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第104話 新しい住民


 ランゾーレの街に行ってから、3週間ほどが経過した。

 馬車を作り、アッシュを従魔にしたことで、この3週間は過去一で怒涛の3週間だったかもしれない。


 まず……新たな住民が3人増えた。

 1人はシッドさんの友人で、酒造で働いていたジョルジュさん。


 シッドさんの勧誘で越してきた、62歳の酒好きのお爺さんだ。

 見た目ではいまいち分からないんだけど、どうやら獣人の血が入っているらしく、ジョルジュさんのお婆さんが犬人種のクオーターらしい。


 言われてみれば、62歳に若干毛深いように見えるけど、耳とか尻尾とかがあるわけではないから普通のお爺ちゃんといった感じ。

 ジョルジュさんもロッゾさん達と同じく、畑仕事はせずに酒を作り続けている。

 建てたはいいものの使われていない酒蔵があったし、毎晩気兼ねなくお酒を飲めるようになったことを考えても、ジョルジュさんが来てくれたのは非常にありがたかった。


 そして残る住民は、まさかのブリタニーさんとジョエル君がやってきた。

 2人ともに私が振舞った異世界料理に感動したようで、ここに越してきてくれたのだ。


 ブリタニーさんは元々ソロで冒険者をやっていたため、ロッゾさんとシッドさんが越したという情報を耳にして、拠点を変えるぐらいの軽い気持ちでやってきてくれたようなんだけど……。

 ジョエル君に関しては、まさかの王国騎士団を退団してやってきた。


 前にも言ったと思うけど、ジョエル君は王国騎士団に歴代最年少で入団した超がつく逸材。

 伸び悩んではいると言っていたけど、まだ13歳だし伸びるのはこれから。


 ドニーさんも期待を込め、猛者の集まる模擬戦大会に連れてきた経緯があった中、その模擬戦大会で食べた料理のせいで退団してしまった。

 ドニーさんから文句を言われたし、私も流石に戻るように説得はしてみたんだけど、「もう退団してしまいましたし、僕の意思は変わりません!」とのことで、説得は既に諦めている。


 ランゾーレの街で魔術学校を主席で卒業しながらも、魔道具店の店主をやっている人にも出会っているし、その帰りにシーラさんと楽しく生きるのが正解という話もした。

 そんなこともあり、私的にはいいのではと思ってしまっている。

 ここに来ることがジョエル君が選んだ道ならば、無理やり説得して王国騎士団に戻すことはしたくない。


 来る者拒まず、去る者追わず。

 ここはその精神でやっていこうと思っているし、ジョエル君の人生はまだ長いから、また王国騎士団に戻りたいと思ったら見送ってあげればいい――という結論に至った。


 それにブリタニーさんが一緒のタイミングで越してきたというのも、ジョエル君には大きかったと思う。

 ブリタニーさんは拠点をここにしただけであって、冒険者を辞めるつもりはないらしく、普通に依頼とかも受けると言っていた。


 タイミングがあえば、ブリタニーさんに付き添うこともできるし、仕事が終わった後ならばシーラさんやルーアさんから指導も受けることができるからね。

 更にライムやマッシュ、スレッドもいて、模擬戦の相手にも一切困らないため、もしかしたら王国騎士団に残るよりも強くなる可能性は大いにあると私は思っている。


 ……と、長くなったけど、新しく増えた人たちはこんな感じ。

 馬車を作ってからは人の往来が増えたため、更に賑やかになってきている。


 それから住民だけでなく、建物なんかも増えた。

 馬車のお陰で材料の運搬が可能になったことで、ロッゾさんとシッドさんがガンガン建物を建ててくれている状態。


 新たに家を二軒も建ててくれたのに加え、大きな物置と別荘の横に空き家一つを建ててくれた。

 これで家は私とシーラさんが住んでいる別荘の他に、合計で四軒建っており、一つはルーアさん達の家、もう一つはシッドさんとロッゾさん、それからジョルジュさんの家。

 残る二軒には、今のところブリタニーさんとジョエル君が住んでいるといった状況。

 

 そして物置には、ベルベットさんが持ってきてくれる便利道具と、ロッゾさんとシッドさんの仕事道具、それから模擬戦用の木の武器、ブリタニーさんやジョエル君、シーラさんやルーアさんの武器防具なんかも置かれており、本当に様々な物が置かれている。

 もう一つの空き家は私達の暮らしている別荘の真横に建っており、今のところは何も置かれていない状態。


 何に使うのかの構想が定まっていなかったというのもあったけど、私はこの空き家を娯楽全般の建物にすることに先日決めた。

 今のところは漫画しかないが、ソーラー発電機はある訳だし、そろそろテレビゲームなんかを購入してもいいと思っている。


 現代人としては、本当はパソコンが一番欲しいところだけど……パソコンを買ったところでネットが繋がっていないからなぁ。

 NPを使ってネットも引っ張ってこられたら良かったけど、流石にそれは不可能。


 今のところの案としては、テレビゲーム、モニター、DVDプレーヤー、プロジェクター辺り。

 ロッゾさんとシッドさんに好評だったこともあるし、DVDプレーヤーとプロジェクターを購入して、簡易的な映画館を作ることを密かに考えている。


 ここに住む人は無料で提供。

 余所から来る人からはお金を取ることで、農業以外での収入も得ることができそうだからね。


 色々な構想が膨らんでいるものの、やはり今のところはNPが一番の問題。

 畑を大きくして、モージの魔法で作業も捗るようになったけど、根本的に一日に貯められる量が限られている。

 ここからは従魔にNPを割かず、施設や娯楽関連に投資することを考えてもいいかもしれない。



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