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第51話 クリスマスパーティー


 ダンジョン街から戻ってきてからあっという間に一週間が経過し、今日はクリスマスパーティー当日。

 この一週間でしっかりとクリスマスパーティーの準備を行っていたため、飾り付けも含めて完璧に近い仕上がり。


 流石にクリスマスケーキは作れなかったものの、アイスクリームとプリンを作ったため、こちらで我慢してもらう形となる。

 もし来年も開けるのであれば、来年はNPを稼げるようにしてクリスマスケーキを作りたいところ。


 そんな来年への展望を考えつつ、ベルベットさんと蓮さん達の到着を待っていると――早速、家の扉がノックされた。

 一番にやってきたのは、どうやらベルベットさんのようだ。


 パーティーと伝えていたからか、いつもとは違うよそ行きの格好をしている。

 ……というよりも、相当高価なドレスなのではないだろうか。

 身に着けているアクセサリーも見るからに高価そうだし、ただのホームパーティーなのが少し申し訳なくなる。


「ベルベットさん、いらっしゃいませ。今日は凄いドレスですね」

「聞いたこともないパーティーの名前だったから、少しお洒落をしてきたんだけど……もしかして特別なパーティーじゃなかった?」

「はい。ただのホームパーティーですね。言葉足らずで申し訳ありません」

「なら、いつもの過ごしやすい格好で来れば良かったわ。クリスマスパーティーなんて聞いたことがなかったから、てっきり特別なパーティーなのかと思っちゃった」

「すみません。本当に普通のホームパーティーです。王女様だと、やはり普通のホームパーティーの方が珍しいですか?」

「ええ。小さい頃に一度だけやったくらいかな。……なんか手作り感があって、意外とワクワクするかも」


 部屋の飾りつけを見て、笑顔でそう言ったベルベットさん。

 服装に気を使わせてしまったが、楽しそうにしてくれているのは良かった。


「とりあえずリビングに座っていてください。皆さんが揃ったら、クリスマスパーティーを始めますので」

「分かったわ。それで、今日は私の他に誰が来るのかしら?」

「私と一緒にこの世界に来た勇者である――蓮さん達だけですね。親しい知り合いはベルベットさんと蓮さん達だけですので、参加人数はかなり少ないです」

「へー。勇者も来るんだ。何度か見かけたことはあるけど、話すのは初めてだから楽しみ。それと……参加人数が少ないのはありがたいわ。こっちの世界の人がシーラ以外いないっていうのも、変にかしこまらなくていいから楽」


 王女という立場は大変そうだもんな。

 よく分かっていない私や蓮さん達なら、気が楽ということなのだろう。

 

「気負わずに楽しんでいってください。蓮さん達も特にもてはやすことはしないと思いますので」

「ええ。楽しませてもらうわ」


 ベルベットさんをリビングまで案内し、後は蓮さん達の到着を待つだけ。

 以前購入した海賊漫画をベルベットさんに読んでもらいながら、蓮さん達を待っていると……ベルベットさんが到着してから一時間もしない内に再び扉が叩かれた。


 迎えに行ってみると、蓮さん達がお土産を片手に待っていた。

 もう少し遅い時間になると踏んでいたのだけど、もう勢ぞろいしてしまったな。


「いらっしゃいませ。随分と早かったですね」

「待ちきれなくて、早めに来ちゃったけどまずかったか?」

「いえいえ。中に入ってください」

「おじゃましまーす!」


 ベルベットさんとの顔合わせも済ませた方がいいだろうし、早めに集まってくれたのは逆に良かったといえるだろう。

 私は蓮さん達を中に通し、リビングへと案内した。


「あれ? 見知らぬ人が……ってあれ? どっかで見たことがあるような……ないような……」

「美香、王女様ですよ」

「あっ、そうだ! 王女様だ! ……えっ! なんでこの家にいるの!?」

「佐藤さんは王女様もクリスマスパーティーに呼んでいたのかよ!」


 ベルベットさんが来るかどうか分からなかったため、蓮さん達には伝えていなかったこともあり、相当驚いている様子。

 互いに顔は知っているようだけど、ベルベットさんが言っていた通り親しい関係ではないことが反応から分かる。


「色々あって、ベルベットさんとは知り合いなんです。この家にも何度か遊びに来てくれていますので、招待したら来てくれました」

「王女様をベルベットさんって……。佐藤が凄い人なのか、凄くない人なのか分からなくなってきた!」

「勇者達よね? プライベートで来ているから、この場所では敬称もつけなくていいわ。仲良くやりましょう?」

「え、えーっと……敬称がいらないっていうなら、俺達もベルベットさんって呼ばせてもらう。佐藤さんの友人として、よろしく頼む」

「ええ。よろしくね」


 蓮さんとベルベットさんが握手を交わし、ひとまずの挨拶が済んだ様子。

 ここからもう少し話が進むかなと期待していたんだけど……先ほど貸した漫画がまだ途中だったせいか、ベルベットさんは再び漫画を読み始めてしまった。

 本当に何というか……正に本の虫といった感じだな。



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一日二話投稿のモチベーションとなりますので、この小説を読んで少しでも「続きが気になる」「面白い」と少しでも感じましたら、ブクマと↓の☆☆☆☆☆から評価頂けましたら幸いです <(_ _)>ペコ


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お手数だと思いますが、ご協力頂けたら本当にありがたい限りです <(_ _)>ペコ

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