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38歳社畜おっさんの巻き込まれ異世界生活~【異世界農業】なる神スキルを授かったので田舎でスローライフを送ります~  作者: 岡本剛也
第4章

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第208話 真偽


 ジョエル君の奢りで夜ご飯と翌日の朝ご飯を堪能してから、私たちは別荘へと戻ってきた。

 フリーマーケットで完売できたおかげで、行きよりも荷物は少なく済み、アッシュの負担も軽かったため、早めに帰ってくることができた。


 別荘の前では、みんなが私たちを出迎えてくれており、笑顔で挨拶を交わす。

 それから、今回も一番の功労者であったアッシュには、フリーマーケットで購入した魔力塊をプレゼント。


 美味しそうに食べ終えるのを見届けてから、私はシーラさんと一緒にロッゾさんのもとへ向かった。

 無事に別荘まで戻って来られたけれど、今回の旅はまだ終わっていない。


 買うのも売るのも楽しく、その後の夜ご飯と朝ご飯も完璧。

 今のところ100点の旅行だけど、120点になるかどうかは、シーラさんが購入した七呪剣が本物かどうかにかかっている。


 たとえ偽物だったとしても、100点満点の最高の旅行だけど、せっかくなら120点を叩き出したいのが本音。

 シーラさんのことだから本物かもしれないとは思っているが、仮に偽物だったとしても、責めるつもりは一切ない。


「……何だか緊張します。あの時は衝動的に購入してしまいましたが、確証は持てていませんでしたので、思い出すたびに購入したことを少し後悔してしまっています」

「後悔なんてしなくて大丈夫ですよ。たとえ偽物だったとしても、今回の旅行は最高でしたから。それに、ジョエル君の隣で売ったスイーツで金貨5枚は稼げましたし。本物だったらラッキー、くらいの気持ちで気楽にいきましょう」


 少し緊張した面持ちのシーラさんに声を掛けつつ、ロッゾさんの家にやってきた。

 何か作っていたようだったけど、私たちの姿を見るなり、手を止めてくれた。


「おう! シーラと佐藤さんじゃねぇか! レノヴィーから戻ってきたんだな! フリーマーケットはどうだったよ! お宝は見つかったか?」

「はい。予想以上に大きなフリーマーケットで、面白いものがいくつもありました。それで、本物かどうか怪しい品をシーラさんが買ったので、ロッゾさんに鑑定してもらいたくて来たんです」

「本物かどうか分からない品? シーラ、一体何を買ったんだよ!」

「七呪剣です。ロッゾさんは見たことがありますか?」

「七呪剣っていうと、名匠シグレが残した呪われた剣か? いや、この目で見たことはないが、本で読んだことはあるぜ! でも、グレイラン王国にあるって話は聞いたこともなかったが……それ、本物か?」


 ロッゾさんの一言で、雲行きが怪しくなってきた。

 シーラさんも自信をなくしたようで、七呪剣を渡せずにモジモジしている。


「多分、本物だと思ったんですけど……もしかしたら贋作かもしれません」

「まぁ、直接見れば分かるだろ! シーラ、その剣を見せてくれや!」


 シーラさんから七呪剣を受け取ったロッゾさんは、さまざまな道具を駆使して鑑定を始めた。

 普段は賑やかなロッゾさんだけど、仕事中は驚くほど静かなため、場の空気にも緊張感が走る。


「……ロッゾさん、どうでしょうか?」

「こりゃあ――本物だな! シーラ、よく見つけてきたな! パッと見じゃ、ただの錆びた剣としか思えなかったぜ!」

「本当に本物の七呪剣ですか? ……はぁー、良かったぁ。もし偽物だったら、佐藤さんに合わせる顔がありませんでしたので、心からホッとしています」


 本物だったら嬉しい、くらいの気持ちだったし、そこまで思いつめる必要はなかったけれど……とにかく、本物で良かった。

 やはり、シーラさんは凄い人だな。


「それにしても、フリーマーケットでこんな逸品が出品されるなんてな! 一切興味なかったが、一気に興味が出てきたぜ!」

「次の開催は、ロッゾさんも行ってみたらどうですか? 盛り上がりも凄かったですし、面白かったですよ」

「そんなに面白いのなら、行ってみるとしようかな! 次の開催はいつなんだ?」

「年に1回、1週間の開催のようですので、来年ですね」

「せっかく乗り気になったのに来年かよ! こりゃ忘れちまいそうだな! とりあえずフリーマーケットのことは置いておくとして、その七呪剣はどうするつもりなんだ?」


 ロッゾさんにそう尋ねられ、シーラさんは腕を組んで考え込んだ。

 私は、シーラさんが自分で使うために購入したのだと思っていたけれど、七呪剣はその名の通り呪われた剣。


 価値はあるようだけど、実際に使うには危険すぎる代物。

 私としては使ってほしくないし、シーラさんも、この様子だと自分で使う気はないように見える。


「……修繕してから売りに出そうと思っています。ロッゾさん、その剣って直せますか?」

「あったりめぇよ! 俺に任せてくれるってんなら、やらせてもらうぜ! 七呪剣を触れる機会なんて、今回くらいしかねぇしな!」

「なら、ロッゾさんにお願いしたいです。報酬は売上金の10%でいかがでしょうか?」

「それで構わねぇぜ! ただ、修繕に必要な素材はシーラが用意してくれよな!」

「分かりました。必要なものがあれば、適宜お伝えください」


 どうやら話がまとまったみたい。

 七呪剣がいくらで売れるのかも楽しみだし、単純に錆びていない状態がどんなものかも気になる。

 話ぶりからして時間はかかりそうだけど、お目にかかるのが今からとても楽しみだ。


※作者からのお願い


一日一話投稿のモチベーションとなりますので、この小説を読んで少しでも「続きが気になる」「面白い」と少しでも感じましたら、ブクマと↓の☆☆☆☆☆から評価頂けましたら幸いです <(_ _)>ペコ


つまらないと思った方も、☆一つでいいので評価頂けると作者としては参考になりますので、是非ご協力お願いいたします!


お手数だと思いますが、ご協力頂けたら本当にありがたい限りです <(_ _)>ペコ

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