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38歳社畜おっさんの巻き込まれ異世界生活~【異世界農業】なる神スキルを授かったので田舎でスローライフを送ります~  作者: 岡本剛也
第4章

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第249話 クリスマスケーキ


 ゲーム大会が終わったあとは、それぞれ面白かったゲームを再び遊ぶ時間を設け、その後イベントホールに戻ってきた。

 残っていたグループはお酒を楽しんでいたこともあり、出来上がっている人がちらほらと見受けられる。


「おー! 佐藤さん、戻ってきたかあ! みんなで一緒に酒を飲もうぜ!」


 酒瓶を片手に近づいてきたのはロッゾさんで、私だけでなく、シーラさんやノーマンさんにも絡んでいる。

 私としてはお酒を飲んでもよかったのだけど、飲む前に行うサプライズがまだ一つ残っている。


「お酒はもう少し後にいただきます。その前にひとつ、皆さんへのサプライズプレゼントがあります」

「サプライズプレゼントってなんじゃ!? わらわが優勝したからもらえるのかの?」

「……なら、私ももらえないとおかしいです」

「皆さん“へ”です。優勝賞品は別で用意していますので、楽しみにしていてください」

「私も聞いていません。一体なんでしょうか?」

「今から持ってきますので、もう少しだけお待ちください」


 興味津々といった様子のシーラさんにそう伝え、私はノーマンさんとヤコブさんと一緒に別荘へ戻る。

 そして、事前に作っておいたデコレーションケーキを魔動冷蔵庫から取り出し、急いでイベントホールへ運ぶ。


 ようやくケーキをお披露目できるので、みんなの反応が楽しみで仕方がない。

 手間もNPもかけた一品なので、喜んでもらえたら嬉しい。


「真っ白なクリームに赤い果物。見た目は神秘的にさえ思えるが、美味しいのか不安が大きいな。味見できなかったのが痛い」

「材料がギリギリでしたもんね。でも、大丈夫だと思います。クリームも苺も美味しかったので、間違いありません」

「きっと大丈夫っす! ノーマンさんと佐藤さんの手にかかれば、不味い料理にはならないっすから!」

「だといいんだが……クリスマスパーティーの大トリでコケたら申し訳なさすぎる」

「仮に失敗していたとしても、来年挽回するチャンスはありますから。それに、今年はすでに十分すぎるくらいの働きをしてもらいましたし、失敗しても責める人なんていませんよ」


 不安そうなノーマンさんを、私とヤコブさんで励ます。

 実際、イベントでの活躍は素晴らしいし、たとえケーキが美味しくなかったとしても責める人などいない。

 ……まぁ、99.9%美味しいと思うけどね。


 そんな会話をしながら、イベントホールまでケーキを運んできた。

 ヤコブさんに扉を開けてもらい、ケーキを持って中へ入ると……小さいながらも、どっと歓声が沸いた。


 主に沸いたのは蓮さんたちで、クリスマスケーキを知っているからこその反応。

 逆にシーラさんたちは、見覚えのないケーキにきょとんとした表情を浮かべており、今から味わったときの反応が楽しみだ。


「こちらはクリスマスに食べるデザートで、ショートケーキという食べ物になります」

「デザート……! 新しいデザートというだけでワクワクしてしまいます!」

「真っ白で綺麗な食べ物なのじゃ! でも、クリスマスといえばプリンとアイスじゃないのかの?」

「プリンとアイスは比較的簡単に作れるので、ケーキの代替品として用意していたんです。本来はこのケーキと、先ほど食べてもらったフライドチキンがクリスマスの定番ですね」


 そんな説明をしながら、用意したクリスマスケーキを切り分けていく。

 一人一カット分しか用意できなかったけど、クリスマスケーキを味わってもらうことはできるはずだ。


「クリスマスケーキを食べられるとは思ってなかった! 毎年毎年、進化しすぎでしょ!」

「本当に感謝しかないな。今日一日ずっと幸せだ」

「佐藤さんには感謝してもしきれませんね。ケーキの恩は一生忘れません」

「だな! 何があっても、俺たちは味方であり続けるぜ!」


 蓮さんたちの嬉しい声が聞こえる中、シーラさんたちはケーキをいろんな角度から眺めている。

 ヤトさんに至っては、待ちきれなさそうだし、早くいただきますをしてあげよう。


「それでは、全員に行き渡りましたかね? 今回は一人一カット分しか用意できていませんので、大事に食べてください。それでは——いただきます」

「「「いただきます!」」」


 全員で挨拶をそろえてから、一斉にケーキを食べ始めた。

 私もちゃんと仕上がっているか少し不安を抱えながら、一口食べてみたんだけど……美味しすぎる!


 完璧なショートケーキであり、甘さも美味しさも抜群。

 苺もほどよい甘酸っぱさで、久しぶりに食べるケーキが身に染みる。


「……お、美味しすぎます! なんですか、この美味しい料理は! まだこんなに美味しいものがあったなんて驚きです!」

「ほんっとうに美味しいのじゃ! ふわふわ、あまあま、うまうまなのじゃ!」

「本当にすごい。普段とのギャップで、何だか別の世界に来ている気分。佐藤さん、今日は誘ってくれてありがとう」


 大絶賛の嵐で、ミラグロスさんに至っては若干涙ぐんでいる。

 隣にいるノーマンさんも、ようやくホッとできたようで、安心した表情でケーキを口に運んだ。


「——うまっ。俺、こんな美味いもの作ってたのか。ここに移り住んでから、どんどん成長できているのが分かる。佐藤さん、俺を受け入れてくれてありがとな」

「こちらこそありがとうございます。そして、これからもよろしくお願いします」


 地球の料理を再現していくうえで、ノーマンさんの力は絶対に必要だからね。

 今回のクリスマスケーキも、私一人では作れなかったし、お礼を言いたいのは私の方。


 とにかく、最後のクリスマスケーキも大成功だったし、今年も完璧なクリスマスパーティーだったと思う。

 最高のパーティーで一年を締めくくることができて、本当に良かった。


 来年もクリスマスパーティーを開催できるよう、また一年間しっかり農業に励み、この場所をもっと良いところに変えていきたい。

 みんなの満面の笑顔を見ながら、私はそんな思いを胸に——クリスマスパーティーを最後まで楽しみ尽くしたのだった。



ここまでお読み頂き、本当にありがとうございました!

第249話 クリスマスケーキ にて第5章が終わりました。


そして、皆様に作者からお願いです。


現時点でかまいませんので、少しでもおもしろい、続きが気になる!


――そう思って頂けましたら!

この作品のフォローと、レビューから☆☆☆で評価していただけると嬉しいです!!


つまらないと思った方も、☆一つでいいので評価頂けると作者としては参考になりますので、是非ご協力お願いいたします!


5章以降も、頑張って執筆していこうというモチベ向上につながります!!

お手数お掛け致しますが、よろしくお願い致します<(_ _)>ペコ

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