。


「それならコンタクトレンズを渡した甲斐がありました。改めてですが……もったいないからといって、2日目とかも使っちゃ駄目ですからね。せっかく目が見えるようになったのに、失明してしまう可能性もありますから」

「ああ。散々脅されたから、ちゃんと使い捨てているよ。それより、この後はどこか行くのか? 暇なら、コンタクトレンズのお礼にどっかで飯でも奢るぞ」

「本当ですか? なら、遠慮なく奢ってもらってもいいですか?」

「もちろん。それじゃ行くか」


 倒れている王国騎士団の方に感謝されて見送られながら、私はドニーさんと一緒に王城を後にした。

 ドニーさんからご飯のお誘いをもらったのは非常に好都合。

 ご飯を食べながら、棟梁に何をプレゼントしたらいいかを聞くことにしよう。


「ここでいいか? 佐藤の料理には遠く及ばないが、王都でも随一の肉が食える店だ」

「もちろん大丈夫です。ありがとうございます」


 辿り着いたのは、大通りにある焼肉屋のような場所。

 見た感じは高級店って感じだが、こんなお店を奢ってもらっていいのか少し不安になる。


「いらっしゃいませ。ご注文はいかがいたしますか?」

「5種盛り定食を2つ。1つはご飯を超大盛りで頼む。佐藤はどうする?」

「私は普通で大丈夫です」

「5種盛り定食を2つで、1つは超大盛りですね。少々お待ちください」


 常連客なのか、ドニーさんが先導するように席に通され、あっさりと注文が通った。

 本音を言うならメニューとかも見たかったのだが、ドニーさんに任せて不正解はないだろう。


「ドニーさん。一つ相談があるんですけどいいですか?」

「ん? 俺に答えられる質問なら構わないぞ」

「ありがとうございます。実は大工の棟梁さんへのプレゼントを何にするか迷っていまして、何か良い案はありませんか?」

「大工の棟梁? 好みとかは知らないのか?」

「お金と美女が好きとは聞いていますが、お金はありませんし美女でもないんですよね」

「典型的なスケベ親父ってことか。なら、異世界のエロ本とかはいいんじゃないか? あるのか知らないけど」


 ……エロは無意識に除外していたけど、ありかもしれない。

 ――いや、めちゃくちゃありだ。


 日本はエロ関連も非常に充実していた。

 ドニーさんがいっていたエロ本や同人誌なんかはもちろん、モニター付きのDVDプレーヤーなんかも今では格安で売られているため、アダルトビデオとセットで渡せばきっと喜ばれる。


 更なる上はVRだけど、さすがにそこまでは手が出せない。

 充電問題なんかは不安があるけど……とりあえずの第一候補は、モニター付きのDVDプレーヤーに決めた。


「ドニーさん、ありがとうございます。異世界のエロアイテムをプレゼントしたいと思います」

「適当に言っただけだが参考になったみたいで良かったわ。……てことは、やっぱりエロ関連も異世界は優れているのか?」

「この世界のエロがどうなのか分からないですが、優れているといってもいいと思います。上手くいった際は、ドニーさんにもこっそりプレゼントさせてもらいますね」

「大々的にありがとうとは言えないが、正直めちゃくちゃ楽しみかもしれない」


 そう語るドニーさんの顔はスケベ親父のようになっており、やはり男とエロは切っても切れない関係なのだと分かる。

 こちらの世界に来てから自慰行為すらしていないこともあり、私自身もDVDプレーヤーを欲しくはあるけど、自分用に購入することはまず不可能だろうな。


 シーラさんと同じ屋根の下で暮らしている以上、バレることは絶対に避けたい。

 剣を振っている音すら気づかれたため、部屋に1人であっても安心して行えないからな。


 この年になって、親フラのようなことに悩まされるとは思っていなかったけど、とりあえず棟梁へのプレゼントが決まって良かった。

 あとは気兼ねなく、ドニーさんと一緒にお昼ご飯を堪能するとしよう。



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一日二話投稿のモチベーションとなりますので、この小説を読んで少しでも「続きが気になる」「面白い」と少しでも感じましたら、ブクマと↓の☆☆☆☆☆から評価頂けましたら幸いです <(_ _)>ペコ


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