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第119話 夏らしいこと


 ルーアさん達が戻ってきてから、更に2週間が経過した。

 初夏といった感じだったのが、この2週間ですっかり夏といった気候になっている。


 暑いことには暑いけど、日本のような外にいるだけで苦しい暑さではなく、30度前後の気持ちのいい暑さ。

 それでも畑仕事をしていると汗だくになってしまうため、最近は仕事終わりに裏山に行き、小川で水浴びをするのが日課となっている。


 夕方ぐらいから気温も下がるため、それまでは川遊びをしながら涼みつつ、気温が下がってから家に戻るといった感じ。

 ちなみにこの川遊びには、ブリタニーさん以外の人が来ており、かなりの大盛況状態。


 ロッゾさんとシッドさんに関しては、完全に女性が濡れている姿を拝みに来ているようだけど、今のところは危害を加えていないようだし、女性側からの被害の訴えがない限りは見過ごす予定。

 今のところは夏を満喫できている一方で、夏らしいことがあまりできてないのが残念。


 この世界にも一応海もあるみたいだけど、魔物がいっぱいいて入れるような場所ではなく、水遊びができるのはここだけとなっている。

 プールなんかも子供用サイズしか作れないだろうし、縁日とかもやってみたいけど……まだ現実的ではない。


「佐藤さん、ぼーっとしていますがどうかしたのですか?」

「何か夏らしいことがしたいなぁと思いまして、色々と考えていたんです」

「夏らしいことですか? できるのであれば、是非やってみたいですね」

「そういうことなら……簡易的なものにはなりますが、明日の夜にやりましょうか」

「やらせてください! 皆さんには私から声をかけておきますね」


 シーラさんの一言が決定的となり、私は夏らしいことをすることに決めた。

 明日にでもできることと言えば、流しそうめん、スイカ割り、花火くらいだろう。


 流しそうめんの装置はロッゾさんとシッドさんに頼むとして、私はそうめんとスイカ、それから花火を購入しよう。

 スイカの種を取っておき、来年はスイカも自分達で育てたい。

 そんなことを考えながら、私は明日に向けての準備を行うことにした。



 翌日。

 今日は仕事終わりの川遊びはせず、少し早めの夜ご飯からスタート。


 もちろん今日は流しそうめんであり、装置はロッゾさんとシッドさんが半日で作ってくれた。

 薬味や梅干し、トマトスープにじゃこオクラなんかの変わり種も用意したため、きっと美味しく食べてくれるはず。


「佐藤さん、こっちの準備はできたぜ!」

「それじゃ流していきますね」


 ということで、私がそうめんを上から流していく。

 ちなみに並び順は前から、ジョエル君、ブリタニーさん、ポーシャさん、ロイスさん、ルーアさん、シーラさん、ジョルジュさん、シッドさん、ロッゾさんの並び。


 職人の3人は年配で器用ということもあり、後方に固まってもらった。

 この中で一番不器用なのがジョエル君であり、次点がブリタニーさんのため、この2人が先頭。


 シーラさんは既に箸の使い方をマスターしているだけでなく、食事に関しては周りが見えなくなってしまうため、女性陣の中では最後方にした。

 私がそうめんを流すと、最初かつ箸の使い方が覚束ないこともあり、取れずにスルスルと流れていった。


 そんな中で一番初めに取ったのは、予想通りシーラさん。

 まずはシンプルな麺つゆにつけて、美味しそうに啜った。


「佐藤さん! 楽しいだけでなく美味しいです! スルスルいけちゃいますので、ドンドン流してください!」

「分かりました。ドンドン流していきますね」


 催促があったため、私はそうめんをドンドン流していく。

 配列も良かったお陰で、全員が本気で取りに行きながらも、非常にバランスよく食べることができている様子。……後方にいるおじさんの3人以外。


「おーい、佐藤さん! 俺達が全然食えていないぞ! シーラが全部食っちまうんだ!」

「シーラ、ちょっとは見逃してくれ。俺達も食いたいんだよ」

「……手は抜けません」


 流石は食にはガチのシーラさん。

 私は全部すくってしまうシーラさんに笑いながら、用意していた分のそうめんを全て流しきった。


 何も食べられなかったおじさん3人は不満気だけど、他のみんなは楽しそうにしてくれていたし、流しそうめんは大成功だろう。

 欲を言うなら、一番反応が良いヤトさんの反応も見たかったな。


 最前列に立ちながらも1回も取ることができず、ちんまりとしている姿が目に浮かぶ。

 そんなことを考えつつ、流しそうめんを食べられなかった3人と一緒に、普通にそうめんを茹でて食べるとしよう。



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