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第217話 秋のイベント決め


 秋の作物のサイクルも回り始め、農作業にも余裕が出てきた。

 そろそろ秋のイベントを企画したいところだけど、秋は意外とこれといったイベントがない。


 季節的には春と被るし、冬が明けて迎える春はテンションが上がるけど、夏を終えたあとの秋は少しテンションが落ち着く。

 日本で暮らしていた頃は、暑すぎたのと社畜だったこともあり、夏が嫌いだった。


 エコという名の徹底した電気代節約のせいで、どんな真夏日でも冷房は28度で固定。

 風量も最小だったせいで、室内は蒸し暑くて最悪だったことを今でも思い出す。

 そんな夏嫌いだった私が夏を好きになっているのだから、心境の変化は環境次第でいくらでも変わるのだとわかる。


 話が脱線してしまったけど、夏が楽しすぎる季節であるがゆえに、秋になると気持ちが落ち着いてしまうのがよくない。

 冬に入る前にド派手なイベントを行いたいけど、思いつくのはキャンプファイヤーとか焼き芋会くらい。そこが悩みどころ。


 必死に頭をひねって思いついたのは、運動会。

 もともと運動会のつもりで行っていたのが模擬戦大会だったけど、単純な身体能力を競う大会を設けても面白いかもしれない。


 ネックなのは、結局模擬戦大会の上位者が強そうという点。

 できれば、いろいろな人が活躍できる機会を設けたいんだよなぁ。


 そうなってくると……“食欲の秋”とも言うし、料理大会は面白いかもしれない。

 ノーマンさんやヤコブさんといった料理人が優勝候補になってしまうけど、素人でも料理人より美味しい料理を作れる可能性はあるからね。


 それか、ノーマンさんたちには審査員に回ってもらい、完全な素人だけの大会にするのもアリ。

 またしてもシーラさんが優勝候補になってしまいそうだけど、シーラさんが優勝候補にならない大会を考える方が難しい。だから、素人のみのルールで料理大会を開催しようかな?


 あと、もう一つ考えたのがハロウィンパーティ。

 ただ、このままだとクリスマスパーティと被ってしまうため、仮装パーティとして「誰が一番クオリティの高い仮装をできたか」を競う形式なら非常に面白そう。


 料理大会は遠方の人も招待したいし、1日目は料理大会。

 2日目は料理人の方々に頑張ってもらい、仮装パーティを行う——そんな日程も面白いかもしれない。


 手詰まり感があったけど、何とかアイデアを絞り出すことができた。

 そうと決まれば、早速準備に取り掛かろう。


 秋は短いし、ゆっくりしていたらすぐ冬を迎えてしまうからね。

 まずはシーラさんに話を持っていき、その後はノーマンさんと細かなルールについて話し合いたい。

 ということで、私はシーラさんに話を持っていくことにした。


「料理大会に仮装パーティですか! どちらも面白そうですね」

「それでは、シーラさんは賛成ということですか?」

「もちろんです。どちらも参加させていただきます」


 考えていたことを話したところ、二つ返事で了承してくれたシーラさん。

 どちらも初めてのイベントということもあって不安だったけど、シーラさんが賛同してくれたなら成功する気しかしない。


「それでは開催する方向で進めますね。料理大会はノーマンさんとルールを決めるとして、仮装パーティはシーラさんと一緒に考えたいと思っています。どんなルールが良いと思いますか?」

「大会要素を強めるのであれば、材料費と制作費を決めて、その場で作るのが一番公平だと思います。ただ、クオリティの高いものが見たいのであれば、制限なしでいいのではないでしょうか?」


 材料費を金貨1枚までにして、その材料を持ってきてもらい当日制作という形なら、確かに一気に大会っぽくなる。

 ただ、せっかくなら時間をかけて作ったクオリティの高いものが見たいし、今回は時間制限なしでもいいかもしれない。


「材料費は金貨1枚までにして、あとは自由でいいかもしれません。せっかくならクオリティの高いものも見たいです」

「私も異論はありません。作った衣装を持ってきてもらって、仮装して登場——という形でいいのではないでしょうか?」

「ですね。1人3票まで投票権を設けて、良いと思った自分以外の3人に投票して順位を決めましょうか」

「良いルールだと思います。……ロッゾさんとシッドさんが強そうですね」


 確かに、工作が得意な2人の独壇場になる可能性はある。

 ただ、鍵になるのは“仮装”という点。


 おじさんドワーフでは仮装に限界があるし、見た目の美しいシーラさんやローゼさんの軽い仮装にも負けてしまう可能性は高い。

 個人的な優勝候補はベルベットさんかな。


 見た目も美しく、気品もあるため、仮装が非常に映える。

 その上で器用とくれば、優勝候補筆頭だと私は思ってしまう。


「技術だけじゃなく、見た目も重要なので、どうなるかわかりませんよ。シーラさんの仮装も楽しみにしています」

「ふふ、優勝を目指して頑張らせていただきますね」


 軽く話しただけだけど、仮装パーティのルールはこれでいいと思う。

 シーラさんの仮装に期待しつつ、私も仮装パーティに参加するつもり。

 何に仮装するかを今から考えつつ、料理大会のルールを決めるためにノーマンさんのもとへ向かった。


※作者からのお願い


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