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38歳社畜おっさんの巻き込まれ異世界生活~【異世界農業】なる神スキルを授かったので田舎でスローライフを送ります~  作者: 岡本剛也
第4章

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第195話 夏祭り


 夏祭り当日。

 今回は材料の関係上、関係ある人しかお呼びしなかったんだけど、朝から大盛況となっている。


 農業に休みはないため、私達はいつも通り仕事をしつつ、来てくれた人達との挨拶を済ませる。

 本当は涼しくなる夜に開催したかったけど、この世界は明かりの確保が難しいからね。


 魔動のライトもあるけど、この広い敷地を照らすには魔力量が足らないし、必然的に明るい内に行うしかない。

 幸いなのは、今日はカラッとしていて比較的涼しいこと。

 絶好のお祭り日和に感謝しつつ、私達は全力で農業に取り掛かったのだった。



 訪れた人も手伝ってくれたことで、お昼前には全ての作業が終了。

 ここからは縁日に全力を注ぐことができる。


「佐藤、見慣れないものがいくつもあるけど、今日は一体何をやるの?」

「ベルベットさん。午前中はお手伝いして頂き、ありがとうございました」

「お礼は大丈夫よ。それより、何をするのか教えてもらってもいい?」

「小さなお祭りです。今回はお金をいただきますが、ミニゲームも用意していますので、出店を全種類制覇を目指して楽しんでいってください」

「うーん……説明不足だけど、お店を回っていけばいいのね」


 私の説明にあまり納得していさなそうではあったけど、ベルベットさんは早速1つ目の出店へと向かっていった。

 最初は射的であり、銃の用意が難しかったため、弓矢での射的となっている。


 的に当てて景品を倒したら手に入るというもので、ベルベットさんは店員さんのドレイクさんを見習い、射的をプレイしてくれた。

 最初はとんでもない方向に飛んでいっていた矢だったけど、段々とコツを掴んだようで、最後の一射で景品をゲット。


 取れたのは小さなお菓子だけど、柄にもなく純粋に嬉しそうにしてくれていたため、楽しんでくれたのが伝わる。

 私はそんなベルベットさんを見ながらほっこりしていると……後ろから聞き慣れた人に声を掛けられた。


「佐藤! お誘いのお手紙を読んで、遊びに来たのじゃ!」

「ヤトさんと、イザベラさんも来てくれたんですね。それから後ろの方は……」


 姿を見ずとも語尾でヤトさんと分かったけど、振り返るとヤトさんだけでなくイザベラさんの姿もあった。

 そして、そのイザベラさんの背後には、小さな可愛らしい少女の姿も見える。


 絹のような綺麗な細い金色の髪に、驚くほど真っ白で透明感のある肌。

 目はぱっちり二重で、まるで宝石のような碧色と翠色のオッドアイ。


 そして、何より目立つのは、イザベラさんと同じ長い耳。

 もしかしてだけど、この間話していたローゼさんだろうか。


「ローゼ様よ。ここのことを話したら興味を持ってくださって、今日のイベントのことを話したら来たいと言ってくれたの」

「そうだったんですか。えーっと、ローゼさんでしたよね? 私は佐藤です。よろしくお願いします」

「…………ローゼ。…………します」


 人見知りな感じがあるため、離れた位置から挨拶をすると、ローゼさんもぺこりと挨拶をしてくれた。

 声は驚くほど小さいけど、エルフの国から出たことがないと言っていたし、徐々に慣れてくれたら嬉しい。


「ローゼが行きたいと言い始めたのに、向かう直前になって行きたくないと言い始めたのじゃ! そのせいで、来るのが少し遅れてしまった!」

「ヤト様! 余計なことを言わないでくれるかしら?」

「別に遅れてなんかいませんよ。ちょうど始まったばかりですから大丈夫です」


 イザベラさんがマジな表情で注意をしたため、私もすかさずフォローする。

 当のローゼさんは、ぽかぽかと可愛らしくヤトさんの背中を叩いているため、思っていたような険悪な関係ではなく、友達同士って感じに見えるな。


「始まったばかりなら良かったのじゃ! ローゼもいるし、佐藤に案内してもらってもいいかのう?」

「ローゼさんが大丈夫なら、軽く案内させてもらいますが……大丈夫ですか?」

「…………………大丈夫」


 キョロキョロと周囲を窺ってから、少し間を開けて首を縦に振ってくれた。

 本心で大丈夫と思っているかは分からないけど、許可を貰ったことだし軽く案内をしよう。


 本当は嫌だと思いながらも、私に気を使ってくれた可能性もあるし、一通り案内したらすぐに去る。

 私は心の中でそう決めてから、案内を行うことにした。


「大丈夫なら良かったです。気になるお店はありますか?」

「はいはーい! あの丸いやつが気になるのじゃ!」

「ヤト様は後でいいわよね? まずはローゼ様の行きたい場所から行きましょう」

「なんでじゃ! ローゼもあの丸いやつからでいいじゃろ?」


 ローゼさんはヤトさんの言葉にコクンと頷いた。

 イザベラさんは納得していない様子だったけど、ローゼさんも気になっているようだし、ヤトさん希望のたこ焼きから見て回ることにした。


 それにしても……ヤトさんとイザベラさんが若干不仲な理由が分かったかもしれない。

 少しデリカシーのないヤトさんと、過保護気味なイザベラさん。


 そこにローゼさんが絡むと、言い争いになってしまうのだと思う。

 ローゼさんのためにも、くれぐれも2人が喧嘩にならないようには気をつけつつ、縁日を紹介していくことにしよう。



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