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38歳社畜おっさんの巻き込まれ異世界生活~【異世界農業】なる神スキルを授かったので田舎でスローライフを送ります~  作者: 岡本剛也
第4章

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第214話 ライバル候補


 ヤトさん、イザベラさん、ローゼさんも手伝ってくれたおかげで、お昼過ぎにはすべての作業が終わった。

 ローゼさんの集中力が段違いに高いこともあり、作業は非常にスムーズに進んだ。


「今回もお手伝いいただき、ありがとうございました。これで作業は終了ですので、夜ご飯までは自由にしていただいて大丈夫ですよ」

「わーい! 自由時間なのじゃ! 娯楽室に行ってもいいかのう?」

「もちろん構いません。ローゼさんはもちろん、イザベラさんも初めてですよね?」

「娯楽室の話はヤト様から聞いていたけど、実際に入るのは初めてね。……異世界の娯楽があるのよね?」

「そうなのじゃ! 異世界は料理もすごいが、娯楽も本当にすごいのじゃ!」


 ヤトさんが大の字で飛び跳ねながら、日本の娯楽について大いに褒めちぎっている。

 イザベラさんに刺さるかは少し不安だけど、ローゼさんはきっと気に入ってくれると思う。


 本が好きと聞いていたし、ベルベットさんがハマったように、漫画にどっぷりハマる可能性も大いにある。

 型抜きが上手かったことを考えると、漫画を描く側にも回れるかもしれないし、そうなればベルベットさんとも良い友達になれるはずだ。


「気に入ってくれると思います。異世界の本もありますので」

「……異世界の本! ちょっとだけ気になる……かも」


 やはりローゼさんは興味を示してくれた。

 さっそく、イザベラさんとローゼさんを娯楽室に案内することにした。


「へー。この離れが娯楽室だったんだ。意外と物は少ないのね」

「まだ未完成ですので。これから増えていくと思いますよ」


 箱の大きさに対して、物は全然足りていない。

 ただ、かなりの数の漫画があるし、テレビゲームやボードゲームも揃っていて、1週間くらいはここで籠もって遊び続けられるだけの娯楽がある。


「……これが異世界の本? すごい! 絵が綺麗!」


 本好きが驚くポイントは共通なのか、ベルベットさんと同じところに驚いている。

 私はかなり年齢がいっているけれど、小さい頃から漫画に囲まれて育ったため、その感動にはあまり共感できない。


 ベルベットさんやローゼさんの反応を見て、漫画が当たり前ではないということをあらためて実感する。

 私が小学生の頃は、ちょうどジャンプの黄金時代だったからね。いろいろな意味で、本当に恵まれていたと思う。


「ちなみにですが、表紙だけでなく中もすべて絵が描かれています。本とはまた違った面白さがありますよ」

「すべてが絵? ……読んでもいい?」

「もちろんです。ファンタジーものなので、趣向に合わないかもしれませんが、ぜひ読んでみてください」


 ベルベットさんがいれば、少女漫画を借りることができたんだけど……。

 残念ながら、今は少年漫画しかない。


「……ありがとう。ファンタジーも好きだから大丈夫」


 ローゼさんはそう言って、漫画棚から『ハンターハンター』を手に取り、奥のソファに腰を下ろした。

 読み始めた瞬間から破顔しており、満面の笑みがとても可愛らしい。


「ローゼが笑っておるの」

「あれだけの笑顔は私も初めて見たわ。ローゼ様は喜怒哀楽を見せるのを恥ずかしがるんだけど、周囲が気にならないほど集中しているみたいね」

「というか、笑顔になっていることにすら気づいていないんじゃないでしょうか?」


 ローゼさんの目の前で堂々とそんな会話をしているけれど、彼女にはこの会話すら耳に届いていない様子。

 型抜きのときもそうだったし、農作業でも周囲が見えなくなるほどの集中力を発揮していた。


 トレーニングは量より質とも言うし、ローゼさんはその密度が凄まじいのだと思う。

 この集中力がハイエルフ特有のものなのかは分からないけれど、イザベラさんが彼女を全肯定して敬う理由もよく分かる。


「イザベラさんも漫画を読みますか?」

「私はあまり読み物が好きじゃないのよ。だから、他に娯楽があるならそっちがいいわ」

「なら、わらわとゲームをしよう! 経験者じゃから勝てんと思うけどのう!」

「ゲームというと、ボードゲームかしら?」

「ボードゲームもありますが、ここではテレビゲームが主流ですね。準備しますので、お待ちください」


 私はスイッチを取り出し、スマブラの準備を始めた。

 ヤトさんはルンルンで待っていて、イザベラさんは興味深そうに眺めている。


「何なの? その訳の分からない機械。いろいろな世界を旅してきた自負があるけれど、どこよりもこの小さな農園が一番変!」

「わらわは前から言っておったじゃろ! 佐藤はすごいとな!」

「準備ができました。まずはイザベラさんに操作方法を軽く教えますので、ヤトさんは少し待っていてください」

「教えなくてもいいけどのう! 負けて強くなると言うじゃろ?」

「さすがに、何も分からないままだとゲームになりませんから」


 ということで、私はイザベラさんに軽く操作方法を教えた。

 おっかなびっくりで操作していたイザベラさんだったが、すぐにキャラを動かせるようにはなった。


 ここから戦えるかは微妙だけれど、ヤトさんの言う通り、やって覚えるのが一番早い。

 本当はまずNPCとやらせてあげたかったが、ヤトさんの我慢も限界のようなので、イザベラさん対ヤトさんのスマブラ対戦が始まったのだった。



※作者からのお願い


一日一話投稿のモチベーションとなりますので、この小説を読んで少しでも「続きが気になる」「面白い」と少しでも感じましたら、ブクマと↓の☆☆☆☆☆から評価頂けましたら幸いです <(_ _)>ペコ


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お手数だと思いますが、ご協力頂けたら本当にありがたい限りです <(_ _)>ペコ

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