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第6話 買えるもの


 …………うーん。気になる魔物はいっぱいいるが、とにかく値段が高いな。

 ドラゴン系の魔物だと、1番安いワイバーンですら500000NP。


 今の手持ちが500NPであることを考えると、とても手が出せるものではない。

 ただ、全魔物で1番安いゴブリンとスライムは500NPとまだ買える範囲であり、ペット要素もありそうなスライムの購入は検討しても良さそうではある。


 それから能力系も高価であり、基礎能力を1上昇させるのに100NP必要。

 能力が上がるにつれて、この値段が上がりそうな感じもあるし、強くなるというのは少し難しいかもしれない。


 あと、気になるのは……魔法の習得と【異世界農業】のスキル強化。

 魔法は初級魔法である【ファイアボール】の習得に1000NP。


 日本円換算で10万円と考えたら買えない値段ではないけれど、これも手持ちに余裕ができたらになってしまうだろう。

 そしてスキル強化だが、思っていた以上にかなりの種類がある。


 基礎は農地拡大、農地の質、成長速度、苗の種類の4種類。

 今現在はどれもLv1であり、NPを使ってレベルを上げていくことで農地が広くなったりするのだろう。


 その他にも色々と便利な強化があって、自動水まき、自動苗植え、自動収穫。

 それから害虫避け、害獣避けなんかもあるが、これらは3種類の基礎強化と比べるとNPがめちゃくちゃに高い。


 全部購入できれば、放置しているだけでどんどんと作物を作ることができるだろうが、ドラゴン系を仲間にするより後になってしまいそうだ。

 それに……せっかくなら農業も自分でやりたい。


 農地を広げたりしたら、いずれ面倒くさいと思う時が来るかもしれないが、とにかく今は自分の力で農業を行う。

 ということで、早速タブレットから作物の苗を購入することにした。


 今、売られている作物の苗の数は3種類だけ。

 どれも聞き馴染みのない作物のため、この世界特有の野菜なのかもしれない。

 見たところで分からないし、今回は適当に1種類を選んで育てよう。

 

 ⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯


 名前︰クラックドラフの苗


 効果︰畑に植えるとクラックドラフが実る


 費用︰3NP


 ⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯


 クラックドラフがどんな野菜か見当もつかないが、とにかく買って育ててみるしかない。

 ちなみにトマトやナス、大根といったメジャーな野菜の苗や種も売られていたが、日本のものという扱いのようで、苗だと1株90NPと非常に高額。


 500NPしかない現状では手が出しづらいのだけど……トマトを1株買ってみるのはいいかもしれない。

 トマトとクラックドラフの売値の違いも気になるし、味についての比較もしてみたい。

 

 トマトに関しては色々な料理に使えるし、1株でどれくらいのトマトが実るのか分からないが、無駄になるということはないだろうからな。

 そう決めた私は、早速クラックドラフの苗を10株とトマトの苗を1株購入した。


 画面には購入完了の文字が出て、左上の所持NPが500から380NPに減った。

 後は購入した商品がいつ、どうやって届くか気になっていると……農地と共に現れた水汲み場と大きな箱の横に、突如として紙袋のようなものがドサッと落ちてきた。


「あれが買った種……かな?」


 私はそう独り言を呟きながら、落ちてきた袋に近づいて確認する。

 落ちてきた袋にはやはり購入した株が入っており、キッチリとクラックドラフの苗が10株とトマトの苗が1株あった。


 本気でどういう仕組みなのか分からないけど、購入して即配達してくれるのはありがたい。

 早速だが、種植えと水やりをして経過観察をするとしよう。



 購入し株を全て植え終え、水やりも完了した。

 11株の苗で畑の約4分の1が埋まったため、現状の畑の大きさは約40株分のくらいの面積。

 野菜を育てたことがないため、ここからどれだけの野菜が育つか分からないけど、無事に全て育ってくれるなら最低でも11個の野菜を収穫できる計算になる。


 1個1NPで売れるのと考えると、手に入るNPは11……。

 この計算では大赤字も良いところだが、ちゃんと育てることができれば赤字になることはないはず。

 まだ種植えと水やりしか終えていないが、今から育つのが楽しみで仕方がない。


 それにまだ畑の4分の3以上の面積が余っている。

 まだ時間もあるし、追加で苗を購入して植えてしまってもいいのだけど、それは明日でいいだろう。


 毎日苗を植えていくことで、収穫の時期をなるべくずらしたい。

 苗植えと水やりはまだ比較的楽だけど、収穫は大変だろうしな。


 ということで、残りの種植えは日を分けて行うことにし、残りは近くを散策しながらゆっくり過ごそう。

 私の畑作業をずっと見ていてくれたシーラさんに会釈をしてから、とりあえず今日は……散歩がてら裏山に行ってみようかな。



お読み頂きありがとうございます!


この小説を読んで、「面白そう」「続きが気になる」と少しでも感じましたら、

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