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第177話 ジェネレーションギャップ


 魔道具の完成から1週間が経過した。

 この1週間の間にNPを使って、畑の拡張と成長速度上昇を行った。


 スキルの畑が更に広くなった上、作物の成長速度も上がったため、更にNPの取得効率が上がる。

 ゴブリン部隊に龍人族と人手も増えたため、拡張しても余裕があるからね。


 現状だと、もう1段階畑を拡張できるくらいには人が足りている。

 NPの費用的にすぐに拡張はできないけど、NPが貯まり次第、すぐに拡張してもいいかもしれない。


 広くなった畑を眺めながらそんなことを考えつつ、農作業を行った。

 そして――お昼過ぎ。


 昼食を食べていると、見知った馬車がやってきたのが見えた。

 他の馬車とは一線を画しているデザインであり、王族の豪華絢爛な馬車とも一味違う特注品。


 あの馬車は蓮さん達の馬車だ。

 私は昼食を途中でやめ、蓮さん達の下へと急ぐ。


 模擬戦大会の時に会ったばかりではあるけど、イベントがある日以外での来訪はかなり久しぶり。

 イベントがある日だと落ち着いて話ができなかったし、最近会ったばかりなんだけど久しぶりな感じがする。


「やっほー! 遊びに来たよ!」

「蓮さん、美香さん、唯さん、将司さん。急にやってきてどうしたんですか?」

「ドニーさんが王国騎士団で仕事があるとかで、急に3日間ほど休みができたんだ。だから、せっかくなら佐藤さんのところに行こうって話になったんだ」

「もしかして急にやってきて迷惑だった?」

「迷惑なんかじゃありません。模擬戦大会ではゆっくり話せませんでしたし、来てくれて良かったです」

「それなら良かったです。日本なら電話やライン、DMでメッセージを飛ばせますが、こちらの世界ではそうはいきませんからね。急に行って、迷惑だと思われてしまったらどうしようという不安がいつもあります」


 それは凄く分かる。

 ネット社会を経験していたからこそ、事前に連絡できないことへの不安は私も感じるからね。


 イベントに関しても早めに告知したいけど、伝達手段が限られてしまっているため、かなりギリギリになってしまっている。

 精神的には不便だと感じることが多々あったけど、やはりネットの便利さは凄まじい。


「ここはいつでもウェルカムですので、気兼ねなく来てください。私がいないときでも誰かしらが歓迎してくれますので」

「佐藤ならそう言ってくれるって分かっているんだけどね! それでも怖さがあるんだよ!」

「子供の時からスマホが当たり前の生活だったしな! このアナログな感じは未だに慣れない!」


 そうか……。蓮さん達の世代は子供の頃からスマホがあったのか。

 それならば、私よりも何倍も不便に感じていることだろう。


 私が子供のころはネットが普及しておらず、友達を遊びに誘うときは直接行くか、家の電話に直接かけていた。

 相手方の親御さんが電話にでるため、電話をかける前に緊張していたのをふと思い出す。


「ジェネレーションギャップがありますね。私がスマホを持ったのは、社会人になってからでしたから。私は蓮さん達ほど、アナログに不便さを感じていないかもしれせん」

「えー、そうなんだ! スマホって最近出たものなんだね!」

「異世界に転移したってとんでも現象のせいであまり意識していなかったけど、俺たちと佐藤さんとでは世代の違いが大きいのか」

「かなり大きいと思いますよ。たまにですが、会話の内容が分からないときがありますからね」

「そうだったんだ! 全然気づかなかった!」


 軽く話すゲームの小ネタとかでも、ピンとこないことがたまにある。

 逆に私の話す小ネタが通じないことがあるし、小さなことだけど世代間の違いを感じる。


 そんな話をしつつ、蓮さん達も農作業を手伝ってくれた。

 人手が一気に4人も増えたことで、すぐに残っていた仕事が片付いたため、リビングに戻って話を行うことにした。


「手伝って頂き、ありがとうございました。お陰ですぐに仕事が片付きました」

「いえいえ! 急に押し掛けている訳だし、畑の手伝いぐらいはするって! 楽しいしね!」

「そうそう。とりあえず……これが手土産の魔力塊」


 蓮さんは大量の魔力塊を渡してくれた。

 模擬戦大会の時も頂いたんだけど、魔物が増えた今、魔力塊に関してはどれだけあっても困らないので本当にありがたい。


「今回もありがとうございます! 魔力塊は本当に助かります」

「俺らはあまり需要ないけど、魔物の進化に必要なんだもんな!」

「ライムなんかは分かりやすくどんどん強くなっているしね! 進化はワクワクするし、私たちも好きでプレゼントしてるから!」

「進化ってなんでこうもワクワクするんでしょうか? 私達がゲームをやってきているから植え付けられているんですかね?」


 唯さんがそう真面目な表情で考察している。

 確かに、進化に対してワクワクするのはゲームの影響が大きいと思う。


 私は初代ポケモンを子供の頃にやっていたんだけど、当時はネットが普及していなかったから、進化の情報が友達伝手でしか入ってこなかった。

 それもガセネタなんかが多くあったし、だからこそ自分で育てて進化させるという行為に凄くワクワクさせられたからなぁ。

 進化のロマンはそこから来ていると思う。


「ゲームだと思いますよ。蓮さん達の世代も同じなのかは分かりませんが」

「俺らもゲームだと思うけどな! 進化させるために模索するのも楽しかったし!」

「懐かしい! ポケモンやりたくなってくるなぁ! というか、ポケモンもやろうと思えばやれるんだよね?」

「ソフトを購入すればプレイできますが、一人用なのでしばらくは買わないと思います。全員分のスイッチを購入できるぐらい余裕があれば、話は別なんですけどね」


 みんなでポケモンをやりたくはある。

 私は最新のポケモンを知らないだけに、きっと新鮮さを味わえるだろうからね。



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