表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38歳社畜おっさんの巻き込まれ異世界生活~【異世界農業】なる神スキルを授かったので田舎でスローライフを送ります~  作者: 岡本剛也
第4章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

232/388

第220話 料理大会


 料理大会当日。

 今回の参加者は、ヤトさん、ローゼさん、ベルベットさん、ルーアさん、ヘレナさん、ポーシャさん、ジョエル君、シーラさんの8人に加え……


 急遽参加が決まったミラグロスさんを交えて、9人で争ってもらうことになった。

 人数が半端なため、もう1人参加者を増やしたかったのだけれど、ロイスさんとブリタニーさんは料理ができないというレベルを超えているらしく、断固として参加を拒否された。


 唯一参加を表明してくれていたロッゾさんは、前日にお酒を飲みすぎて二日酔いでダウンしてしまい、予定通り9人で大会を行うことになった。

 ルールは非常にシンプルで、30分という制限時間内にどれだけ美味しい料理を作れるかの勝負である。


 本当は食材も指定して、当日に発表する形式も考えたのだけれど、ノーマンさんに「やめた方がいい」と止められてしまった。

 そのため今回は、“美味しい料理を作る”というだけのシンプルなルールにしている。


 順位の決め方は、私とノーマンさん、ヤコブさんの3人が100点満点で採点し、その合計点で競ってもらう。


 作る品数には制限を設けていないため、時間内に可能であればフルコースを作ることもできる。

 30分という制限時間を考えれば、頑張っても2品が限界だと思うけど。


 そして優勝者には、私、ノーマンさん、ヤコブさんの3人からそれぞれ“最高の料理”を一品ずつ振る舞う予定。

 NPに糸目はつけないため、本当に最高の料理が食べられるはずだ。


「――以上がルールになります。参加者の方で何か不明な点はありますか?」

「ない! いつでも作ることができるのじゃ!」

「最高の料理を食べるために最高の料理を作る。……面白いルールですね」

「……頑張ります」


 それぞれに気合いが入っているようで、準備は万端といった様子。

 それでは早速、大会を開始しよう。


 3人ずつ調理してもらう予定で、まずはくじ引きで選ばれたジョエル君、シーラさん、ポーシャさんの3人からスタート。

 優勝候補のシーラさんが、いきなりの登場だ。


「一番最初の組ですか……。様子を窺いたかったのですが、こればかりは仕方ありませんね。佐藤さんの料理を食べるためにも、ここは優勝しかありません」

「うぅ……最初は緊張します! 男が僕だけだったのも緊張する要因の1つだったのに、最初なんてツイてないですよ!」

「ちゃんと作れば大丈夫ですよ。お互いに頑張りましょう」


 一人、張り切っているシーラさんと、萎えているジョエル君。

 そして、そんなジョエル君をポーシャさんが慰めているという構図。


 1番最初は評価の基準が難しいため、審査員の立場からすると点数を伸ばしにくい。

 しかし、お腹はすごく空いているからね。


 これから9人分の料理を食べなければならないことを考えると、一般的には賞レースで1番手は不利とされるけれど、今回の大会に限って言えば、最初の組が不利とは思わない。


 “空腹は最高のスパイス”という言葉もあるわけだし、全力を尽くして頑張ってほしいところだ。

 私がそんなことを考えている間に、調理が始まった。

冷静に、そして淡々と食材の準備を進めるシーラさんとポーシャさん。


 その2人の横で、あたふたしているジョエル君。

 事前のインタビューでは“料理は得意”と言っていたのだけれど、この様子を見ると、あまり期待はできない。


 ジョエル君にも頑張ってもらいたいんだけどね。

 時間の経過とともに料理が仕上がっていく中、最初に完成させたのはポーシャさんだった。


 まだ20分も経っていないのに、私たちの前に料理が並べられた。

食べる順番は、もちろん完成させた順。


 採点は3人の料理をすべて食べてから行うけれど、ファーストインプレッションは大きいと思うので、ポーシャさんが若干有利になったと言える。


 そんなポーシャさんが作ったのは、サンドイッチとチーズオムレツのような料理。


 使える食材はこの世界のものに限定されているのだけれど、見た目はとても美味しそう。

 期待しながら、まずはサンドイッチから口に運ぶ。


 ……うん。パンは固く、野菜には独特の臭みがある。

 オリジナルソースで多少は緩和されているけれど、まさにこの世界の食材といった感じ。


 美味しくはないけれど、不味くもない。

 評価としては微妙に思えるかもしれないけれど、この世界の食材であることを考えれば高評価だと私は思う。


 オムレツのほうは、チーズの香りがあまりにも独特で、個人的にはかなりマイナス。

 ヤギのチーズを3倍くらい臭くしたような感じで、私は苦手なタイプの料理だった。


 ただ、臭いチーズが好きな人にとっては、たまらなく好まれる料理なんだろう。

 我ながら、かなり辛口な評価だとは思うけれど、この世界の食材であることを前提とすれば、この評価がデフォルトになる。


 どれだけ美味しく作れるかよりも、どれだけ不味く作らないかが重要になる。

 ポーシャさんの料理を食べて、私はそう思ったのだった。



※作者からのお願い


一日一話投稿のモチベーションとなりますので、この小説を読んで少しでも「続きが気になる」「面白い」と少しでも感じましたら、ブクマと↓の☆☆☆☆☆から評価頂けましたら幸いです <(_ _)>ペコ


つまらないと思った方も、☆一つでいいので評価頂けると作者としては参考になりますので、是非ご協力お願いいたします!


お手数だと思いますが、ご協力頂けたら本当にありがたい限りです <(_ _)>ペコ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  ▼▼▼ 私の別作品です!1/27発売ですので、どうかお手に取って頂けたら幸いです! ▼▼▼  
表紙絵
  ▲▲▲ 私の作品です!1/27発売ですので、どうかお手に取って頂けたら幸いです! ▲▲▲ 
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ