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38歳社畜おっさんの巻き込まれ異世界生活~【異世界農業】なる神スキルを授かったので田舎でスローライフを送ります~  作者: 岡本剛也
第4章

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第213話 世界樹


 新しい作物を育て始めたおかげで、また農業が新鮮な気持ちでできるようになった。

 季節ごとに育てる作物が変わるため、そもそもマンネリ感は少ないんだけど、真新しい作物を育てるのはやっぱり新鮮。


 今回は食材としても使えるものがあるおかげで、これまでとは違った意味合いも持っているからね。

 まぁ、ブルガールドは食材としても駄目だったから、最初以外は育てていないけど。


 夕方までは農業。

 夕方以降は酒造のお手伝いをしながら、充実した毎日を送っている中、久しぶりに来訪者がやってきた。


 黒いドラゴンの時点でなんとなく察しはついていたけど、やはりヤトさんが遊びに来たみたい。

 今回もイザベラさんとローゼさんを連れている。


 最近はアシュロスさんの代わりに、この二人と一緒に遊びに来ることが多い印象。

 久しぶりにアシュロスさんにも会いたいけど、もしかしたら色々と忙しいのかもしれないからね。

 私のわがままは言えないけど……近いうちに遊びに来てもらいたいな。


「ヤトさん、イザベラさん、ローゼさん。お久しぶりです。夏祭り以来ですかね?」

「佐藤、久しぶりなのじゃ! わらわは花火をした日が最後じゃな!」

「私とローゼ様は夏祭りが最後ね。あの日は本当にありがとう。久しぶりに楽しかったわ」

「……佐藤さん、お久しぶりです。夏祭りは本当に楽しかった」

「そう言ってもらえると、頑張って用意した甲斐がありました。それで、今日は何の用事で来たんですか?」


 私は単純に訪ねてきた理由が気になって聞いたんだけど、ヤトさんはなぜか頬を膨らませてしまった。


「理由がなきゃ来ちゃ駄目なのかのう?」

「いえ、そんなことはありませんが……三人で来たので理由があるのかなと思っただけです。いつでも大歓迎ですよ」

「それなら良かったのじゃ! イザベラとローゼが遊びに来て、佐藤のところに行きたいと言ったから連れてきたのじゃ!」

「……行きたいとは言ってない。お礼がしたかっただけ」

「そうよ。お礼がしたかっただけだから」

「うぬ? それは行きたいってことではないのかの?」


 この件に関しては全面的にヤトさんが正しく、耳が真っ赤になっていることから、ローゼさんの発言は照れ隠し。

 相変わらず、イザベラさんが全肯定するせいで、ヤトさんが困惑状態になってしまっている。


「遊びに来た理由は分かりました。お礼のためにわざわざ足を運んでくださり、ありがとうございます」

「…………これ。お礼の品」

「プレゼントも持ってきてくれたんですか? これは……ネックレスですか?」


 私の問いにコクリと頷いたローゼさん。

 お洒落な小瓶のような飾りがついた、綺麗な金のネックレスだ。


「ちなみに、それはただのネックレスじゃないわよ。小瓶の中には世界樹の雫が入っているの」

「世界樹の雫……ですか?」


 ゲームでは聞いたことがあるけど、この世界での効果は不明。

 “世界樹”と聞くと、死者を甦らせる効果を思いつくけど、さすがにそんなぶっ飛んだ性能ではないと思う。


「……ん。その小瓶に入っている液体を飲み干せば、どんな病や怪我も治ると言われてる。ついでに魔力も全回復する」

「万能薬ということですか! そんな貴重なものを頂いてもいいんですか?」

「……もちろん。私も色々なものを貰ったから」


 あげたといっても、たこ焼きとかき氷くらい。

 ラテセットは、ローゼさんが自分の手で手に入れたものだしね。


「ローゼ様が選んで渡したものなのだから、大人しく受け取りなさい」

「そういうことなら……遠慮なく頂きます。ローゼさん、ありがとうございます」


 ちゃんとお礼を伝え、私は早速ネックレスを首にかけた。

 ふとした拍子に瓶が割れてしまわないかが怖いけど、ネックレスとして頂いたものだし、身につけさせてもらう。


「おっ! 似合っておるのじゃ!」

「本当ですか? ネックレスなんて初めて身につけましたが、似合っていると言われたら嬉しいですね」

「……喜んでもらえてよかった」

「ローゼさん、素敵なプレゼントをありがとうございます」

「むぅ……。わらわも何かプレゼントしたいのじゃ! 佐藤には受け取りを拒否されたからのう!」


 ヤトさんのは明らかに希少すぎるプレゼントだったからなぁ。

 世界樹の雫もギリギリなラインだけど、ヤトさんのはラインを大幅に越えていた。


「適度なプレゼントなら、私も受け取りますよ。家宝とか秘宝とかは絶対に頂けませんが」

「それならば、佐藤のプレゼントを探してこようかのう! わらわが手に入れたものなら受け取ってくれるということじゃな?」

「ええ、もちろんです。気合は入れすぎないでくださいね」

「分かっておるのじゃ! ぬふふ! 何をプレゼントしようかのう?」


 ヤトさんの笑顔が少し恐ろしいけど、そう大したものは持ってこないはず。

 とりあえず、プレゼントの件は考えないようにして、まずは農作業を終わらせることを考えよう。


 遊びに来てくれたわけだし、さっさと仕事を終わらせて自由時間を作りたい。

 貴重なネックレスももらってしまったし、おもてなしもしたいしね。

 ということで気を取り直し、私は農作業に勤しむことにした。

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