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第169話 大会準備


 第2回模擬戦大会。

 開催自体を前々から決めていたことでもあったため、今年は早めに準備を始めた。


 色々とやるべきことがあるけれど、今の最優先事項は模擬戦大会。

 第1回が盛り上がったし、毎年行っていくイベントにしたいため、第2回は絶対にコケられない。


 ということで、農作業もほどほどに、私とシーラさんは模擬戦大会の運営準備を行っていた。

 話を聞きながら、試合会場作りに観戦場の設立。


 試合の流れが分かりやすいように事前にルールを決め、大きなボードを作って紙を張りだせるようにもした。

 後は賞品決めや、参加しない人も楽しめるように優勝を予想するゲームも行うことに決めた。


 勝敗でギャンブルをするという案も出たんだけど、治安が悪くなりそうなため却下。

 その代案として、優勝を予想するゲームになったという訳だ。


 ルールは非常にシンプルで、出場者の中から優勝すると思う人を三人選んで予想してもらう。

 見事当てることができた人には、日本のお菓子をプレゼントするといったもの。


 蓮さんやシーラさんといった無難な人を選べばいいと思いがちだけど、的中した全員で分け合うことになるため、予想者が少ない人が優勝した場合は大量のお菓子を独り占めできる可能性がある。

 その上で三人選べるようにしたため、基本的には出場者全員が応援されるはず。


 そんなこんなで新たな試みに挑戦しつつ、やはりもう一つのメインとなるのはご飯だろう。

 今回もノーマンさんに依頼をしており、この依頼を快諾してくれた。


 模擬戦大会2日前である今日にも、前乗りでやってきてくれるとのことで朝から待っている。

 そわそわとしながら農作業を行っていると、ノーマンさんはお昼過ぎに馬車でやってきた。


 かなりの大荷物であり、それだけ気合いを入れてきてくれていることが分かる。

 模擬戦大会に気合いを入れている身としては、本当にありがたい限り。


「ノーマンさん。前乗りして頂き、本当にありがとうございます。それにしても……今回は凄い荷物ですね」

「ああ。実は……佐藤さんが良ければだが、このままここに引っ越してこようと思っている。それでこの大荷物になってしまったんだ」

「えっ? 模擬戦大会が終わっても帰らず、ここに移り住むということでしょうか?」

「ああ。もちろん、急には受け入れられないってことなら、一度王都に戻るがな」

「いえ、こちらは大丈夫なんですが、ノーマンさんの方は大丈夫なのですか? お店との話し合いをしなくてはいけませんよね?」

「それに関してはもう済ませてある。佐藤さんからここに来てもいいと言われたときから心は決まっていたから、大分前から引き継ぎ作業を行っていた。オーナーも納得してくれているし、円満な退職だから安心してくれ」


 予想していなかっただけに、非常に嬉しいお話。

 円満な退職なのもよかったし、私としても気兼ねなく取引を続けられる。

 それでも一度、女将さんには挨拶に行かないといけないけどね。


「そういうことでしたら、ぜひこちらで暮らしてください。住む家もありますし、仕事の方もありますので困らないと思います」

「急な話なのに、即答で引き受けてくれてありがとう。今回の模擬戦大会は住民の一人として、盛り上がるように協力させてもらう」

「心強いです! これからよろしくお願いします」


 ということで、ノーマンさんが正式にこっちに移り住むことになった。

 朝ご飯以外の調理を基本的に任せることになると思う。


 こっちの食材を使った料理の腕はピカイチ。

 日本の食材を毎日食べられる訳ではないため、普段の料理のグレードが上がるのは非常にありがたい。

 

 それだけでなく、これから行うであろう魔物食についても、料理人がいるというのは大きい。

 まだ魔道具が完成していないため、珍味ハンターとして動けていないけど、本格的に動くようになったら積極的に相談したいと思う。


「それじゃ荷物を置かせてもらってから、模擬戦大会で提供する料理についてを話し合わせてくれ」

「もちろんです。異世界料理に関しましては、こちらでいくつかピックアップしておきましたので、その料理の確認もお願いします」

「また新たな料理ってことか。はっはっはっ、こりゃ楽しみだな」

「この間のように、ノーマンさんの創作料理も作って頂いて構いませんので、思う存分腕を振るってください」

「微妙だったのに、またチャンスをくれてありがとな」

「いえいえ、ちゃんと美味しくはありましたからね。気にせずに作ってください」


 目を輝かせているノーマンさんにそう告げつつ、これから住む家に案内することにした。

 ノーマンさんには地球の食材を自在に使えるようになって、いつかここで開く宿泊施設の料理長になってもらいたい。

 私はそんな思いを心の内に秘めつつ、新たな住人の加入を心から歓迎したのだった。



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